入院3日目、鼻血も落ち着きはじめ、3時間に一度くらい、両鼻に入れている綿を取り替えれば良いくらい。食事の時は落ち着かないので外して食事。少し鼻が通るものの匂いはまったくわからない(後でシリコンを入れているからと判明)。匂いがわからなければ味もわからないので、コーヒーを飲んでも紅茶を飲んでも同じ、食事の味付けもわからないのでとても不思議な感覚。鼻の痛みも収まり、少しじんじん痛むくらい。鼻を全く触らなかったためか、鼻に脂がのっているのかテカテカ気味(笑)

 

ここで鼻が100%つまっている状態もなかなかないのでいろいろと実験。

<実験その1>

疑問:やっぱり話をすると鼻声か?

実験:ちょっとした用事のところに電話をしてみる。私の場合は保険会社に電話をしてみました。

結果:鼻声。鼻つまんで声をだしている状態なので、ふざけてかけているようにも聞こえそう。鼻づまりの時には電話をすべきではない。

 

<実験その2>

疑問:炭酸ジュースを飲めるか?

実験:オロナミンCを飲んでみる。

結果:炭酸の空気の逃げ場がなくなるためかなり辛い。普段は炭酸は鼻から抜けていることを再確認。鼻づまりの時には炭酸ジュースを飲むべきではない。そしてジュースを飲んでも味はまったくわからない。

 

そんなくだらないことをしていると診察の時間に。

手術後に鼻の奥に入れていた「シリコンプレート」と「ソーブサン」(海藻素材の綿)のうち、「ソーブサン」を取るとのこと。これがふつうのガーゼであれば失神するほどの痛みらしいが、「ソーブサン」はするっととれるとのこと。実際・・・するするっととれました。痛みはほぼなし。ただ、メスを入れた方の鼻のソーブサンをとった後、思い切り出血・・・鼻血がでたところをティッシュでうまくキャッチ。ちょっと早すぎたようで、再び新しいソーブサンが入れられ、片鼻は不通状態に。

 

残りの片鼻はネプライザーしておいて、ということで、片鼻だけ吸引をしました。2つの口があるのに片方だけ吸引している姿はマヌケな感じだったでしょう(笑)

 

そんなこんなで3日目終了。

手術当日の夜が明け、鼻はやや痛い、点滴で落ち着かない、点滴しているせいかトイレが近い、そして抗生剤のせいかおなかを下して、睡眠不足。朝食前に点滴が終わり、外してもらいしばしの自由。朝食をため、検温・脈拍・血圧測定のあと、再び点滴が始まり、ずっと横になってる状態。よく、病院で点滴をつるすやつを自由自在に転がしながら操っているおっちゃんとか見かけるけれど神業だと思う。針が外れたら・・・変なところに刺さったら・・・点滴がなくなったら・・・と考えただけで動く気すら失せます。

鼻の出血は少しずつ収まってきたものの、1時間に1回は綿を取り替えないとつらい状態。鼻を詰まっている状態で空気も食べ物と一緒にたくさん取ってしまっているのか、おならが多く出ます(笑)

昼前に点滴が外れ、、、自由だ!!!と思ったところに昼食。体温・脈拍・血圧測定。落ち着かない。昨晩の寝不足のため、横になって本を読んでいたらうたた寝・・・気づけば夕方4時。うかうかしていると夕食が出てくる。とにかく食事の時間は正確で、ワゴンの音が少し聞こえたら唾液が溜まるパブロフの犬状態。ただ、ほぼ動いていないのに3食は結構つらい。

