写真は、週に2回、訪問マッサージ(GLITTER式マッサージ)を受けてもらっているもうすぐ2歳になるPVLのお子さん✨
訪問スタート時は下肢の緊張が強く、尖足傾向。寝返りはできますが移動は足を全く使わず腕のみで匍匐前進の状態でした。
少しずつ緊張も緩みだすと、誰が教えたわけでもなく股関節を曲げてヨツバイの姿勢をよくするようになりました。
尖足も、装具の話が出ていますが今すぐ必要かどうか…というぐらいまで足を床につけられるようになってきました。
このように、体が動きやすくなれば自然とできる動作も増えていくことがあります✋



同じPVL(脳室周囲白質軟化症)と診断されたお子さんでも、軽度から重度まで状態は個別に異なります。

訪問スタート時はしっかりと触診や問診を行い
・てんかん発作の有無と頻度
・運動発達の状態
・全身の過緊張や低緊張など麻痺の程度
・先天性の関節の変形の有無
・お母さんお父さんの要望、心配事

などを把握し、どういうアプローチが最適かを判断していきます。

GLITTER式マッサージをスタートする時期ではない場合、お母さんが実践できる「自宅ケア」を指導させていただきますが、ほとんどの場合は訪問マッサージと自宅ケアを同時にスタートするケースが多いです。

基本的にはGLITTER式マッサージと自宅ケアで緊張のコントロールや感覚の土台づくりを続けながら、状態に合わせてはり治療も加えていく、というイメージです。

この流れはPVLに限らずほとんどの小児障がいと診断されたお子さんに対して行うスタンダードな流れになります。

PVLの解説投稿にて、高齢者の脳梗塞とは異なったアプローチが必要だとお話しました。

その理由は、赤ちゃんの脳は、まだこれから神経伝達ネットワークが作られていく段階だからです。

一度獲得した運動を取り戻すことと、まだ獲得していない動作を学習できるかどうかは根本的に異なります。

PVLの場合、白質と呼ばれる神経伝達ネットワーク部分の損傷であって、逆に言えば細胞体(灰白質)は損傷を受けていません。もちろん、細胞体と伝達ネットワークがどちらも正常に機能してこその運動なのですが、赤ちゃんの脳はこれからネットワークが作られていく状態であるために、適切なケアを行うことで別のネットワークで補える可能性があります。

これが、いわゆる脳の可塑性とか、可能性とか、希望とか、いろんな言われ方をしている所以です。

さらに、運動はただ単に皮質脊髄路で脳から筋肉への一方通行で指令を出しているのではなく、皮膚や筋肉から脳へ伝わる感覚情報や、自動で微調整する錐体外路や反射など複雑な調節が加わり、それを統合して同じ動作はあらかじめ予測して無意識に動かせるようになります。必要なとき、無意識に同じ動作を繰り返すことができるようになってはじめて「その運動を獲得した」ということになります。

つまり、他動的に体を動かすことも大切ですが、実はそこから返ってくる感覚のフィードバックが働かなければ、脳がその動作を学習することはできません。

自分でその動作ができたときの結果のイメージが、脳でできない限り、動作獲得は難しくなります。

PVLのお子さん…に限らず、中枢神経系に異常のあるお子さんは、筋緊張やてんかん発作によって、自分で緊張を緩められなかったり、無意識の調節機能がうまく働かないことで、感覚のフィードバックがうまくいきません。

すると、その部分は使わなくなり、さらに神経伝達ネットワークの構築が遅れていくという悪循環になります。そして、そのネットワーク構築は人間の人生においては、領域によって異なるものの、概ね胎児期から生後3歳ぐらいまでがピークとなります。

まずは、自宅ケアとGLITTER式マッサージで緊張を緩めることによって感覚のフィードバックがうまくいくようにケアすることが大切です。

それを、僕らは「感覚の土台づくり」と呼んでいます。

感覚の土台ができてはじめて、他動的な運動であるリハビリや療育が、より効果的に学習できるのです。


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【小児障がい児特化の訪問鍼灸マッサージはなまる治療院】
ご自宅で受けられる訪問専門です。
・健康保険適用のglitter式マッサージ
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脳性麻痺の原因としてよく聞かれるのが、PVLという診断名です。

