記憶は簡単に書き換えられると判明 | 真実と幸せ、科学をサポートする ラエリアンハニーリーです

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昔の事を鮮明に覚えてる事なんかアリエナイ!?記憶は簡単に書き換えられると判明!

あの時のことは、昨日の事のように覚えているーーおそらく世界中でよく言われている台詞だろうが、そんな記憶は存在しないことが明らかになった。なんと米アイオワ大学の心理学者であるジェイソン・チャン氏(写真右)によると、既存の記憶に新たな情報や別の情報を暗示するだけで、記憶は巧みに操作できてしまうのだという。宣言的記憶を思い出してすぐに別の情報を植え付けられると、次に記憶を呼び起こす時に新たな情報が邪魔をして、オリジナルの記憶を想起しづらくなるらしい。

実験では、テロリストが注射器を使ってフライト乗務員を攻撃するという内容のビデオを観賞。被験者たちはその後、すぐに別の情報を加えた音声要約を聞かされた。別の情報とは、テロリストは注射器の代わりにスタンガンを使用したというものだったが、その後、被験者たちは注射器の事を思い出すのにとても苦労したのだという。なお、スタンガンの情報を与えられなかった場合は、注射器の事をよく覚えていた。だが、記憶が書き換えられるには、似たような状況の時のみとの事。実験の中で、“スタンガンは麻薬操作に使われた”とすると、注射器でフライト乗務員を襲ったという情報に何の影響も与えなかったという。

また、新しい情報を得たからといって昔の記憶が書き換わるわけではなく、それはオリジナルの記憶に具体的な情報でなくてはならないとの事。さらに、記憶の想起から6時間以内に新たな情報を与えられなくては、記憶はそのままで再固定されてしまうらしい。記憶想起から、新たな情報を与えられるタイミングが重要との事。

このような例は日常生活にも溢れている。例えば犯罪の目撃者ーー彼らが銀行強盗を目撃したという記憶を、“銀行強盗の映画”を観ながら思い出したとしよう。そんな場合に元の記憶の想起が邪魔される可能性がある。我々が旧友と昔話をする場合もそうだ。友人が「違うよ、こうだったよ」とツッコミを入れるだけで、次に昔話をする際は、友人の言った事も“事実”となってしまうだろう。

我々が断固として譲らない“鮮明な記憶”は、当時の事実とはかけ離れている可能性がある。他人の記憶も自分の記憶も、あまり当てにはしない方がよさそうだ…