夕食後、診察へ。外来が終わったら入院患者の診察が始まります。一通り血などを吸ってもらい、再び綿を詰めて口呼吸生活へ。

特に何をしたわけでないものの、鼻血を出していたら、あっという間に2日目終了。こんな入院生活でよいのか!?自分。

手術を終え,看護師さんに支えられながら,点滴をゴロゴロ動かして病室へ。ベッドに移動して座るとすぐに,鼻から「タラ~」っと血が。手術前に枕・頭のあたりにタオルを敷きまくっておいた理由が分かります。そこからひたすら鼻血との戦いです。手術疲れもあって,少し眠りたいのですが,うとうとするとすぐ鼻血が出てすぐティッシュで拭き,血だらけの綿を捨て,新しい綿に変え・・・の繰り返しでした。感覚的には5~10分に1回。鼻血と共に襲ってくるのが,鼻の違和感・痛み。麻酔が切れ始めてパンパンに鼻が膨らんできて,激痛ではないものの,鈍い痛みがずっと続きます。そして,5分に1回,ビュイーンと腕を圧迫されて血圧を測定されます。夕方から30分に1回にしてもらったのですが,これがなかなかのくせ者で落ち着かないです。

こんな状態でも夕食は出て,牛乳とパンが出てきます。おなかに聞いてみると「腹ペコ」,頭は「痛みでそれどころではない!」と食べる気分ではなく,しばらく手を付けなかったものの,食べ始めると「腹ペコ」が主張を始め,ペロリと完食でした。さらにおなかも空いて,家族に買ってきてもらったおにぎり2個もペロリ。

ここまでくれば,峠は越えた状態。就寝時間も近づき,落ち着かない血圧測定も外れ,バイタルチェックのための心電図(どうも無線でナースステーションで状況がみれるっぽい)も外してもらい,点滴のみに。点滴は終夜付けている状態のため,なにやら量をコントロールする機械が取り付けられ,トイレへ行くときは常にナースコールをするように説明を受けます。

就寝。うとうと→鼻血の付いた綿交換→うとうとの繰り返し。

0時半頃,ナースコールを押して点滴へ。点滴で水分が増えているせいか,やたらとトイレが近くなります。点滴を動かすと「落滴警報」とやらでピーピー言い出すので,看護師さんに解除してもらい,トイレへ。

5時半頃だったか,またトイレへ行きたくなり,ナースコール。時間問わず対応してくださる看護師さんに感謝です。

こんな感じで手術後の夜は明けていきました。

いよいよ来ました入院日&手術日。この病院では、入院日に手術をしてしまいます。個人病院で床数も少ないことと、入院日数のうち回復に占める割合を増やしたいのだと思われます。

タオルやらティッシュ箱(3箱)、着替えなど大量の荷物を持って、ナースステーションへ。全床個室なので、快適に過ごせます。荷物を置くと早速、手術の説明と検査・診察へ。

手術の説明は今まで聞いてきた通りのもので、

・鼻中隔矯正術

・下鼻甲介粘膜切除術

の2つをやっていくとのこと。麻酔のため、ガーゼなどを鼻奥に入れていくところが結構人によって辛いが、そこを乗り越えてしまえばあとは痛みも少ないとのこと。よりリアリティのある説明でだんだんビビってきます(笑)

 

検査は、鼻の呼吸量を調べます。わかってはいましたが、最悪レベル。

 

説明・検査を終えて、昼食が出ます。結構がっつりで、天ぷらが出ました。この後はあまり食欲なくなるはずなので、しっかり食べておきます。

 

そして、運命の手術室へ(大げさ)。血栓を防ぐための長い靴下みたいなものを履き、頭には手術用の帽子?がかぶせられます。

 

自分なりの理解でまとめると手術は以下のような流れ。1・2・3は鼻を正面から見た感じの図、2-1~2-6は骨(鼻中隔)にフォーカスした感じの図です。

1)手術前

 向かって左(本人的には右)の鼻が常に詰まりやすい状態でした。理由は2つあって、1つは骨が左側に大きく曲がっていたから。2つ目は長年の鼻炎で、鼻の粘膜がブヨブヨになってしまった状態でした。そのため、左側は万年ほぼ通らず。そして鼻は自らバランスを保とうと、片方が詰まると、その片方に呼吸量を合わせてしまうらしく、比較的ましな右側も呼吸量が少ない状態でした。

 

2)手術時

 まず、鼻中隔湾曲症を治します。

2-1)

 黒が骨、橙が粘膜です。骨の周りには粘膜がある状態です。

2-2)