胎児期または早産児に、何らかの原因で局所的に脳への血流が途絶え、「脳室」の「周囲」の「白質」が「軟化」する、という状態です。

「脳室」とは大脳、小脳、延髄などの隙間にある髄液の通り道です。

「白質」とは、脳の表面にある脳細胞体の集まりである「灰白質(大脳皮質)」に対して、脳の中の方に張り巡らされた神経繊維のネットワークです。

「軟化する」というのは、「損傷する」という認識で間違いないかと思います。

この場所が損傷を受けると、上肢や下肢の運動に障がいが残りますが、損傷の大きさによって軽度から重度まで個人差があります。

例えるなら、高齢者等によくみられる脳梗塞(脳血管が詰まることによりその先の脳細胞が損傷する)をイメージしてもらえるとわかりやすいかもしれません。

赤ちゃんと高齢者の違いは、高齢者は一度繋がったネットワークに損傷を受けるのに対し、赤ちゃんはまだこれからネットワークが繋がっていく段階で損傷を受けることです。

これによって、高齢者とは違ったアプローチが必要になります。

それについてはまた次回に詳しく🤔


PVLについて深く知るには、脳の構造とくに「錐体路」について押さえておく必要があります。頭頂葉から側頭葉にかけて運動を担う領域を「運動野」と言い、またその中でも手の担当、足の担当といった領域にわかれています。そこからネットワーク(白質)を通って、背骨の中にある脊髄から各筋肉に神経支配を伸ばします。これら皮質脊髄路、皮質延髄路を総称して「錐体路」といいます。

ちなみに皮質脊髄路は延髄下部で左右交叉(錐体交叉)し、右脳は左半身、左脳は右半身の筋肉を支配します。顔や口を支配する皮質延髄路は錐体交叉を通らないので、左右の支配が入れ替わることはありません。


脳室周囲の白質が損傷を受けると、とくに皮質脊髄路つまり上肢や下肢の神経伝達ネットワークに影響を受けます。

さらに、構造上、下肢の伝達路への影響が大きく、PVLのお子さんは下肢の症状が顕著となることが多くなります。

赤ちゃんの場合、損傷する部位がなぜ「脳室周囲」なのかと言うと、脳の構造上、虚血状態になりやすい場所だからです。

胎児や早産児は脳血流量を調節する機能が未成熟な為、低血圧や何らかの原因で脳室周囲の白質が真っ先に損傷を受けやすいのです。

症状としては、上肢や下肢の痙性麻痺による運動発達の障がい、筋緊張による尖足や股関節脱臼、側弯などの二次障がいが挙げられます。

治療として根本的治療はなく、筋緊張を緩めるためのボトックス注射、筋解離術といった外科的処置がとられます。

日常的にはリハビリや療育で発達に対するアプローチで対応することが多いようです。

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生後6ヶ月ごろから週2回、訪問マッサージ(GLITTER式マッサージ)を受けてもらっている、GBS感染から髄膜炎を発症されたお子さん✨訪問スタートして1年になります。

水頭症のシャントオペや、ウエスト症候群に対するACTHなど、立て続けの長期入院も頑張って、はじめのうちは背中や下肢の緊張がありましたが、今は過緊張になることはほとんどなく、お母さんも「逆にもっと力入れてほしい」と仰られるぐらいゆるゆるです😄

訪問スタート時の、背中の緊張が強い時期は、仰向けになっても肋骨の高さが左右で違っていました。

胸郭、つまり胸骨、肋骨、背骨、それに肩甲骨といった骨と関節は、肺や心臓といった臓器を保護すると同時に、呼吸がスムーズにできるよう、思っている以上に可動域があります。

そして、背中の緊張によって背骨に歪みやひねりが入ると、それに伴って肋骨の位置も変わります。

脳に障がいのないお子さんでも、少しの緊張の左右差が、それまで何も支障がなくても、思春期や成長期に「側弯」という形で出てくる場合もあるぐらいですので、緊張のコントロールが難しい脳に障がいのあるお子さんは特に、小さなうちからのケアが大切です。

一言で「側弯」といっても、少し姿勢が悪い?ぐらいの症状ですむ場合もあれば、内臓を圧迫して肺炎のリスクも高まるといった生命に関わる状態まで、様々です🤔

脳に障がいのあるお子さんは、尖足、股関節脱臼、側弯といった2次障がいをいかに軽減していくかが、人生のQOLに関わります。

こちらのお子さんも、コツコツとマッサージで緊張を緩めることで、今は肋骨の左右差もなくなりました🙏

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前編では、感覚を育てることの重要性、中編では乳幼児期の脳の発達についてお話しました。

