[#4]少しの自信
90,407。この数字は2017年度の日本国内自転車交通事故件数です。2,621,803。この数字は事故に繋がるまでにあった国内における軽傷な事故のおよその数です。27,122,100。この数字は上記に繋がるまでにあった国内の「ヒヤッとした」「ハッとした」という体験のおよその数です。※この数字はハインリッヒの法則(労働災害に対する経験則)からおよそで算出した数字になっています。現在の日本人口が約1億2650万人と言われているので、およそ5人に1人の日本人が、一年間の中で一度は自転車に乗っていて「ヒヤッとする」経験をしていることになります。これだけの確率が自転車を巡る環境にある中で、普段自転車を趣味とするということがさらにどれほどこの確率を高めることになるのか。改めて自分自身の身を守るため、又加害者にならないため、そして自転車を趣味として長く楽しんでいくためには何が大切なのか。そんなことを考えていく中で思いついた、これからやってみたいことを書きたいと思います。簡単に言うと「ロードバイクやスポーツバイクの基礎操作を学ぶ場」を作ってみたいと考えています。なぜそういった場を作りたいと思ったのか?普段ロードバイクに携わる仕事をする中で、痛々しいお話を聞く機会が多々あります。最も多く聞く事故や転んでしまった話の内容で言うと、「車が左折してきて、ブレーキをかけたけど間に合わなかった。」「下り坂でコーナーを曲がり切れずにガードレールと接触してしまった。」などなど。このどちらも、実際に僕も経験があります。初めて出たサイクリング大会で左折してきた軽トラにはねられた痛い思い出があります。こういった経験したくない事故を経験してしまった際に何を疑うべきか。よそ見をしていた車の運転手が悪いからと思うのか。勾配が急すぎる下りコーナーで道幅も狭いからと思うのか。もちろんそういった要素も間違いなく含まれてくると思いますが、自分自身がどこまで対応できていたかも非常に重要ですよね。事故を経験していなくとも、「もしも。」の時、自分に何ができるかってとても大切な気がします。この「もしも。」に備えるスキルに少しの自信が備わると、今以上にロードバイクやスポーツバイクの「楽しい」は膨らむと思っています。1人でも多くの人に、ロードバイクやスポーツバイクの楽しさを感じ続けて貰いたい。そのためには自分自身を守るために必要で、又他者を守るために必要なスキルと少しの自信を1人でも多くの人に持ってもらいたい。このための「場」を作っていきたいと計画中です。自転車先進国フランスでは幼少期から13歳までの子供が通う「エコールドゥ ヴェロ」(自転車学校)なるものが各地域にあるようです。そしてロードバイクに関わってきたおじさんやおじいちゃん達が基礎を教えて、子供たちが自転車の乗り方を学んでいく。この時の「乗り方」というのは日本の公園でよく見かけるものとは若干違い、「スキルアップ」を目指したものと言えます。ただ自転車に乗れるようになることが目的ではなく、まさに「人馬一体」の操作を習熟するべく行われているといっても過言ではないと思います。※フランス経験豊富な元チームメイトであり友人のプロレーサー、東京ヴェントスの伊藤選手より教えてもらいました。いつも急な電話にもかかわらず出てくれる良いやつです。彼女募集中。誰もが大人になってからでも気軽にの乗れてしまう乗り物だからこそ、改めて楽しく学べる場があってもいいんじゃないかなと思ったり。僕が今考えている基礎トレの内容としましては、・低速でバイクをコントロールするスキル→スラローム・不安定な姿勢でバイクをコントロールする→ボトル拾い・急制動のコントロールなどを考えています。いわゆる「バイク操作の基礎」というやつで、これ以上のことというのは現在まだ考えていません。先生ポジション→生徒ポジション。みたいな形式ではなく、全員参加型で意見交換が行いあえる環境づくりを目指していきたいと思案中。始めは経験者から未経験者へ、その未経験者が経験者となり、そしてまた未経験者へ、、、といったグルグルシステムが出来上がるともう感動だなと勝手ながら妄想に老けています。もちろん、安全第一主義は徹底してまいりたいと思いますので、ご協力をお願いいたします。「そんなスクールみたいなこと、お前にやる技術があるのか!」「どうせショップ主催じゃバイク買ってないから行きにくいわよ!」おっしゃる通りです。現在ロードバイクショップの従業員で、そんなプロ選手のような大した技術など持っておりません。ですが、僕が広めたい「基礎スキル」に関して、プロじゃなければ。や有名なコーチでなければ。というものは当てはまらないと考えています。もしプロ選手しか急制動などを広く広めれないとするなら、ロードバイクで起こりうる事故を減らすことは不可能でしょう。またこの度のスキルアップの場を設けるに当たって、超個人的なものとして、ショップは関係なく行っていきます。うちで自転車を購入していない人はもちろん、チームやどこにも所属していない人もWELCOMEです。そして、来たときは知らない人同士でも、帰る時にはFacebookやラインを交換しあえるような場ができると良いなと考えています。又友人同士、上司と部下、彼氏彼女、パパと息子など性別、老若男女問わずワイワイ楽しみながら安全にしたいというのが思うところです。※基本的に安全第一で行っていきますが、自己責任の下自己を守る術を練習しましょう。場所は加古川西側河川敷、新幹線高架下の微妙に草が生えたアスファルトの広場で国から許可を貰いました。新幹線の高架が程よく日陰を作ってくれて、休憩や見学のみも涼しく過ごせる中々良い場所です。当たり前ですが、占有ではなく共有となるので参加される皆さん一人一人の思いやりで続けていければと思います。完全クローズドで車等は入ってきませんが、歩行者の方などには気を付けておこないたいと思います。100mほどの距離に無料駐車場もあるので、北は北海道から南は沖縄まで、ご参加をおまちしております。大変長々となりましたが、最後まで読んで下さりありがとうございました。後日簡略に日時の予定や、簡易なルールをまとめたいと思います。それではまた。おやすみなさい。