関西の中学入試が終わってもうすぐ1ヶ月、うちの「もうすぐ中学生」の心配事は、進学する学校で「深海魚にならないか」になってます。中学高校の勉強がどんなものか?という不安もあるのでしょう。


総論

「普通の小4」から3年間の「学校の時間外」の学習で、中2〜中3相当の学力を身につけることを求める塾のカリキュラムをこなすことに比べれば、中2〜中3相当の学力を持った状態からスタートし「学校の授業時間も使って」中身の薄い中学の内容をサラッと終わり、残り4〜5年かけて高校の内容をやるのは時間的にはかなり楽です。中学入試から脳みそを切り替えて、継続して勉強していれば、難しいことはありません。


国語

ハイレベルな中学入試が捌けるレベルであれば、読解の基礎は身についています。あとは語彙力と抽象的概念を身に付ければ、大学入試の現代文の問題が解けるようになります。

途中から古文、漢文が出てきますが、どちらも読解のルールを理解し、必要な語彙を覚えるだけで、そんなに高度なことは求められません。

そういう意味で国語は最も楽でコストパフォーマンスに優れた科目です。


数学

算数→数学に脳みそを切り替えれば、中学の内容は中学入試の焼き直しが大半です。時間があるので、それぞれの方法論の背景にある理屈を理解しましょう。ここを「やり方を覚える」的付け焼き刃でやっていると、高校の内容が理解できなくなります。


理科

中学入試でやったことを数式や記号に置き換え少し拡張したもの(化学・物理)、内容が多少系統的に整理されたもの(生物)、ほぼそのまま(地学)で、中学の範囲をやっているうちは難しくないです。やっていることが「復習」に過ぎないことを「自分はやらなくてもできる」と勘違いしないでください。


社会

日本史は既にある知識・理解に肉付けするだけ、公民は実は大学共通テストの政経と中学入試のレベル差があまりなかったりします(笑)。地理は範囲が日本外に拡張され、歴史は世界史が始まります。世界史は各国の通史(縦軸)と同時代の各国の関わり(横軸)の2方向から理解すると良いです。


英語

文法を真面目にやらないビミョーな「小学校の英語」から、理屈と法則性を理解しながら進める「中学校の英語」に転換します。理屈重視の人間にはそっちの方が楽ですが、「語学」なので理屈に合わない部分も沢山あります。そこは「イギリス人がそう言ってるから」と割り切って飲み込んでください(笑)。新しい言語を学ぶので、新たに覚える語彙は多いです。そこは文句を言わないように。

数学のようにある程度以上の領域に至るには「才能」が必要な科目と違い、英語は学習した量と成果に正の相関があります。「才能」より「努力」を重んじる日本の大学入試では、努力さえすればできる英語は重視されていて、今後も変わることはないでしょう。

機械翻訳の性能が上がり「英語ができること」だけの価値は低下していきますが、それを「勉強しない言い訳」にするのはやめた方が良いと思います。