吉田部長「おはよう~さん、」

 

浩介「おはようございます~」

   重いトーンの声に成ってしまった

 

吉田部長「如何したや元気が無さそうやな、昨日は飲み過ぎたか?」

 

浩介「いえ、早く帰りましたよ」

 

吉田部長「なら良いんやけど、さー行こう」

   と広島へと新幹線に乗って向かった、

   九州から京都へ来て西へ向かうのは初めてだった。

   

   故郷が近く成る、そして寛子は直ぐ隣の県で160Kmに近づく事に成る。

   心臓の鼓動が大きく打つのを感じた。

 

   忘れようとして長野に行ったことが、逆に思い出させる結果となり、

   先の見えない人生とはゲームは続いて行く。

   

   やっと彼女になれそうだった知佳

   可哀想な位純粋に打ち明ける大北

   忘れようとした寛子この先どうしたら良いのか、解らなくなって行った。

   

   だか時々席を立って架けたが如何も着信拒否されたようだ。

   浩介は何が有ったのか考えたが、大北の電話の取次ぎ位しか思い当たらなかた。

   そして2時間位で広島駅に着いた。

 

吉田部長「おい・鈴木君乗換えや」

 

浩介「はい」

  一駅の乗換えだった。

  駅を出て東へと歩くと5分位で其の会社へ着いた。

  小さな会社だったが、社長は快く迎えてくれた、

 

吉田部長「こんにちは~久しぶりです」

  と入っていった。

 

社長「よう来なさった」

   と事務所の入り口で独り待って居た。

 

社長「此処を使って下さい電話は頼んでるから来週には繋がります」

   会社の片隅に、もう机を2つ用意されていた、

 

吉田部長「おおきに、紹介しますわ、今度お世話に成る鈴木君ですわ」

 

浩介「鈴木浩介です、宜しくお願い致します」

  

社長「八木沢です、元気そうだね、期待されてるから頑張らんといかんで」

  

 

浩介「はい・・・有難う後います」

 

社長「吉田さん、此処は此れで良いだろうけど住まいは鈴木さんに気に入って貰わんといけんな」

 

吉田部長「ええ、未だ先は解りまへんから、此れくらいで充分です、

     おおきにですわ」

 

社長「じゃー部屋を見に行こうか」

   と表へ出た、

 

社長「此処から5分位ですよ」

   と先に歩き出した、

 

JRのガード下を潜る右へ曲がり直ぐだった、

少し先にスーパ銭湯も有った。

 

浩介「ここは銭湯も近くて良いですね」

 

社長「此処はわし等も時々行くけー」

   

 

 

吉田部長「おはよう~さん、」

浩介「おはようございます~」

   重いトーンの声に成ってしまった

吉田部長「如何したや元気が無さそうやな、昨日は飲み過ぎたか?」

浩介「いえ、早く帰りましたよ」

吉田部長「なら良いんやけど、さー行こう」

     と広島へと新幹線に乗って向かった、

     九州から京都へ来て西へ向かうのは初めてだった。

   

   故郷が近く成る、

   そして寛子は直ぐ隣の県で160Kmに近づく事に成る。

   心臓の鼓動が大きく打つのを感じた。

   忘れようとして長野に行ったことが、

   逆に思い出させる結果となり、

   先の見えない人生とはゲームは続いて行く。

   

   やっと彼女になれそうだった知佳

   

   可哀想な位純粋に打ち明ける大北


忘れようとした寛子

この先どうしたら良いのか、解らなくなって行った。

   

   だか時々席を立って架けたが如何も着信拒否されたようだ。

   浩介は何が有ったのか考えたが、

   

   大北の電話の取次ぎ位しか思い当たらなかた。

   そして2時間位で広島駅に着いた。

吉田部長「おい・鈴木君乗換えや」

浩介「はい」

  一駅の乗換えだった。



  駅を出て東へと歩くと5分位で其の会社へ着いた。

  小さな会社だったが、社長は快く迎えてくれた、

吉田部長「こんにちは~久しぶりです」

     と入っていった。

社長「よう来なさった」

   と事務所の入り口で独り待って居た。

社長「此処を使って下さい電話は頼んでるから来週には繋がります」

   会社の片隅に、もう机を2つ用意されていた、

吉田部長「おおきに、紹介しますわ、今度お世話に成る鈴木君ですわ」

浩介「鈴木浩介です、宜しくお願い致します」

  

