宮下奈都著作の小説とエッセイを読んだ。同じ作者をコンプリートしたのは桜木紫乃以来。いやいや、ジェーンオースティンだってそうだったな。

宮下奈都の小説でいちばん面白かったのは、「田舎の紳士服のモデルの妻」
実話かと思うくらい現実感があって先が気になった。宮下さんのエッセイにも書かれていたが、本当の話だと思われることが多いそうな。この解説も面白かった。

姪っ子に薦めるとしたら「よろこびの唄」。真っ直ぐな話は清涼剤のように利く。

エッセイでは、やはり北海道に山林留学する話、いちばん読みごたえあった。

桜木紫乃の小説には、突然主人公が妊娠したり亡くなったりと話の振り幅が激しい。中村文則もそうだけど、性と暴力を描かなければ人生が語れないといわんばかりに。
宮下奈都は福井市在住、桜木紫乃は北海道在住の作家で地元に密着している。
どちらも言葉の使い方が綺麗なだけではなくて、女性の人生を描く。
宮下奈都の方が、どきつい表現がないかわりに毒が無くて読みやすい。