青春18きっぷ 日帰り旅

 

滋賀県 湖西線 新旭駅で下車

 

 

駅前のたかしま・まるごと百貨店に立ち寄る

ここは高島市の特産品の集積基地

高島ちぢみの肌触りの良さが好きで

以前来た際 枕カバーやストールを購入した

その枕カバー 550円だったのが880円になっていた

ストールや寝具の敷パッドも然り

あれ? こんなお値段だったっけ?

何度か訪れているだけに 感覚で価格が改定されたことが分かる

伝統産業継続のためにも

仕方のないこととは分かっている

だけど、過去の価格を知っているだけに

そのかなりの値上がり幅に 驚きを隠せなかった

早めに買っておいてよかった・・

 

次はマキノ駅へ

駅前から 高島市コミュニティバス「マキノ高原線」に乗り

道の駅マキノ追坂峠へ バス停は、道の駅の敷地内 あまり歩かなくてすむ

暑い中でも、行ってみようと思えた所以である

 

 

琵琶湖の北部

大津や草津など 都会の南部琵琶湖周辺エリアとは違い

静かな自然地帯

道の駅内のレストランで

こんな景色を見ながら食事をすれば

だんだん気持ちは解放されていく

おそばもおいしかった

 

 

 

高島地域の特産 アドベリーのアイスも美味

高島市はお米の生産地域でもある

この頃はまだ、たくさん店頭に並んでいた

無農薬の発芽玄米を買って炊いてみた

 

 

湖の静けさ 山の深い緑

琵琶湖北部の自然地帯は

格別だ

青春18きっぷ 日帰り旅 2024夏

 

今回の行き先は 兵庫県朝来市

朝来(あさご)市とは

兵庫県の中央からもう少し北

いくつかの市町村が合併し、朝来市になっている

有名な特産の一つが、岩津ねぎ

 

日常生活を営む都会エリアを脱出し

ローカル線の ゆっくりとしたスピードに揺られ

車窓からの景色を眺める

まず、これが幸せ

JR在来線 終日乗り放題の青春18きっぷで旅に出れば

この幸せを 気軽に得ることができる

 

ただし、景色がただの市街地では 意味がない

私の場合 人工物のなるべく少ない

自然に満ちた風景であるからこそ

その路線に乗る価値が、ある

播但線も、そんな風景に出合える路線の一つだ

 

 

播但線は 姫路と和田山を結ぶ南北の線

途中の寺前駅までのダイヤは頻繁だが

寺前以北へ向かう本数は ぐっと減る

 

9:39 姫路発

姫路駅を出てしばらく 車窓の景色は普通の市街地

北上するにつれ だんだんと

遠くに山がぽこぽこ、手前は畑など

自然豊かな風景へと 変化していく

その風景に変化してからが、旅の、はじまり

 

10:20 寺前着 

さらに北上する10:41発の電車まで

時間がある

お手洗いへ行くため、改札の外に出る

ホームにエレベーターやエスカレーターは見当たらず

階段で一旦上がって 今度は下りて

ようやく改札に到着

 

お手洗いの後、駅の外でしばし座る

駅前は 建物と建物の間に たっぷりと距離があり

窮屈感がまったくない 前方には大きな山の姿

たった10分の休憩でも、なんだかホッとして

気持ちがほぐれていく

そう、この気持ちを味わうため

旅に出るのだ

 

10:41 寺前発

11:11 新井(にい)着

 

新井駅前でバスを待つ間

駅周辺を散策

とにかく静か、バスの待合所はこんな感じ

 

破れたソファに 無造作に積まれた座布団たち

このゆるさが たまらなく好きだ

なんでもきっちり せんでいいやん

 

新井駅前 11:36発 

全但バス 山口生野線に乗車

11:43頃 「元津下(もとつしも)」(「山口」と「元津上」の間) に到着 230円

全但バスHPの時刻表 は 主要停留所のみで

「元津下」の記載はない 

事前に全但バスへ確認しておいたことが 役に立つ

 

「元津下」で下車 目的地に向け 歩く

グーグルマップや ほかのサイトでの事前調査を総合すると

バス停から目的地まで 多く見積もっても 徒歩10分以内

よって、酷暑の中でも歩けると判断

バスの進行方向とは逆に 戻る形で少し進み

橋を左へ渡り、JR高架下をくぐり、右へ伸びる坂を上る

途中の道路脇には コスモスがたくさん咲いていて

1匹のアゲハ蝶が、花の中心に近づき、蜜を吸っている

こんなシーンにお目にかかれただけで 感激

都会にはない光景だもの

 