後編では前編と中編の内容をふまえ、関節や骨格の発達という観点も加えて装具と荷重について考えていきたいと思います。

生まれたばかりの赤ちゃんの骨や関節はまだまだ未熟です。成長するにあたって筋、骨、関節は密接に関係しています。

まず筋は、脳と同じく細胞数は変化せず、その大きさを変えていきます。脳からの神経支配を受け、骨の長さ、関節の状態によって適切な緊張と弛緩を保つように調節しています。
特徴として筋自体にセンサーのような機能があり(固有感覚)、運動獲得に従って毎回意識して考えなくてもよいように、固有感覚とそれを調整する反射や脳の働きで無意識に微調整されます。

骨は、リモデリングという作用で細胞がつくりかわっていくことで長くなったり太くなったり成長していきます。これには、あらかじめプログラムされた遺伝情報と、力学的な荷重が関連すると考えられています。

そして、筋は神経支配による調節機能を発達させ、骨はリモデリングにより荷重を支える太さや長さに成長していくのに対して、関節はこれら筋の成長や骨の成長の影響を受けてその形を変化させてしまいます。

胎児期にある程度形成された関節も、生まれてからの状態で変わっていきます。新生児がランダムにパタパタと手足を動かすのは、その繰り返しによって筋の緊張の調節を学習し、その適切な筋緊張によって最も安定できる関節の形を形成するのにとても重要です。

つまり、関節の形成を適切にしていくには、自発的な運動を制限しないことと、筋緊張のコントロールが重要で、あまり早期に装具で関節を固定すると、ある程度の変形は防げても、装具の中で筋緊張が起こっていれば結局は変形が進んでしまいます。

ある程度骨格が出来上がる年齢で、装具があると安定する、という使い方は、お子さんの行動の幅を広げるために重要です。

しかし、変形を「予防するため」の早期の装具使用は、自分自身の感覚の成長も妨げてしまう可能性もあります。

脳性麻痺による尖足傾向があれば、その原因となる筋緊張をコントロールし、しっかり足裏やかかとを地面に着けて体重を支える感覚を地道に育てていく。そういったケアが重要です。

脳性麻痺などのお子さんと、装具は切っても切れないものです。装具を使用する場合も、しっかりと知識のある理学療法士さんや、義肢装具士さんなど専門家の方に相談したり、疑問に思ったことはどんどん聞いていって欲しいと思います。

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最近、訪問マッサージ(GLITTER式マッサージ)をスタートすることになった、1才5ヶ月の早期胎盤剥離から重症新生児仮死により脳に障がいのあるお子さん✨

ママさんから
「1才半からだとスタートするは遅いですか?」

という質問がありました。

結論から言うと「遅い」ということはありません。

GLITTER式マッサージは、生後6ヶ月ごろからのスタートを目安としています。

脳に障がいのある(疑いのある)お子さんのケアは、早い方が良いです。

でも、例えば生後すぐにリハビリやマッサージが必要かというとそうではなく、新生児には新生児に必要のケアがあります。

それが、ママさんがご自身でおこなっていただく「GLITTER式の自宅ケア」です。

生後6ヶ月ごろまでは、感覚の土台づくりとなるマッサージの、さらに基礎となる、「ママさんとの絆」を育てることが必要です。

できるだけ静かに、明るすぎない環境で、ママが優しくタッチすることで「安心」させてあげることが重要です。

しかし、お子さんによっては生後すぐにオペが必要だったり入院が必要だったりと、なかなかママさんと静かに過ごす時間がない場合もあります。そういう場合は、退院後にそういう時間を確保してあげることが大切です。

家で例えると、GLITTER式マッサージが土台、リハビリや療育が建物とすれば、ママとの絆は地上から見えない基礎工事の部分で、とても大切です。それがしっかりしていなければ、いくら土台や建物を立派にしようとしても、簡単に崩れてしまいます。

生後すぐにご相談いただいたママさんには、自宅ケアのアドバイスをさせていただいています😁


GLITTER式マッサージをスタートするタイミングについては、お子さんの状態にもよりますが、経験上、生後6ヶ月ごらから早くスタートした方が良い状態を保てるように感じます。

じゃあ1才過ぎたらもう遅いのかというとそうではなく、子どもたちの脳は特に3才ぐらいまではとても柔軟です。なので、できれば3才ぐらいまでにスタートできれば、緊張のコントロールや感覚の育成がしやすいです😄

また、その頃になるとリハビリも先に進んで立位や歩行練習が始まっていることもおおく、緊張を作りやすい環境になっている場合もあります。

イメージとしては、そういった練習がはじまるより前に、マッサージで土台を作っておくことが大切です✋

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