「いつも明るい知らせを持ってきてくれる人」

と認められたということは

つまり、良いものを探しだして

みんなに知らせる能力が評価されたということだ。

 

悪いことをあざわらうのではなく、

良いことをほめる習慣がある人は

引く手あまたとなって

みんながその意見をぜひ聞きたいと思うだろう。

 

反対に

悪い知らせばかり持ってきて

なかでも一番悪いことを

本人のいないところで言うような人は

しばらくはうまくいったとしても

そのうち周囲から相手にされなくなる。

 

話し相手によって

その陰口を変えていることがわかるからだ。

 

第三者の悪口を言うのは

やはり下手な駆け引きなのである。

 

 

 

 

 

バルタザール・グラシアンの『賢人の知恵』より

~正しく生きるな、賢く生きよ~