こんにちは、はなおか培養室です
少しずつ春らしい陽気が感じられる日が多くなってきましたね。
それに伴い、さっそく花粉症が気になる季節でもありますが、、、
さて、以前お話していることと同じ内容になりますが採卵後の受精操作についてのお話です。受精操作の選択は悩まれる方、やはり多くいらっしゃいます。
大事な卵のことですので、ご夫婦でお読みになり、ぜひ参考にしていただきたいと思います
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受精操作には、標準体外受精(IVF)と顕微授精(ICSI)、大きく分けてこの二つがあるのは皆さま何となくご存知の方が多いかと思います。ざっくり言ってしまうと・・・
標準体外受精
卵に精子をふりかけることで、より自然に近い方法で受精させる
顕微授精
針をつかって、1匹の精子を卵の中に注入する
このように受精という目的は一緒でもその方法は全く違います。
たまごにとってどちらが良いか。。
受精させるためにはどちらが良いのか。。
考え方によってその選択は一つに定めるのが難しくなるかと思いますが、これだけはまず前提として頭に入れておいていただきたいです
たまごにとって害が少ないのは、標準体外受精です。
(標準体外受精で受精し、移植できる状態まで発育してくれるのであれば、悩むことなくこちらをお勧めします)
しかし、精子の数が極端に少なかったり、過去に標準体外受精を施行したけれど、受精しなかった場合は顕微授精が必要となります。
顕微授精の技術もかなり進歩していますので、問題なければ普通に受精し発育しくれることも多いですが、やはりたまごが弱い場合は変性してしまうこともありますし、受精はしてもその後の発生がうまくいかなかったり・・
顕微授精自体が侵襲的な方法になりますので、そのリスクについては未だ100%解明されていません。
そしてよく間違って解釈されているのが、
受精してくれる精子の選別についてです。
たまに患者様で、
標準体外受精では選び抜かれたナンバーワンの良好精子だけが受精できるんですよね?
このようにおっしゃる方がおります。
しかしこれは間違いです
受精する精子が必ず良い精子とはかぎりません。
運動能力が優れていて、ただ一等賞で卵の中に入れただけなのです。この精子の一番大事な核の状態はこの時点では選別不可能で、染色体異常の精子が受精してしまうこともあり得ます。
いろいろ考えるとますますこんがらがってしまうかと思いますが、まず大前提は、最初に述べた標準体外受精でいけるのであれば、それに越したことはないということ・・
これがわからないから皆さま悩まれるわけですが・・・
そいういったことを含めて受精操作の方法については採卵当日までに少しでもご主人様とご相談して頂きたいと思います。
何かあればいつでもお話しさせていただきますので、培養士にお声かけください
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