歩くこと約10分

今回の目的地 「道の駅 フレッシュあさご」に到着

 

ガラス張りのきれいな建物

高台にあるため バス道からくねぇっと坂を上っていくが

バス停からトータルで約10分

暑くても、許容範囲

 

もともと

道の駅や直売所へ行くのが好き

その土地の特産を知ることができるし

持ち帰って家庭で味わうこともできる

お味噌一つ買うだけでも 自宅で数カ月

旅のことを思い出しながら

お味噌汁を作ることができる

食堂が併設されていれば なおよし

 

これまでも

公共交通機関 & 徒歩で辿り着ける道の駅や直売所を探しては

訪れてきた 夏は、プラス「徒歩10分以内」が

必須条件。

私にとって ここフレッシュあさごは

すべての条件をクリアしている 素晴らしい道の駅なのである!

 

施設内は

レストランと売店が 同じフロアに隣り合っている

どちらも広いスペースをとってあり

人もさほど多くなく、ゆったりと食事・買い物を楽しむことができる

全面ガラス張りの窓から見える濃い緑が

どれだけ気持ちのよいことか

 

ホルモン焼うどん

 ホルモンは少しかみにくいです

でも、味付けや きっと上等の濃厚卵が

美味でした

 

入口の反対側から外に出ると

播但連絡道路が目の前に

車なら、こちら側から入るのだろうか

超少数派 公共交通機関利用組につき、わかりません

岩津ねぎアイスを買って、椅子を出してきて

緑豊かな広場の前で食べる 最高

そばにはお野菜直売の建物が

滋賀県木ノ本へ行った時 と同じ 元気なゴーヤに惹かれ

短くて太っていて、ゴツゴツして濃い緑のゴーヤが2本入った

袋を買う 今回は ゴーヤチャンプルにしていただいた

土井善晴さんのレシピ。ゴーヤ、木綿豆腐、豚肉を

それぞれ別に炒め 最後に合わせる

木綿豆腐とお肉に塩をして炒めるから

最後の味付けは おしょうゆだけで十分

旅に出て 幸せ、買ってきたものを自宅で料理していただいて 幸せ

 

畑では 岩津ねぎ(多分)が育っている最中でした

フレッシュあさごによると 解禁は11月23日とのこと

お鍋に入れるとおいしいことは 知っている

 

フレッシュあさごから バス停「元津下」に戻る

13:59発 和田山駅行きだ

ここで ふと思ってしまった

まだ、14時。このまま新井駅へリターンするのはもったいない

このバスは和田山駅行き。いっそ、和田山駅まで行ってみようか

別に何もなくてもかまわない 

乗り放題という18きっぷの特性を生かし

どこまでも遠くへ行き、その土地の空気を味わいたいから

 

新井駅に着くまでの数分で ささっとスマホで調べる

このまま和田山駅まで行っても 帰りの時間に問題はないことを確認

急遽予定を変え 終点 和田山駅まで乗ることにする

 

おかげで

円山川や 緑豊かな車窓からの景色を

さらに長時間 堪能できたし

途中、朝来医療センターの次のバス停には

大きな直売所「JAファーマーズ」があることも分かり

再訪するモチベーションも確保できた

こういうとき、スマホ、便利ですね

 

ちなみに

この全但バス・山口生野線は 本数が非常に少なく

事前のダイヤチェックが必須です

そして、JAファーマーズへは

和田山駅などから 朝来市のコミュニティバス「アコバス」

でも行けるようです

あくまで公共交通機関を利用される場合、の話です

 

バスは和田山駅に14:47着 元津下からで520円

播但線で帰途に着く電車は15:49発

駅付近は特に何もなさそうだが、それでも散策

別に何もなくてもいい 

見知らぬ土地を、ただ歩けたら。

 

駅前の それはそれは立派な

現代建築の朝来市役所に入ってみる

周辺景観とのギャップに 複雑な心境になる

お手洗いも、きれい。しばし庁舎内で涼ませてもらい

再び歩き出す あてはない

市役所の裏側に 無造作で、野性そのものの

緑のかたまりエリアを発見 

直感で、ここ、行こう

 