 粘膜にメスを入れ、骨が見える状態にします。四角く切っていき、1辺を残してめくる感じです。

2-3)

 ドリルで曲がってしまっている部分を取り除きます。このとき、ドドドドと音が響き、パキパキ折りながら取っていきます。

2-4)

 曲がっている部分すべてを取る必要はないため、一部を残しますが、そのままでは曲がった状態です。そのため、骨に少し切込みを入れて、曲げやすくします(板チョコに切込みがはいっているようなイメージ)

2-5)

 ぐいっと骨を曲げてまっすぐにします。そして、めくっていた粘膜も戻ります。

2-6)

 最後に固定のためにシリコンプレート(青)を入れ、動かないように糸で縫合します(緑)これで鼻中隔湾曲は治りました。

3)

 そして、ブヨブヨになった粘膜(黄土色)部分にもメスを入れ、脂肪吸引みたいなものでチュイーンと吸い込み、手術終了です。

 

手術時間は、

 下準備(30分くらい):心電図つけたりする

 準備(20分くらい):点滴、局所麻酔、鼻毛切り

 手術(45分くらい):30分くらい鼻中隔湾曲・15分くらい粘膜除去

 処置(10分くらい):シリコンプレート入れて縫合

という感じで、2時間弱で終わりました。

くせ者は血圧計、5分に一度自動的に血圧を測定してくれるのですが、落ち着かない。逆にこの数を数えることで、どのくらい時間が経過したか分かります。点滴が入ったときにチクッとしましたが、その後は気にならず。

手術室入ったときは、「ザ・手術室」ってな感じで緊張しましたが、局所麻酔で話ができますし、先生が音楽をかけてくれて、リラックスしながらできました。また、先生が見るファイバースコープの画面がすぐ横にあったため、それを見させてもらいながらの手術でしたので、様子がよくわかりました。(あまり画面見る人はいないらしいですが。。。)

 

無事、手術は終わったのですが、ここからが勝負でした。続く。。。

手術1か月前の検査。2回の通院で検査の実施と結果を聞かされる。

・血液検査(アレルギーや健康診断でチェックされそうな一通りのこと)

・胸部X線

・鼻(頭部)CT(前に撮影済み)

 

・・・結果、問題なしということで、手術の説明を受ける。

 

手術は以下の通り。

・鼻中隔矯正術

・下鼻甲介粘膜切除術

の2つ。

リスクは、発熱/出血/痛み/鼻膨張などなどで、鼻の中がつながってしまうこともあるらしい。その場合は希望でつながった部分を埋めるかどうか、決めれるとのこと。あとは鼻がペシャンコになってしまうリスクもあるとか。先生曰く、ペシャンコにならないよう、強度を保つためにも入り口から12mmより奥の骨を取る、とのこと。

 

ネットで調べたいくつかの疑問を先生や看護師さんに投げかけてみた。

 

【問】入院期間は?

【答】6日間。この手術は平均で約一週間で痛みが取れるため。

 

【問】麻酔は局所麻酔?全身麻酔?

【答】局所麻酔

 

【問】手術は寝てする?話せるもの?

【答】寝た状態で、局所麻酔をしていく。話はできるので、痛いときには言ってほしい。

 

【問】鼻中隔湾曲症の手術では、手術後にガーゼをはがすときが一番痛いとよく聞くが・・・

【答】この病院ではガーゼを使わず、海藻素材の綿のようなもの(追記:「ソーブサン」というもの)を使う。そのため、痛みは少なくて、するするっと取れる。比較的最近の新しい技術。また、軟骨の一部は取らずに、切込みを入れて、曲がりを治しておき、シリコンプレートで固定しておく。固定するときに数針縫う。このやり方も比較的新しい(らしい)。

 

【問】一番つらいのはいつ?

【答】手術日の夜。局所麻酔から醒め始めて痛く、出血も多いときなので。

 

とのこと。痛みが少ないのにかなり安心。これなら自分でも手術に臨めそうだ(ビビり)