おこがましいですが…
僕の料理に合うのは日本酒だ、と心ひそかに思ってきました。
もちろん、今まで僕の料理をいろいろな種類のお酒で楽しんでくださった方々を
否定するつもりは全くありません。
僕自身、食べることも飲むことも大好きなので、
ビール・ワイン・焼酎・ハイボール等々なんでも飲みますし、
色んな料理に色んなお酒を合わせて飲む人間です。
でも、日本酒で僕の料理を楽しんでくれるお客さんを目の当たりにすると、
やっぱり心の中でうれしくなってしまうんです。
そんなわけで、移転を機に自分の店で出す酒は日本酒にしようと決めました。
僕は日本酒マニアでも酒屋さんでもありませんから、
知識の上ではそんな方々には到底及びませんし、
教えていただくことのほうが多いと思います。
ほぼ自分の主観で酒と接していますし、付き合っています。
ただ、料理人としての腕と、料理人ならではのちょっとだけ繊細な舌と、
「食べること」「飲むこと」「作ること」が大好きだという情熱は
持ち合わせていると自負しています。
僕自身が飲むことが大好きだから、酒を飲まない人が作る料理って
ちょっとさみしいな、と時々思ってしまうことがあります。
それは、飲兵衛だからこそわかるツボというか、バランスというか、
そういうのがあると思うからです。
僕は
「アレを出したげたら、たまらんやろな」とか
「ここは量はおさえてちびちびとやりたいな…」とか
「あれとあれを合わせたらエエやろな…」とか
そういう事を考えているとワクワクしてくる人間です。
僕自身が「オマエ変態か!」とつっこまれるくらい、
食べること、飲むことを、深く楽しみたいのです。
そして何よりも、お客さんとそんな気持ちを共有したい、
共有できて、なおかつそこで遊べたら、楽しくて幸せやろな、と思います。
そんな僕が作る料理と日本酒、ぜひ楽しみに来てください。
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