サヴェージズはジェニー・ベス(Jehnny Beth:ヴォーカル)、アイズ・ハッサン(Ayse Hassan:ベース)、フェイ・ミルトン(Fay Milton:ドラム)、ジェンマ・トンプソン( Gemma Thompson:ギター)からなる女性4人組。
彼女たちのライブを体験するのは4度目であるが「いま英国で最高のインディーズバンドはサヴェージズだ」といいたくなったのも4度目である。
彼女たちのライブを体験するのは4度目であるが「いま英国で最高のインディーズバンドはサヴェージズだ」といいたくなったのも4度目である。
ダークでマッチョなサウンドはジョイ・ディヴィジョン(Joy Division)に耽美退廃的な風韻はバウハウス(Bauhaus)に例えられる彼女たちであるが、それは単に出自を顕す道標に過ぎずポスト・パンクの遺産を自在な沸点をもって蒸留濃縮させることによってサヴェージズは十分に独創的な輝きを放っている。
むしろ彼女たちのパーフォーマンスによって偉大なポストパンクバンドが召喚され「背景」で蠢いてるがごとくにサヴェージズは濃度が高い。あくまでそこにはサヴェージズがいる。
情感に溢れ凄味があるベスのヴォーカル/パフォーマンスは劇的かつ壊滅的である。
バッキングは妥協を知らない不協和なサウンドを構築しザ・ポップ・グループ(The Pop Group)のようであった。
4度目のライブであるのにもかかわらず新鮮な気持ちでまた胸が勇み奮えた。
ジェンマ・トンプソンのギター・ノイズはスリリングでダイナミックで独創的。驚異的に素晴らしい。
この多彩なギターワークをオーバーフローさせないのはアイズ・ハッサンのジョイ・ディヴィジョン(ピーター・フック/Peter Hook)風のフックの効いた単一のベース・ラインの反復とハネるファンキーなリズムに簡潔かつメリハリがあるドラミングの合わせ技による巧みなリズムセクションのおかげだろう。
ドラムスのフェイ・ミルトンは底を安定させながら曲を駆動する強力なドラマーである。
そしてイアン・カーティス(Ian Curtis)、若き日のジョニー・ロットン(Johnny Rotten)やスージー・スー (Siouxsie Sioux)を彷彿さす存在感を示してボーカルのジェニー・ベスが立つ。
偉大な女性シンガーの伝統的セックスアピールから離れたジェニー・ベスのユニセックスな出で立ちから放たれるのは安易な聖歌でなく領土を与えられない者の反抗的なマントラだ。
アプローチは多角であるがこれはまごうことなきパンク・ロックだろう。
時代を超越したエッジもって現れたこのカルテットの行く末が頼もしきものであると確信した夜だった。
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Savages Setlist at Electric Ballroom, London, England
01.Shut Up
02.City's Full
03.No Face
04.I Am Here
05.Strife
06.Waiting For A Sign
07.Flying To Berlin
08.Another War
09.She Will
10.Give Me A Gun
11.Hit Me
12.Husbands
13.Fuckers
"Husbands"
"Husbands"
"City's"
" I AM HERE"
"Shut Up"