2月9日からスタートしたバレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリン(SKB)演奏のブルックナー交響曲ツィクルスもいよいよ本日が最終日。これまで驚異的ともいえる演奏を続けてきたこのコンビであるが名残惜しい気持ちでサントリーホールに橋を運んだ。
前半はモーツァルトのピアノ協奏曲第23番。バレンボイムによるいわゆる指揮振りだ。冒頭はSKBのどっしりとした弦の音が印象的。バレンボイムのピアノはやや速め。
第2楽章は一転して雨の降る冬の小路を独りであるくようなゆっくりとしたテンポ。落ち葉を一歩一歩踏みしめるように。それにしても彼のピアニッシモの美しさはなんと表現したらよいであろう。聞いているこちらも息が詰まるような、いやかといって窮屈ではなく聞いているこちらもピアノと一緒に呼吸しているような、という表現が近いかもしれない。よく使われる言葉だが”宝石のような音”というのはこういうことを言うのであろう。
第3楽章は一転して軽快な、そして音楽に生命が与えられたよう。ひとつひとつの音符がピアノのホールの中で縦横無尽に駆け回っている姿が見えるようだ。これぞモーツァルト。このピアノ協奏曲を聴いただけでも今日ホールにきて良かったと心のそこから思った。
アンコールはモーツァルトのピアノソナタ10番から2,3楽章。この曲はリリー・クラウスのCDが愛聴盤だったがそれ以上。一音一音いつくしむように弾かれた第2楽章は涙がでそうになった。
そしてメインのブルックナー交響曲第9番。。。
公演日時 2016年 2月20日 14:00pm
会 場 サントリーホール
出 演 指揮:ダニエル・バレンボイム
演奏:シュターツカペレ・ベルリン ~ベルリン国立歌劇場管弦楽団~
ピアノ:ダニエル・バレンボイム
曲 目
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488
W.A.Mozart: Piano Concerto No.23 in A major K.488
ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調 WAB109 (ノヴァーク版)
Bruckner: Symphony No.9 in D minor WAB109