社長「八木沢です、元気そうだね、

   期待されてるから頑張らんといかんで」

  

浩介「はい・・・有難う後います」

社長「吉田さん、

   此処は此れで良いだろうけど住まいは

   鈴木さんに気に入って貰わんといけんな」

吉田部長「ええ、未だ先は解りまへんから、此れくらいで充分です、

     おおきにですわ」

社長「じゃー部屋を見に行こうか」

   と表へ出た、

社長「此処から5分位ですよ」

   と先に歩き出した、


こすもす

大北「こっちよ、」

   と駅を出て南へ行くと、

   小さな山科川を渡りJR駅方面へと向かった

   

浩介「此れやったら、地下鉄の方が良かった?」

   地下鉄とJRは近いが、京阪は少し離れていた。

   

大北「ええのよ、京阪も良く乗ってるわ」

   と少し嬉しそうにに行った。

浩介「僕は歩くのは嫌いや無いけど、大丈夫」

   と言ったが

大北「此処よ」

  と立ち止まった所は古い小さな家だった。

大北「ただいま」

   と玄関の扉を開けた

母親「お帰り遅かったね」

浩介「すみません、こんなに遅くまで連れて」

 

大北「突然やけど、今日は広島営業所開設の祝賀会だったの、

   彼が営業所長よ」

母親「広島からきやはったの」

大北「長野県からよ」

   

母親「此処ではなんやから、なかへお入りやす」

   

浩介「いえ、明日は広島に行かんとあかんので今日は此処でお邪魔します」

母親「お茶でも飲んでいかはったら」

浩介「もう晩いですし、明朝、広島へ出張ですから

今度又ゆっくりお邪魔させて頂きます」

   と一礼をして帰る事にした、

  

大北「じゃー私、其処まで、」

浩介「ええよ、明日来るから、此れで家も解ったしな

   其れより明日の事言っといてや」

   と言って京阪六地蔵駅へと歩いた。

   何か、少しほっとした、

   今までと勝手が違う成り行きに戸惑って居た気持ちが

   解放された気がした、此の儘六地蔵から京阪に乗った。

   電車に乗り一人に成ると忘れて居た知佳の事を思い出したが

   今日は遅いので又明日朝にでも架けようと思った。



   そして翌朝は遅れない様に30分前に京都駅へ着いた、

   乗車券売場には未だ吉田部長は来てなかった、

   

    

   昨日電話を架けなかった言い訳をなんて言おうか、

   悩みながら、


   知佳に此の時間なら連絡できると思い発信したが、

   「この電話はお客様のご希望によりおつなぎ出来ません」

   と言うアナウンスが流れた。

   

   浩介は一瞬、耳を疑った、

 何で昨日電話に出なかっただけやのに、

   もう一度かけ直しても変わらなかった。

   メールのやり取りはして無かったので

   アドレスを知らなかったが、

   携帯の番号で発信してみたが、エラーで帰って来た。

   何度やり直しても結果は同じだった。

   

   休日出勤で此れから広島へ行こうとしてるのに、

   繋がらない事が腹立ってきた。

   そんな時後ろから吉田部長の声が聞こえた。

こすもす

   大北が年上を好むには訳が有った、

   其れは浩介が広島から帰ってから解る事だった。



浩介「おい・・其れって其処まで言って委員会やで、」

   大北の積極さは変わらず、

   浩介に取っては耳触りの良い言葉だった。



   今までの浩介が言って来た事を今度は言われる方に回り

   勝手の違いに戸惑った。

   此処まで言うとは思って無かったが、悪い気はしなかった。

   


