【のっけからズバッとイエス/ノー!】
「相手の質問や発言に返事をしても、イマイチ反応が鈍いな・・・」
もしあなたが英語で話してそう感じたら、その原因はひとつには相手が英語非ネイティブで、英語力が十分でないことも考えられます。
或いは、あなたが伝えたつもりの意図が相手には十分伝わってはいない、ということも考えられます。
あなた(や非英語ネイティブの相手)が英語という外国語で会話をするとき、とりわけ強く意識すべきは、先ず意思表示をはっきりするということです。
つまり、発言の最初にイエスなのかノーなのかを示すことを心掛けましょう。
要するにあなたが、
賛成なのか、反対なのか?
差し支えないのか、困るのか?
容認できるのか、認められないのか?
会話で発言するときは、先ずはこの意思表示をズバッと示しましょう。
どうしてこの意思表示が大切かと言うと、あなたの発言の、究極のまとめだからです。
イエス/ノーの意思表示は、その後にあなたが話す内容の、言わば”予告編”となります。
ここがきちんと伝わると、あなたがその後にイエスかノーかどちらの方向性で話を進めていくのかを、相手も頭に入れた上で聞いてくれます。
だから全体的にあなたの話がより通じやすくなるんです!
【最初にイエス/ノーを示さないとどうなるの?】
逆に、相手の質問や発言に応答する上で避けたいのは、イエス/ノーの意思表示の前に、説明から入ることです。
最初に一生懸命説明をして、
”〜であるからして、イエス/ノーです”式の発言、
或いは
”〜だけど、現状を踏まえて考えるとイエス/ノーです”的な発言
というのは、オススメできません。
あなたと相手は母国語が違うだけではなく、文化が違います。
さらに、議論の展開の仕方も違う可能性があります。
だからこそ、普段日本語で会話しているとき以上に、できるだけ率直にあなたの考えが先ずは伝わる会話を心がけた方が、お互いの誤解を避けられるのです。
また、イエスなのかノーなのかを後で示す話し方をすると、聞き手としてはひと通り話を聞き終わるまで、あなたの意思が判りません。
相手が何よりも聞きたいあなたの結論が、最後まで宙ぶらりんになってしまうんです。
あなたの説明を聞いている間、相手は「この人は私の話を理解した上で話しているのかな?」「この話はどこへ着地するのかな?」と不安に思ったり、イライラしてしまいます(ワタシの経験では、相手が結構な確率で貧乏ゆすりを始めます)。
さらに、イエス/ノーを最後に持ってくると、そこに至るまで話すことが多くなるため、その分あなたの英語が途中で伝わらなくなったり、誤解されたりする可能性も増えます。
イエス/ノーを即断できない場合は?
それでは、例えばあなたの部下からこのように言われたら、あなたならどんな返答をしますか?
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
「離れた場所で暮らす家族が病気だから、3日間休みをもらえますか?」
事実なら心配だろうし、休ませてあげたい。
でも、ホントに家族が病気なのか判断が付かない。
ひょっとしたら、単に仕事を休みたいだけかも!?
このように咄嗟には判断が付かず、イエス/ノーを即決できない状況も、場合によっては出てくるでしょう。
そのようなときは、判らないのですから無理をせず、先ずは「判らない」という意思表示をしましょう。
「Well, what should I do?」でも結構です。
「Let me think. 」でも構いません。
イエスかノーかは、その後で考慮・検討すべきことです。
「どう決断すればいいか?」「どう英語で返答すればいいか?」と思案にふける姿や、真剣さのあまり目を閉じて熟考する姿を見せると、相手は「果たして自分の発言、話題の趣旨が理解されているのかな?」と不安になってしまいます。
逆に、判らない旨を先ず表示すると、相手は自分の言葉がちゃんと届いていることを確認できて、ひとまず安心できます。
また、先に「判らない」という思いを伝えておくと、相手があなたのイエス/ノーの判断について早合点をすることも防げます。
判らないから考えているのに、「ノーと言わないからイエスなんだ!」と解釈されてしまい、後になって「ぬか喜びだった」「騙された」などと都合よく言われてはかないませんものね。
とにかく、英語での会話でスムーズな意思疎通をするポイントは、先ずあなたの意思をシンプルでも言葉に出して伝える、ということです。
まとめ
1.
物事や相手の言動に対するコメントでは、先ずイエス/ノーを伝える。説明はその後!
2.
イエス/ノーを即決できないときは、先ずは「判らない」という意思表示をする。熟考・説明はその後!