《月の使者 長尾さつきさんの作品》

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カルマの法則は、原因と結果の法則、
作用反作用の法則のことです。

自分にとって不幸なことや災難は、心に傷を
もたらすので、負のイメージが強いのですが、
溜まっていた負のエネルギーが解放され解消
されるのは好転反応ですから、肯定的に捉える
こともできます。

何代もの転生を超えて引き継がれていくカルマ
は、もしかしたら、どこかの前世では逆の立場
であったかもしれないという見方ができると、
負の現象を受け止める余裕が出てきます。

現象から何を経験し、何を学べばよいのかに
意識を集中し、課題があれば取り組む努力を
一歩でもすれば、普遍意識からのサポートが
入ります。

個人の転生の内だけならよいのですが、
家族、縁あるグループ、民族、国、地球規模で
引き継がれるカルマを考え合わせると、複雑に
絡みあう原因を特定するのは、至難のことに
なります。

一生をかけて、原因追求にエネルギーを費やす
より、負の連鎖をさせないためにはどうすれば
よいのかにエネルギーを注ぐほうが賢明です。

カルマの法則が働いているのだろうと認識する
のにとどめ、原因追求は、「諦める」。

以前、五木寛之氏に書いて頂いた短冊に、
「諦めるは、あきらかに究める」とありました。

諦めることは、挫折や敗者になることと解釈さ
れがちですが、もしかしたら、さとりの一側面
であり、あきらかに究めるは、美しいことでは
ないかと思うのです。

美しいことは、普遍意識の属性です。

現象にマイナス感情を注いでしまい、カルマが
悪因悪果の負の連鎖を引き起こすようなことは
避けたい。

だって、未来に転生する自分自身の魂に負荷
を与えることになるから。

永遠の、生き通しの魂に思いを致すと、
健やかに、大切に、大事に今世を生きたいと
思うようになれるのです。

カルマの法則は、時空を超えて俯瞰するもの
であり、遠大で深遠で神聖なものようです。