大北「ははは・・・浩介さんは面白いんやね」

   くだらないダジャレだったが、大北には新鮮だった。

浩介「そうかな~ 京阪で帰ろうか、」

   タクシー代は残ってるがもう、

   ホテルへは誘わず家まで送ろうと思った。



   此処まで積極的に来られると、

   逆に冷静に付き合うことを考させられた。

   落とすのは簡単なだけに、

   もっと女性としての誇りを持たせて上げようと思った。

   そして未だ夏は終わらない京都の三条大橋から

   鴨川の床を眺めながら歩くのも良いかと、

   腕を組み少し恋人の感じがして

   恋愛は其処から始めようと考えた。

大北「良いよ」

   と河原町通りを渡り三条駅へ向かった。、

   鴨川に映える床の明りが川面にゆらゆらと

   朱く揺れて輝いて観えた。



   此の景色の中で腕を組んで歩くのは

   大北にとっては絶好のシチュエーション

   浩介の考え通りのストーリーに近づく。

   橋を渡りきるともう京阪三条駅

   この間は積極的でおぼこい大北を女性として扱い

   此れからも浩介の男としての役割をして行く為の序曲とした。

   

浩介「切符買って来るわ、六地蔵やったな」

   と言って販売機へ向かった

   三条から300円を2枚買って大北へ1枚を渡した。

   

   浩介も六地蔵で降車し家まで

   男としてエスコートしようと思った。

   三条からは宇治行が直ぐに発車した、

   此処からは座席も空いてゆっくりと座れる。

浩介「僕も六地蔵まで買ったから家まで送るわ、

   広島から帰ったらお世話に成るから

   先に挨拶だけしとくわ」

大北「え・・ ええよそんな、悪いわ」

   と言ったが、顔は喜んでいた。

浩介「もう切符買うたし、帰ったら間違わへん様に覚えとくわ」

   

大北「時間大丈夫明日の広島は早いんでしょう」

   と言ったが、もう其の眼は輝いていた、

   自分が期待していた事が

   現実味を帯びて来た事に対してだろう。

浩介「大丈夫やって、

   其れよりこんな時間まで一緒に居て送らんかったら

   明日なんて言われるか、其方が怖いわ・・・ははは」



   浩介は大北と真面な付き合いをして行く心算でいた。

電車は20分程の乗車時間で駅に着いた。





こすもす

浩介「京都に居たく無かったからや」

大北「何で?」

浩介「色々有ったからや」

大北「色々って?」

   しつこく聞いてきた。

浩介「そんなん聞いても何の得にもならへんで、」

大北「もっと知りたいと思ったの」

浩介「知らない方が良い事も有るで、

そろそろ帰ろうか、明日は仕事やし」

大北「そう~」

   と席を立った、

浩介「支払いは任しといて、此れが有るし」

大北「ふふふそうね、」

   と言って店を出た、

   浩介は店員に言ってお土産にケーを2箱買った。

浩介「香さんやった?家は何処なん」

   

大北「六地蔵です~」

浩介「近いやん、僕は今は宇治や」

大北「知ってる・・・」

浩介「なんで」

大北「調べたの」

   

浩介「個人情報やで」

大北「でも、気に入った人が居たら鈴木さんだって知りたいやろ~」

浩介「えっ・・まな~」

   ホンマなんか此奴はと少し呆れたが、満更悪い気は無かった、

   今誘えば何処でも付いて来るんやろうなと思った。




   

   酒が入った事も有るのかも知れないが、

   こんなに自分に素直な娘が居るのが不思議だった、

   浩介も半年近く彼女も居なくでも此の儘ホテルは

余にも可哀想な気がして心の中で葛藤が起こった。

浩介「お前素直やな~ 子供っぽ過ぎるで」

大北「そう~こう見えてももう22よ」

浩介「ほな2つ下やな」

大北「鈴木さんは大人っぽいよ」

浩介「老けて見えるって事か」

大北「少しね」

浩介「幾つ位に見えるんや」

大北「少しだけよ、25は過ぎてる様」

浩介「そうか~苦労したからな~」

大北「私も何時も子供っぽいって言われるし、

   頼れる人が良いかな~って」

浩介「僕が若くて残念やな~」

大北「ううん・・ 私良いと思ってるよ」




 こすもす

大北「こっちよ」

   と浩介の腕を取り、河原町を渡り三条方面へと歩く、

   半年ぶりの週末の河原町は相変わらず

   人も切れ間無く一杯だった。



   車の数も昼間と変わらない位多いが、

   両側に駐車してる乗用車も多かった。

   
   

   

