FIPの漢方薬による平癒と中獣医学の普及と発展を求めて

FIPの漢方薬による平癒と中獣医学の普及と発展を求めて

・・・・・エムちゃん、マーちゃん、ソラちゃん闘病記より

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<  3匹のFIP闘病の猫ちゃんたち  >

本来ならば、FIPを発症して闘病する猫ちゃんたちの体重と熱、服薬とようす、舌の色、苔などの毎日の図ゃグラフ、闘病の期間と時期(前期、後期、末期、終末期)を記したものを此処に揚げて、FIP闘病をする里親さんたち、保護主さんたちの理解を助けてFIP闘病の猫ちゃんたちの力に成りたいのですが、私自身の体調不良がずっと変わらない為、なかなかにできない。

 そんな、もどかしい状況の中で、同時期に直接、間接に3匹のFIP闘病の猫ちゃんたちにかかわることに為って、その仔細について記すことは無理なので大まかに記して、FIP治療に用いた清腸消炎湯の改良、その主薬の白花蛇舌草(びゃっかじゃぜつそう)のみを治療薬として用いることに為ることが最善と一つかと思われるので記します。

今年の1月20日前後に

① 以前に保護猫として育てて里子に為ったグレイちゃんが、譲渡先の里親さん宅でFIPを発症して暫くして里親さん宅ではそのFIP闘病が難しいとのことで、我が家で引き取りFIP闘病と治療と為りました。

ただ、当時は清腸消炎湯の蜜丸が無くて、白花蛇舌草(びゃっかじゃぜつそう)の生薬の粉末を切らして調達も出来ず、清腸消炎湯の蜜丸も作れない状況だったので、清腸消炎湯の煎じ薬を用いることに為りました。

② 復た同じように保護猫として育てて里子に為ったマロちゃんが、譲渡先の里親さん宅でFIPを発症して里親さん宅にて、抗ウィルス薬のMUTIAN(ムティアン、経口投与のカプセル或いは錠剤)を用いての治療と為りました。

③ 以前からの付き合いのあった猫友さん宅(清腸消炎湯の蜜丸を服用してFIPの猫ちゃんたちが治っていました)にて、復たFIPを発症した猫ちゃんが出たので清腸消炎湯の蜜丸が無くて、その煎じ薬を用いることに為りました。


①のグレイちゃん、②のマロちゃんは、昨年の6月に我が家で保護養育と為り兄弟のようでした、1月20日前後で八ヶ月齢ぐらいで、各々体重が3.3kg、3kgほどのようでした。

③の猫友さんの猫ちゃんは野良猫を保護したようで、猫友さんの猫ちゃんは発症後の体重が3kgぐらいの成猫のようで、暴れるので保護主さんが経口投薬、点滴はできないとのこと。

☆ グレイちゃんは逝きました

グレイちゃんには、1/24から知柏地黄丸加減方と左帰丸加減方の蜜丸と清腸消炎湯の煎じ薬(朝夕に各2ml)を服用しましたが、熱が下がらず、後半には下痢をして熱も40度半ばの高熱も出て2/4に逝ってしまいました。
清腸消炎湯の煎じ薬(朝夕に各2ml)も増やして、3ml以上を飲ませたかったのですが、2mlを超えて飲ませると吐いてしまい、是以上に飲ませられなかったのが残念でなりません。
私自身の体調不良も有って、煎じ薬の服用量が不足していること、二倍以上の量の5mlを飲ませることが必要なことに気づくことが日数がかかってしまいました、とても悔やまれます。

☆ マロちゃんは、元気に為りました

里親さんが抗ウィルス薬のMUTIANの服用を決意して入手するまでの2、3日だったでしょうか、グレイちゃんと同様の服薬でしたが熱が上がってきましたが、MUTIAN(ムティアン)を服用した翌日から、平熱に下がり能く喫飲食もして、腸炎対策にはMUTIAN(ムティアン)のみを服用して、漢方薬は左帰丸加減方の蜜丸だけを継続服用して頂くようにお願いして、三か月のMUTIAN(ムティアン)の服用が終わり体重も増えて今は休薬していますとのことでした。
体重が増えることは、とても重要なことで腸炎が収まった、治った証です、腸炎が治れば抗体の亢進を引き起こし、増悪させる第一の原因が無くなります、左帰丸加減方にて腎を強く滋陰していたので、抗体の亢進を引き起こす第ニの原因の腎陰虚を解消させることができたので、FIPの発症は治ったと考えています。

