月曜日の啓新大会で、とても惹き付けられた選手がおりました。
松岡少剣と同コート、別リーグでの試合、瞬く間に二本の胴を奪って
勝利を上げた小さな選手。
娘と「すごいな・・・!」と感嘆してオーダー表を見ると、なんと
4年生の女子選手。
これは・・・!と思い、勉強のためにと次の試合で撮影(勝手にすみません)。
本日見返していたのですが、その中でさらに(自分なりに)驚いたことがありました。
コマ割りでご一緒に見て頂きたいのですが・・・、
左側、白の選手。小さいですが、細かく足を使う剣道で気勢も十分。
試合も中盤、物怖じせず相手が退いたところをすかさずメンで詰め・・・、
ツバ迫り。ここまで、引きドウ2回、抜きドウ1回を相手に見せています。
次の瞬間、ふっと空間を作り・・・、また来るか引きドウ!
あ!竹刀を上げた!メンか・・・!しかし相手も反応・・・!
ドウ!!
ダッと後ろに下がりながら残心・・・。旗は上がらなかったのですが・・・。
僕は、この「瞬間」にたくさんのこと感じ取りました。繰り返し見ていると、
この引きドウの際のフェイント?間?のようなものは白の選手のリズム、
打ち方なのだと分かるのですが(もしかすると僕が知らないだけで
単純なドウ打ちのセオリーなのかも知れませんが。(^-^;))、
いずれにせよ、このドウの打ち方を教えた大人が周りに居る。
もしかしたらいつもメンばかりを簡単に取られてしまう小さな女子選手。
だったらそれを逆手に取ったこういう技があるよ。
こういうタイミングで、相手がこう打って来た時にこう打つ!
ツバ迫りになったら引いて狙え!一度メンを意識させてそこにもドウを打て!
そう指導した大人が周りに居るのではないか。
勝てるぞ!方法はいくらでもあるぞ!剣道は深いぞ、面白いぞ!
もちろん、ここまでドウを自分の得意技として磨きあげた本人の努力と
稽古量も素晴らしいと思うのですが。
その、情熱。
袴には、祝・全国大会出場、の刺繍。
強いチームには、まず間違いなく、情熱を持った指導者がいる。
情熱を持った保護者がいる。その空気が、子供たちに浸透している。
だから、強いのではないか。試合前に面を寄せ合って監督の言葉に
耳を傾けるその距離感、勝って次の選手に受け渡す拳、敗れた仲間の
背中に添える手、相手選手への礼節。そこここに、「強い理由」を見た
気がしたのでした。