   ふと静かだった松本を思い出した、

   松本から知佳を背負い歩いた道は

   人気も無く薄暗かった、人が多く成ると降りて歩いたが

此処は腕を組んだり肩を抱いて歩く姿は普通に見られ

其れが自然の様に感じた。

赤い髪や金髪の若者がズボンをずらし

町をさ迷ってる様にも見えた。

田舎と町の違いを感じずにはいられなかった。

   

浩介「久しぶりの河原町やけど、やっぱり人が多いな~」

大北「ヘー 長野は人が居ないの」

浩介「夜はぱらぱらやで、9時過ぎたら真っ暗って感じやな」

大北「そうなんや~」

浩介「其れに明るいな~」

   改めてそう思った、帰って来たんやな~と!!

   

大北「此処よ、入ろう~」

   店の前には椅子が並べられいたが、表で待つほどでもなかった

   いらっしゃいませと言う店員に連れられ席へ案内された。

中は一杯の客で埋まっていた、

少し遅い夕食かと思う位にテーブルの上は埋まっていた。

   

浩介「此処はイタリアン?」

大北「レストランと言うかスイーツ店よ、

   此処は遅くまで営業してるの

映画の後に時々きたわ明日は仕事やから

もう珈琲とケーキなんかどう」

浩介「ケーキかそれも良いかな1万円貰ったしな」

   

大北「そんなに要らないわよ」

浩介「そうやな~」

  こんなシュチュエーションは今までに無かった新しい感覚だった。

  今まで浩介の独りよがりで、好きな所を選んでいたので、



  沢山の女性が屯する様なスイーツの店には入ったことが無く、

少し恥ずかしいい気がした、

大北「何が良い」

浩介「何でも良いわ、解らへん」

大北「其れじゃ~余計に解らへんわ」

浩介「そっか・・・何があるんや」

   メニューを見ると アップルの文字が見えた

   ふと松本の景色が浮かんだ、



浩介「此れにしよう~ 後は珈琲が良いな」

   

大北「じゃ~私はアーモンドと紅茶、」

   と注文した、

   暫く知るとケーキセットが届いた。

浩介「此れ松本の味がするわ」

大北「ヘー貰って良い」

浩介「ええよ」

大北「じゃ~これも半分上げる、2つの味でええでしょ」

浩介「其れも良いな」

  此れじゃどう見ても彼と彼女に観えるな~と思った。

  アルコールが入った後のデートは気まずさも無く打ち解けた。

  

  積極的で今迄にない新しい感覚の大北を少し好きに

  成って行く気がした。

  ケーキの甘さに美味しいと思った。

大北「ね~長野になんで、いったん」

   京都の会社に就職し何故

   長野県まで転勤したのかが疑問の様だった。


こすもす

浩介「へーそれで僕の気持ちが解ってくれたんですか」

吉田部長「でも、釣りは休みにせえよ・・・」

    

浩介「は、はい!!」

大北「せよーふふふ・・・」

浩介「は、はい!!・・・ハハハハハ・・・」

   長い釣りの話と、

   浩介が広島に転勤させられた事情が少し解ったような気がした。

   

吉田部長「じゃぼちぼち帰るか」

浩介「はい、明日も仕事ですから」

大北・浩介「御馳走さんです」

吉田部長「おう~ 息が合って来たな」

  