☆ 猫友さんの猫ちゃんも元気に為りました、しかし完全には良くならず、服薬中です

猫友さんの猫ちゃんの服薬の仕方は魚のレトルトの餌に、清腸消炎湯の煎じ薬を5~6mlをかけて喫食させているとのことでした。ただし、此の清腸消炎湯の煎じ薬には40%ほど蜂蜜を混ぜて在るので苦いけれど、かなり甘みが有ります。
一か月後に様子を伺ったところ、元気で能く喫飲食しているとのことでしたが体重は変わらずで、増えてはいないとのことでした。
どんな形でも猫ちゃんに服薬させられるなら、食前、食後、或いは餌と一緒に喫飲食して、猫ちゃんの体内に薬が入れば薬は効いてくれます、復た此の猫友さんは煎じ薬を5~6mlを服用したことが良かった、幸いしたかと感じています、グレイちゃんとの服用量の差が出てしまいました。

3月半ば頃でしたでしょうか、その後のようすを訊ねた所、黄疸が出ていて耳も黄味があるとのこと、そして此の頃に白花蛇舌草(びゃっかじゃぜつそう)の生薬の粉末を発注できたので、3月末に清腸消炎湯の蜜丸を作って猫友さんに送り、服用するように伝えました。
やはり、4月半ばぐらいに、復たようすを訊ねた所、黄疸の黄色は薄く成ったとのことでしたが、餌に混ぜた清腸消炎湯の蜜丸の食べ残しが在るとのこと、密丸は煎じ薬よりも効力は有れども、猫ちゃん自らは全部を喫食できないようす。
そして、4月の後半に白花蛇舌草の注射液の2mlx10本/箱(吉林省通化振国薬業有限公司)と、生薬500gと、その粉末500gを入手したので、此の5月連休前に猫友さんに此れ等を送り、その粉末を猫ちゃんの体重1kg当り0.2gをオブラートに包んで蜜丸に追加して混ぜて与えるように、お願いしました。
その時に訊いた猫ちゃんのようすは、前回よりも元気とのことでした。


<  清腸消炎湯から白花蛇舌草の単味の処方へ  >


グレイちゃんには清腸消炎湯の煎じ薬の2mlでは不足だったのですが、その蜜丸は無かったので白花蛇舌草は無しで清腸消炎湯の処方の其の他の生薬で蜜丸を作ってり飲ませたのですが、全く効かなかった。それは清腸消炎湯の主薬は、白花蛇舌草だと言うことを強く実感させられたことでした。
そして上記の3匹のFIP闘病の猫ちゃんたちから得たものは、清腸消炎湯の蜜丸、煎じ薬から白花蛇舌草の単味の処方の粉末、煎じ薬と注射液へと転方することでした。

☆ 清腸消炎湯の作成の経緯

10年前ぐらいから、FIP闘病には腸炎を治さない限り猫ちゃんの命を助けることはできないと強く実感していたので、全くの手探りで腸炎に効く漢方薬を探していた。
此の腸炎とは、主に小腸の炎症で、どんなに強制給餌しても全く消化されずに排泄されるので小腸の飲食物の消化と栄養の吸収が出来なければ死んでしまう、この腸炎が重篤化して大小腸粘膜の枯渇と高熱の出現と下痢によって痩せて衰弱して絶命と為る。
FIPを発症して猫ちゃんが逝ってしまうのは免疫の亢進に拠るのでは無い、主に腸炎が重篤化して腸不全と為って腸管が死んでしまうことに拠る事を能く承知すべき、是に気づかなければFIP闘病の成功は無い。

小腸、大腸に効く漢方処方を探すも全く在らず途方に暮れるも、虫垂炎に使われる初歩的、基本的な処方の「大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)」が有り、此のエキス剤の丸薬をFIP闘病中の猫ちゃんに試みれば、最初の半日か、一日は元気に為るも、二日目以降は全くに元気は無かった、しかし、手ごたえは少しく感じたので、虫垂炎に使われる他の処方も探し有ったのですが、これ等は虫垂炎の急性期、慢性期、熾盛期などと在り、「大黄牡丹皮湯」とは、全くに中身の処方が異なり参考にできず、復た途方に暮れてしまった。
そして数年経て、いつも処方や生薬を購入している中国のウェブサイトの「亜細亜物流」を漢方薬の処方を見ていると、虫垂炎に使用される「蘭尾消炎丸(らんびしょうえんがん)」を見つけ、蘭尾とは虫垂のことで良く見ると急性期、慢性期にも使えて生薬の種類も12種類でした。

 中医学では、抗ウィルス作用の有る生薬は主に「清熱解毒薬(せいねつげどくやく)」と分類されるもので、「蘭尾消炎丸」に入っている清熱解毒薬は、4種類の金銀花(きんぎんか)、大青葉(だいせいよう)、蒲公英(ほこうえい)、敗醬草(はいしょうそう)だったので、これを参考にして清腸消炎湯を作成した。