石段を数段上る

広場・ベンチ・右奥に神社の鳥居 そして拝殿

どうやら、神社の境内のようである

大蔵神社 というらしい

 

 

広場のベンチに座り 休憩

目の前には 古来から そのまま存在している(であろう)

無整備っぽい山が迫っていて

人がいなくて、静かで、拝殿も古びていて

「心の荷物」を下せる要素が、すべてそろっている

決して、後ろを振り向いてはいけない

超現代建築の市庁舎が 目に入ってしまうから

「自然」・「人工」の超強烈な対比に興醒め &

自分が今 どこにいるか 分からなくなってしまうから

(あくまで個人の感想)

目を閉じ、深呼吸をし、自然の「気」を思う存分

体に入れる

ここに来ただけでも、意味がある

「ここに来ただけでも意味がある」と思える場所が

日帰り旅のうちに複数見つかるなんて 

なんてぜいたく! 

 

こんな無造作も

たまらなく好きだ

 

和田山駅に戻り

15:49発 帰途に着く

 

こんな旅ができるのだもの

やっぱり18きっぷ旅は

やめられない

旅には出たい

でも、酷暑。

 

そんなとき

JR青春18きっぷの威力は絶大だ

一人で日帰り旅なら

2か月弱の間に5回できる

というゆるい期限設定

予約も不要 ましてや一人旅ともなれば

天気が悪そうなら

前日の夜でも延期を決断できるし

誰にしばられるでもなく 気ままに

結構遠くまで 非日常の旅に

出ることができる

知らない街の 気になるカフェへ

珈琲1杯飲みにいくだけでも

コスパは完全に 満たされる

 

酷暑なら

楽しみは車内からの車窓と

下車後徒歩圏内の散策だけに留め

ゆったりとした時間の経過に身と心を委ね

疲れない程度の旅をする

 

今回の下り先は 滋賀県木ノ本駅

琵琶湖のほぼ北端、余呉湖の近く

 

ここは 2018年 3月4月 にも訪れている

あれから6年・・・

今でも、おかげさまで、元気です 

そのとき行ったつるやパンの本店まで歩いてみる

相変わらず 静かな街

でも6年の時が過ぎている

6年をあと何回、生きられるのだろう

なんてことを 思う

 

駅前に戻り、福田屋さんで昼食

ここも、6年ぶり

鍋焼きうどんが名物のようだが

この猛暑では

残念ながら 今回はいただく気がしない 

代わりに 冷やしうどんを注文

おうどんのこし、おつゆの味

シンプルだけど、丁寧さを感じた

少しもの足りなくて

だし巻き卵もいただいてみる

予想以上の大きさに、ひとりでいただけるか不安がよぎる

残すの、好きじゃないから。

ゆっくりゆっくり口へ運び、みごと完食

たまご5個分くらいとちゃうやろか・・ 

絶妙な塩加減、見た目の美しさに

「プロ」を感じました

 

木ノ本駅に戻り 構内の特産品直売所へ

目に付いたのが このゴーヤ

 

 

地元だと300円くらいするときもある

鮮やかな緑と元気よさそうなゴツゴツ感

これを買えただけで、今回の旅は

よっしゃ。

3分クッキング 田口成子さんのレシピ

ゴーヤをスライスしてゆでて 豚しゃぶとあえて

練りごま・お味噌・さとう・しょうゆ・すりおろししょうがを混ぜて

美味でございました

 

 

p.s.

木ノ本駅に到着後

駅から外へ出る直前、構内の階段を下りていたら

踊り場のところで 一匹のとんぼが

壁に向かって体当たりして

羽をばたばたさせていた

きっと外へ出たくて、壁の先に外があると思って

頑張っていたのだろう

違うよ・・ 羽をそっとつかみ

小走りに階段を駆け下り

外の花壇のそばで 放した

自由にとんでいったとんぼに安堵

日頃、人間はたくさんの動物の命の犠牲のもとに

生きている 食べ物、医学、化粧品、ファッション・・・

そのことへの原罪は 常に意識しているつもり

あまり言い過ぎると 偽善者になってしまうので

大きな声では言えないけれど

できるときには、できる形で、

時には彼らの役に立つ側に なりたい

そんな贖罪の気持ち。