画面が切り替わり、自クラスの成績が表示される。
一瞬目を閉じた私よりひと足早く、M先生がその結果を目にした。
「えっ?」
その言葉に慌てて見開いた目に飛び込んできたもの、
それは私自身も見たことのない数字だった。
「クラス平均偏差値、78?」
思わずもれたつぶやき。
しかしその数値はまぎれもなく自クラスのものだった。
信じられない気持ちのまま、詳細に目を通す。
全体の平均点ダウンにも関わらず、自クラスの平均点は前回とほぼ横並び。
難問での得点率は、御三家クラス平均の2.5倍に達している。
ほっとした気持ちのまま生徒別成績一覧に画面を変えた私たちは、
さらに信じられないものを目にした。
「全国1位、K君??」
思わず、目を疑う。
何度も何度も見直した。
でも夢ではない。
T君の指定席だった全国1位の座。
そこに今、確かにK,君の名前があった。
それも2科、4科とも全国1位。
2科偏差値81、4科偏差値83.
大きく下がった平均点が引き起こした異常な偏差値とはいえ、
見事全国1位の座に上り詰めた事はまぎれもない事実。
そしてそれはまさに、彼の長い長い努力のたまものでもあった。
「K…。」
いつしか思わず、目から一筋の涙がこぼれた。
真摯に限界へと挑むことの大切さ。
そして生徒を信じることの尊さ。
この時の私は、それを痛いくらい噛みしめていた…。
(次に続く)
この物語は、私の指導経験の中から、特に心に残った生徒の受験の物語を再現したものです。
彼らの戦いの日々を通し、御三家受験をする生徒とはどんな子供たちなのかを、少しでも知って頂けたら嬉しいです。
尚、この物語はおおむね事実を元にしてはおりますが、生徒のプライバシー保護のために脚色化して再現したフィクションとなっています。
作品内に出てくる場所や人物は架空のもので、実在しません。
予めご承知置き下さい。
彼らの戦いの日々を通し、御三家受験をする生徒とはどんな子供たちなのかを、少しでも知って頂けたら嬉しいです。
尚、この物語はおおむね事実を元にしてはおりますが、生徒のプライバシー保護のために脚色化して再現したフィクションとなっています。
作品内に出てくる場所や人物は架空のもので、実在しません。
予めご承知置き下さい。