清腸消炎湯

連翹 10g、 金銀花 10g、 白花蛇舌草 10g 、敗醤草 6g、 冬瓜仁 8g 、莪朮 4g (人の一日分、密丸にして成猫の10~20日分、煎じ薬なら成猫の7~10日分)
この白花蛇舌草、連翹(れんぎょう)も「清熱解毒薬」と分類されるものです。
清腸消炎湯以前に、清腸消炎丸を作成して清腸消炎湯へと発展したのですが、此処には仔細は割愛します。
清腸消炎湯の蜜丸は良く効いて、何匹かのFIP闘病の猫ちゃんたちも助かっていました、けれども難点は猫ちゃんへの経口投与が簡単では無いこと、煎じ薬は苦く吐き戻すことも多いことでした。


☆ グレイちゃん、マロちゃん、猫友さんの猫ちゃんのFIP闘病から得るもの、それは白花蛇舌草のみの粉末、煎じ薬、注射液の服用へ

白花蛇舌草のFIPの腸炎に効く理由

中医学の薬学のことを中薬学と言い、中薬学では生薬には帰経(きけい)と言われるものが有り、私の理解では臓腑は何種類かの経絡に由ってつながり、生薬が各々にどの経絡と臓腑に効くことを帰経(きけい)と言っているようです。
FIPの腸炎では、とくに小腸に効くことが最も必要で大切なことなので、清熱解毒薬とされるものの中で白花蛇舌草の帰経は、「肝・脾・胃・大腸・小腸・腎」(神戸中医学研究会編著 「中医臨床のための中薬学」による)とされていて、是により清腸消炎湯の主薬とした。そして、藁にもすがる思いで実際に服用した、結果は良好だった。

清腸消炎湯の蜜丸、煎じ薬は経口投与が簡単では無く、煎じ薬は吐くことも多いので、今回のグレイちゃんたちの服薬から、もっと服用量を多くすることも必要に感じたのですが、是以上に生薬量を増やしての服用は困難と思い、主薬の白花蛇舌草だけがFIPの腸炎に良く反応するので、白花蛇舌草のみの量を増やして服用することが、最善なのかもしれない。

白花蛇舌草の効能

ウェブサイトの「三元漢方」では、http://www.1easeshop.com/product/product.asp?id=1425 に、その効能が記して在る。

その中の記載に「・・・急性虫垂炎(単純生)に用いる。白花蛇舌草60gを水煎し毎日2-3回服用すると、治療効果は良好である。・・」と在り、白花蛇舌草を用いてFIPの腸炎を治すことが目的なので、煎じ薬として服用する時は、此の60gの量を用いることにした。
そして蜜丸は、煎じ薬に対して約二倍の効力が在るので(今までの服用経験)、粉末のものを蜜丸にする、或いは粉末をそのまま服する時は、半量の30gを用いることとした。
煎じ薬ならば、1時間ほど白花蛇舌草60gを水煎して、出来上がりを漉して復た加熱して、更に出来上がりの量を100~120mlほどにして、是を成猫の十日分の量として猫ちゃんの体重1kg当たり1mlを各朝夕に飲ませる、蜂蜜や砂糖などを混ぜれば素直に飲めるかと思います。
粉末をそのまま服する時は、30gを成猫の15日分の量として猫ちゃんの体重1kg当たり0.2gを各朝夕に飲ませる、或いは少しく多くして餌に混ぜて喫飲食させる。
白花蛇舌草の味は粉末を舐めると、微かに苦く微かに甘い味がして、清腸消炎湯の煎じ薬や生薬の「連翹」のようなエグイ苦さは無いので、缶詰やレトルトに混ぜる、ふりかけても鰹節もかければ、猫ちゃんは食べてくれるかと思います。
白花蛇舌草だけの蜜丸を作ろうとしたのですが、ダメでした。
粉末に蜂蜜を加えて練り上げようとしても、のり(糊)のように掌にベタベタと着き、接着剤のような感じで練っても団子にできず、どうにもなりませんでした、メーカーに依頼して専門家、専用の機械ならば良いかも知れません、素人にできませんでした。

↑ 白花蛇舌草の粉末を蜂蜜を混ぜて、蜜丸にしようとしたけどダメでした。

白花蛇舌草注射液の効能、点滴のこと

ウェブサイトの「亜細亜物流」では、http://www.aziabuturyuu.com/products/prd_info.asp?id=1043 に、その効能が記して在る。

