3.ノルマンディー公は全てお見通し?
今回はノルマンディー公側から第11話と第12話を見ていきたいと思います。
ここでおさらいしておきたいのはノルマンディー公の内務卿(内務大臣)という地位です。現実のイギリス内務大臣と同様に、作中での彼は諜報・公安・警察などを束ねる立場にあります。
第11話でノルマンディー公は、ガゼルの「昨晩からロンドン市内に陸軍の一部部隊が集結している」「首謀者は特定出来ていないが、海外植民地出身の兵士が中心である」という報告に対して「内務省軍をルーアンから秘密裏に呼び寄せる」「女王に報告するかどうかは私が決める」と返答します。
ここから分かることは、アルビオン王国がフランスのノルマンディー(首府ルーアン)に領土を持っていて、当地を治めているからノルマンディー公がそう呼ばれているということです。しかも、内務省軍という軍隊をも持っていることが分かります。
話を戻しますが、ここで気になることがあります。
ロンドンに集結した陸軍の一部部隊の不穏な動きに対して、ルーアンから内務省軍を呼び戻したところで果たして間に合うのでしょうか?なんと間に合っているようです。第12話でガゼルが指揮していた軍隊は陸軍とは制服が違うのでおそらく内務省軍です。(門番と途中アンジェ達を追いかけていたのは革命に参加していない陸軍の部隊だと思います。)
内務省軍を呼び寄せておけば、革命を未然に防ぐことが出来なくても(もしくは防ごうとしなくても)、彼らを率いて革命後の混乱を収拾することは出来ます。そして、速やかに逆賊を討ち果たせば、彼の権力は今以上に盤石なものにしなるでしょう。
※本能寺の変の後、真っ先に明智光秀を討ったと羽柴秀吉のようにです。本能寺の変は色々な説がありますが、秀吉が変が起こることを事前に知っていたという説もあります。
第12話を見る限り、ノルマンディー公は女王に報告はしていないようです。ガゼルの報告ですと革命軍が何をしようとしているかは特定できませんが、翌日に新王立寺院の式典があり、女王、王族、諸侯が集まることは分かっているわけで、その式典が狙われることくらい彼なら容易に察することが出来るでしょう。
第12話でのアンジェ達が突破しようとした門番の「プリンセスはすでに王立寺院にお入りになったと聞いています」という台詞から、ノルマンディー公側は革命軍と共にプリンセスが寺院に入ったことは分かっているようです。この門番は革命側ではないと思います。侵入者のことをノルマンディー公側に報告しているからです。
そして、直後のノルマンディー公とガゼルのやり取り「侵入者?」「はい、シャーロット殿下に変装していたと」「見つけ次第処分しろ」という台詞も重要です。ノルマンディー公は第2話でしっかりとプリンセスのご学友の顔を確認しています。一度見た顔は内務卿という職業柄忘れないそうです。そして、プリンセスには常に王国側の護衛が付いており、トイレでご学友とこそこそしているのも分かっています。彼は、プリンセスに変装していた侵入者に心当たりがあるのではないでしょうか?(10年前に入れ替わったことは知らないと思いますが、アンジェがプリンセスと顔が似ていることは最初から見抜いているはずです。)革命軍とプリンセスが一緒にいることは分かっていますから、侵入者は処分した後で革命軍の一味としてしまえばいいわけです。つまり、プリンセスとプリンセスのご学友が女王暗殺に加担していたことにすればいいのです。
結局革命は起こりませんでしたが、ノルマンディー公にとっては天井裏にイングウェイの死体とプリンセスの帽子、式典会場に煙玉のボールなどの収穫がありました。(イングウェイ以外の45人の軍人はぜルダもいなくなったのでリーダー不在で退散したのか、捕まって処刑されたのかはちょっと分かりませんが、後者だと思います。)
彼は薄々感づいてはいたのでしょうが、共和国製のボールとプリンセスの帽子が同時に見つかったことから、プリンセスが共和国側と繋がっていることが確実となったわけです。
※ノルマンディー公側が天井裏の仕掛けまで気づいていたかどうかは分かりませんが、式典が狙われることが予想出来れば、部下の工作員を使って寺院の設計者や作業員などから女王暗殺計画の情報を聞き出すことは一日でも可能だと思います。もしくは、革命軍に工作員を忍ばせたかですが、ゼルダがいるので難しい気がします。
※②の考察では、天井落下の仕掛けが良く分からないと言いましたが、女王陛下の真上のところでアンジェとちせとゼルダがドンパチしていたようですから、女王の真上の天井だけが落ちるような気がします。
※ルーアンからロンドンまでの移動時間について調べました。
現在、ルーアンとロンドンは英仏海峡トンネルを使えば電車で5時間ほどのようです。
航空便はリヨン、パリを経由するかなりの遠回りで8時間15分のようですが、パリからロンドンまでは
1時間20分しかかからないようです。
ケイバーライトの恩恵で航空技術が発達している本作ではルーアンの部隊をロンドンには呼び戻すのは意外に時間がかからないのです。
