父が亡くなる前日、容態が悪く病院へ呼び出された。
父の周りに集まる私達。
かろうじて話が出来る父に母はこういった。

パパ安心して。○○達がこれからは一緒に住んでくれるから。私のこと面倒見てくれるから。だから安心して。

一言もそんなことを言った覚えのない私は、驚いて旦那の顔を見た。
旦那も同じようにこちらを見ている。
一筋の涙を流しながら父が私に言った。

あかん。それだけはあかん。無理や。

これが父との最後の会話。
この後意識は無くなり、翌日父は亡くなった。

その後の数日間は、葬儀社とのやり取りから役所の手続きまで、すべて旦那と二人でやった。
母との同居の話など誰も一切ふれず、忙しい日々。
母は何一つ手伝うこともせず、時おり気が狂ったかかのようにわめきちらした。

みんなが日常を取り戻した頃、母から衝撃の一声が告げられた。

みんなで住む家が決まったらから、一週間後に引っ越す。
あんたらの家の解約もしておいたから。

私達の家の賃貸名義は父ななっていたので、私達の知らない間には母が勝手に解約していたのだ。
それから1週間の間に怒涛の引っ越しが始まった。
もちろん母に抗議はしたがまったく聞き入れてくれず、当分の間ならと旦那も渋々了承した。