↑ 白花蛇舌草の注射液です。

 

此の注射液の点滴について

此の注射液は人に対しては、最大で一日に4x2mlの8mlですので、是を成猫の十日分の量として猫ちゃんの体重1kg当たり0.08mlを各朝夕に注射する、体重5kgの成猫なら0.4mlと為るが、この量以下の注射は難しいので、500mlの輸液バックに混ぜて点滴することが適切かと思います。(まだ是を点滴したことは無いのですが、清腸消炎湯の蜜丸、煎じ薬、白花蛇舌草の経口投与が無理ならば此の方法しか有りません)

白花蛇舌草注射液の4x2mlの8mlの半量の4mlを500mlの輸液バックに混ぜて計504mlで体重5kgの成猫なら各朝夕に504/20x1/5x5x8/4=50mlを点滴すれば良いでしょう。

もし、体重1kgの猫なら2mlを500mlの輸液バックに混ぜれば、502/20x1/5x1x8/2=20mlを各朝夕に点滴すれば良いでしょう。

   体重2kgの猫なら2mlを500mlの輸液バックに混ぜれば、502/20x1/5x2x8/2=40mlを各朝夕に点滴すれば良いでしょう。

      体重3kgの猫なら2mlを500mlの輸液バックに混ぜれば、502/20x1/5x3x8/2=60mlを各朝夕に点滴すれば良いでしょう。
      
      体重4kgの猫なら2mlを500mlの輸液バックに混ぜれば、502/20x1/5x4x8/2=80mlを各朝夕に点滴すれば良いでしょう。

また、アンプ入りの白花蛇舌草注射液を輸液に混ぜて他の密閉容器に保存して、注射器で吸い出して使用できる良い方法が有れば、皆さんで考えて下さい。
もし、試みられるならば、くれぐれも自己責任でお願いします、不慮の事態と為りせしも此のブログ記事を恨む莫れ。

☆ ステロイド剤の服用はFIPには、マッチポンプ、ネガティブフィードバックです

私のブログでは、FIPの発症を治すにはステロイド剤は禁止ですと主張、訴えています。何故なのですかと、たまに聞かれ例えて言うならば、ステロイド剤はマッチポンプに為るからです。
火事に例えれば、ステロイド剤の免疫抑制の効果は、バケツ一杯の水に為り、腸炎ウィルスを増殖させて腸炎を増悪させて是により更に免疫の亢進を加速、増悪して、十束の薪木をくべることと成り、更なる大火としとて燃え広がること、是をマッチポンプと言わずして、何と呼ぶのか ? 。
故にFIP闘病の猫ちゃんたちには、ステロイド剤、免疫抑制剤服用は禁忌です、使用禁止です。仔細については私のブログを良く読んで戴くことが良いかと思います。

復た別な例え方をすれば、ステロイド剤はFIP対しては、ネガティブフィードバック(NFB=Negative feedback)に為るからです。
ステロイド剤、免疫抑制剤の効果として、免疫抑制は正の作用ですが、復た腸炎ウィルスを増殖させて腸炎を増悪させることはステロイド剤、免疫抑制剤の使用とは別の意図ですが、腸炎を増悪させて更なる免疫の亢進を加速するのは、免疫抑制の効果として負の作用と為る、まさにネガティブフィードバック(負の帰還)です。
FIP闘病の本治は腸炎ウィルス、腸炎の増悪を治す、猫ちゃんの腎の陰虚火旺を治すことで、免疫の亢進の抑制は見かけ上の治療、対症療法であり、是だけに眼を奪われてはダメです。

☆ 現在の人のコロナウィルスに使用できる可能性の漢方薬

世間を騒がせている人に重篤な肺炎をもたらし死に至らしめるコロナウィルスについては、皆さん方も関心も大きかろうと思います。
白花蛇舌草注射液は、人のコロナウィルスの肺炎に使える可能性が有るかと思います。ネブライザーで、鼻と口から此の注射液を吸入すれば良いかと感じます。
また、肺炎が有って熱が有るならば、エキス剤の漢方薬の「五虎湯(ごことう)」を飲めば良いかとも感じます。
下痢など、水様便が繰り返し出るなどの腸炎の症状が有れば、白花蛇舌草の60gを水煎して二日分にして、飲めばかなり良い反応が有るのでとも思っています。
私自身も年寄りなので、肺熱、咳など、無味、無臭と感じて、疑わしい症状のもとで自宅待機などの処置と為れば、上記の如く処すことが自からできることかと思います。
もし、試みられるならば、くれぐれも自己責任でお願いします、不慮の事態と為りせしも此のブログ記事を恨む莫れ。