吉田部長「女将、帰るわ」

女将「吉田はん、今日は若いお人と楽しいお酒でしたね。」

吉田部長「御愛想は、後でな」

女将「へえへえ~ ほなおおきに、御気を付けて」

   と店を後にした。

吉田部長「儂は此処から歩くからタクシー代や」

     と1万円札を渡された。

浩介「えっ・・良いんですか」

吉田部長「領収書も要らんで~」

大北・浩介「おおきに」

吉田部長「息が合ってるがな、若いのは早えな~」

    「ほな儂はこっちやから、気ィ付けて帰るんやで」

     と高台寺の方へと歩き出した。

浩介「じゃ明日お願いします~」

   と大声でさけんだ、吉田後ろ向きのままの手が上がり答えた。

   浩介はもう知佳の事は忘れていた



   。

浩介「じゃ四条迄歩こうか」

大北「其れも良いね」

   未だ夏の暑さの残る町屋の通りを

   八坂さんへと歩き四条石段下の東大路ヘち出た、

浩介「流石に一杯の人やな~」

   週末の祇園石段下から鴨川までは、

   此の時間はまだまだ多くの人で賑わっていた、

   大北は逸れまいと、浩介の腕を取って歩いた。

大北「夜にこんな所に来ることは無いからびっくりよ」

浩介「そうなん~京都に居ても?」

大北「この辺は飲み屋さんが多くて、うち達は来ないわ」

浩介「じゃ~何処いくんや?」

大北「行く!!」

浩介「うん・・ええで」

   四条大橋の上からは鴨川の床の明りが

   川面にひかり町の賑わいを演出し

   下を歩くカップルもまだまだ夜の長さを教えてくれる様だった。

   そして頬に係る鴨川の風は

   酔いを醒ますには丁度良いかと思った、

   自分を気に入ってくれる大北も少し可愛く思えた。

大北「逸れそう~」

   と、四条河原町辺りででは満員電車並みの人だかりで、

大北は浩介の腕をしっかりと掴み寄り添って来た。




 こすもす

浩介「そうかも知れへんわ、

   小さいころ酔っぱらったお袋を覚えてるわ」

  「でもそう言うお袋は嫌いやった」




大北「どうして?」




浩介「母親が安っぽい女に観えたんや、子供の目からは嫌だったな~」




大北「厳しいのやね」




浩介「僕も子供の前では酔っぱらわない様にせんとあかんな~」

  「安っぽい男に観られるかも知れへんし」




大北「それじゃ~私酔えなくなってしまったわ」



浩介「ごめん、此れは母親の話や」


吉田部長「ほんまや、酔われへんで、鈴木君は結構厳しいからな~」




浩介「え~」




吉田部長「自分にも厳しい様だし」




浩介「なんですか、其れって」




吉田部長「鈴木君の其処に期待してるんや、頑張れると思ってるで

     松本の評判良いからな、」



大北「そうなんですか」


吉田部長「そうや、鈴木君は人を引き付ける様や、

     釣りを遣っても上手いらしい」



大北「釣りですか?」


浩介「何で知ってるんですか」




吉田部長「全てこの耳に入ってるで」



浩介「やばー・・・」


吉田部長「其れで良いや、

     人が動いてくれればそれに越したことはない」

    「一人がなんぼ頑張っても一人分や二人分など出来やしないよ

     だが、人が動いてくれれば何人分も出来る、


     其れが人を使うと言う事や」

     喜んで動いてくれる事が一番成果が出るわな」

    「鈴木君は其れを遣って来た遣ろう~


     お客さんが喜んで仕事をしてくれた

     見返りは岩魚やったな」

「趣味も其処まで行くと、仕事の武器や期待してるで」



浩介「かなあんな~何で知ってるんですか」


大北「仕事中に釣りを遣って自分に厳しいの?」



吉田部長「そうやな~仕事で釣りしたんや、

     釣りで仕事の成果を上げた」



浩介「へへへ・・・違いますって、

   ホンマ岩魚が釣りたかっただけです」



吉田部長「其の岩魚は広島、島根、山口県でも釣れるんや」


浩介「ホンマですか中国地方でも生息してるんですか」



吉田部長「居てる、広島と島根の県境で見つけた」


大北「部長も釣りするんですか」



吉田部長「ははは、もう止めたけどな、昔は良くやった」

     吉田部長の釣り談義が始まった。

     得てして誰もそうだが、


     釣り人は其々に自分のポリシーを持って臨んでいる。

     其の話も、釣り好きにとっては耳触りの良い事が多く


     コスモスのプログ
 

     深く入って行く、魚が如何思って餌を食うか、

     如何食わすか。



     釣りを遣らない大北には退屈な話だったろう。

     浩介に取って意外な吉田の一面だった。







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吉田部長「此処は俺の行きつけや」

   入口は民家と思えれる佇まいだったが、

小さな暖簾がその違いを分けていた。

   格子戸をあけると、



    コスモスのプログ

店員「おこしやす」

   と中から声が聞こえた。

吉田部長「こんばんは」

店員「毎度おおきに、ささ此方へ」

   と、もう席が決まっていた、

   狭いお店だったが、結構賑わっていた、

   

