お昼までは元気に、というか異様によく喋ってた
午前中にトイレに行くのもしんどくなってきたから俺がいない時我慢しなくていいように介護のおむつ買ってきてと言われ、買ってくる
リンパマッサージの講習会がお昼からあるというので参加してみようと準備をしていた矢先の出来事




自分が外出してしまうとトイレや食事が出来ないのでトイレに行きたいと彼女が申し出る


オムツ履いとく?時間もう間に合わないよ


いやトイレ行く


歩ける?


頑張る


随分前から時間も二人で確認したりと予定を決めていたのに、なんか今日はよく話しかけてくるし外出する自分を邪魔しようとしてくるなぁと少し不思議に思ってました

いつも彼女を後ろから抱えてトイレまで行くのだが
途中で彼女の全ての力がまるで糸が切れたようにいきなりゼロになる
流石の自分もその場でストンと一緒に座り込んでしまった

彼女の容態がおかしくなってくる
目の焦点があってない
ハァハァ息が荒くなってくる

とりあえず便器に強引に座ってもらい話をしようとするが自分の頭を支えられない
前に後ろにフラフラ

しんどいか?


救急車よぼうな?


小さく頷く彼女


そこで何か彼女が呟いている



俺に弱音を吐きたい
俺に弱音を吐きたい
そう何度か呟いていた




救急車を呼び
座り込んだ時のモノを処理していたら
結構すぐに救急車がやってきた

女性1人男性2人の救急隊員
隊員さんが彼女に話しかけていたがあまりまともに返事できていなかった
頭も自分で支えられなかった
慌ててベッドにある枕を隊員さんに渡す

トイレなので狭いので少し強引に外に出しますと言われる
何も履いてないので買ってきたオムツをとりあえず履かせ運ばれる
時々痛いと声を発するがこっちも彼女も余裕がない

救急車に乗り込み
かかりつけのいつもの病院に運ばれる



続く