吉田部長「此処は一見さんお断りの店や、

     狭いけど俺の家から近いからな~」

    「何時もの頼むわ、お前ら何がええんや」

浩介「僕、モルツ有ります」

大北「私、酎ハイ」

吉田部長「其れややったら、わしが作ったる」

   奥から女将が持って来たのは紛れもなく

鹿児島芋焼酎森伊蔵と炭酸とプレミアムモルツだった、。

   レモンもスライスし器に盛ってきた。

吉田部長「此れが旨いんや、」

    「焼酎は身体に良いんや、ビールは痛風に悪いからな~」

   と言いながら、大北に酎ハイを作った。

浩介「慣れた手付きですね」

吉田部長「そうや~ もう何年も遣ってるんやで一丁上がりや」

  と酎ハイを2杯作った。

  

吉田部長「じゃ乾杯しよう」

    「此れから鈴木君の健闘に乾杯やな~それから2人の仲に」

  と言うことで乾杯をした。

浩介「僕一元さんお断りは、初めてですわ~」

  

大北「私も」

  

浩介「部長は此の近くなんですか?~」

吉田部長「歩いて10分位や」

浩介「ホンマですか、昔から住んではんのですか」

吉田部長「そうや、子供の時からやな~」

大北「私も此の辺に住んでみたい、四条は直ぐ其処やし」

浩介「僕はあかんわ、田舎が良いわ」

大北「でも買い物に便利やし、なんで」

吉田部長「おいおい・・・もう喧嘩か」

浩介「い~や・・ははは、僕は田舎もんやから都会は少し住みにくいな」

大北「田舎もんって」

吉田部長「そうやったな~ 福岡やな~」

大北「九州男児やの」

吉田部長「そうや、九州男児や・・そうかそれで酒が強いんやな~」

浩介「そうかも知れませんね、でも親父は酒が全くあかんのですわ」

大北「そしたらお母さん似なんやね」

浩介「そうかも知れへんわ」


  
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   少し見栄をはった、

   本当は借金の返済で食べられなかったのだった。



   京都に帰れば、実家で食べれるが、

   松本では贅沢は出来なかった。

大北「そう~じゃ今度作って上げるわ」

浩介「え・・・」

   思いも掛けなかった、吉田部長に少しは聞いたが、

ホンマに気に入って貰ってるのかと思った。

浩介「ホンマなん、嬉しいな~」

  

大北「じゃ~広島から帰ったら家へ来る?」

浩介「ええんかな~行っても」

   

大北「ええよ、母に言っとくから」

   一人暮らしかと思ったら、実家通いだったが、

家族と同居と言う事に内心少しほっとした、

積極的な大北のアプローチに少し戸惑ったが、

案外、普通の娘なんかな~と思った。

浩介「よっしゃ・・・頼むは」

   

大北「じゃ~明後日、日曜日の夕食やね」

浩介「期待してるは」

  知佳の事をすっかり、忘れてしまっていた、

吉田部長「よお~ 弾んでるな」

浩介「はい・・ 夕食に招待されました」

吉田部長「そうか、じゃ~後は3人で行くか」

大北「はい!!」

   と嬉しそうだった。

   宴はたけなわと成って行った、

     コスモスのプログ

   此の営業範囲の区割りで、各自営業戦略の交換も行われていたが

   浩介は未開の地だったし、京都本社の輪の中へは入れなかった。



   時々話しかけられる先輩に会釈で応える位だった。


   終了には少し早かったが、徳田課長から2次会の声がかかった。

徳田課長「宴たけなわですが、此れから2次会へと進みます」

    「此処で解散しますが、

     未だ時間が有るので残ってもかまへんで」

   

社員一同「お~」

   と又しても盛り上がった。

   前もって、互いの行き先が決まってる様に

   グループが出来上がった。

吉田部長「行こうか」

浩介「はい!!」

   と大北を呼び、吉田の後を追った

   エレベーターで1階まで下り、皆で烏丸通りへと出て。

   タクシーを停め烏丸通りを上り祇園へと向かった。

   



     コスモスのプログ
  

   タクシーを降りたのは、

   八坂神社前の南側を東に入った路地だった。




コスモスのプログ こすもす