2日目2023/03/13
2日目の朝を迎えました。
飛行機による時差ぼけが全くなく、初日から現地時間になるのが私の強みです。
じゃなきゃこんな時間貧乏、超弾丸旅行しませんよねぇ(笑)
今日の天候も雲ひとつない晴れです。
サンパウ病院。ホテルのすぐ横にありました。ガウディに教鞭を取ったモンタネールという建築家の最大プロジェクト。広大な敷地に48棟からなる建物が並びます。
『芸術は人の心癒す』というモンタネールの信念をもとに、病院にも関わらず鮮やか装飾で彩られたサンパウ病院。2009年までそのまま使われていたというから驚きです。その後改装され、2014年に大学の施設や図書館としての機能を果たしている様です。
一般公開もされています。
そ
さてさて、この度のメインイベントといえる、サグラダファミリアに到着です。張り切りすぎて予約時間の9:45の1時間前に到着。守衛さんに追い返されました(笑)
前にある公園からひたすら物欲しそうに外観を目を見開いて眺めることしばし。左の屋根の頂点に可愛らしい食べ物がっ!可愛い!!
これ、後からのガイドさんの説明でわかったのですが、有名な日本人の修復師『外尾悦郎』さんの作品なんだそうです。ジーニアスだ…..今までこんな可愛らしいモチーフをディズニーのように使った教会を私は見た事がありません…..。
サグラダファミリア前の公園には池があり、水面に映る教会を眺める事ができます。
いよいよ入場!まず目を奪われたのがステンドグラス。朝日を受けて東側にあるステンドグラスから柔らかな光りが差し込んでいました。写真からもわかるようにステンドグラスのオレンジ色を通して、光は暖色味を帯びて優しく体を包み込んでくれます。
ここは天国なのでしょうか?
涙が出できます。
こういう気に入った場所で気が済むまで立ち尽くすことが出来るのも一人旅の醍醐味。
東側のステンドグラスは緑や青の寒色系でまとめられています。
ガイドさんの話によると、四季を彩ったとか。ただ、このガイドさんの言っている事が本当に正しいのかはわかりません。諸説あるでしょう。
ステンドグラスの光が支柱に映り込んでいる様子です。まるで夢のようですよね…..?
支柱に注目してください。ガウディは枝分かれしている木々をモチーフにしています。教会の中はさながら森の中にいるよう。この支柱のメインである少し赤みを帯びた4本の柱はエジプトから取り寄せたとりわけ強固な素材なのだそう。
柱の高さは170m。この高さにもちゃんと意味があります。
実はバルセロナで1番小高い丘、モンジュイックの丘は173m。ガウディは人間の造った建造物がこの高さを超えないように配慮しました。
つまり神の創造物である自然に対して畏敬の念を持つべきであるガウディなりの意思の表れなのです。
正面の生誕のファサードにあるアイビーで覆われたアイアンのドアは、度々メディアにも取り上げられる有名な修復師『外尾悦郎』さんによるものですが、この日本当にラッキーなことに、ご本人様降臨!!!
彼のアイコンであるテンガロンハットが目を惹きます。神々しい。
この日数人のメンバーで鉄の錆止め?のようなものを繰り返しドアに塗っていました。このような作業が見られたのも胸熱。
外尾氏による扉のフォーカス。
この非常に細かく美しい装飾がおわかりいただけるでしょうか?
可愛らしい蜘蛛が顔を覗かせていますね。外尾氏はこのデザインを一手に任され制作にあたっています。
日本人がサグラダファミリアの顔ともなる門のデザインにあたるとは、凄いことではないですか?かっこいい!
東側にある生誕のファサードの裏側にある受難のファサードで目を引く魔法陣。縦横斜め足して310通りある数式どれをとっても答えが33になるそうです。33という数字はクリスチャニティにとって大変意味のある数字です。
そう。イエスキリストは33才にてこの世を去ることになったからです。
教会にの横に併設された作業員の子供達の為の学舎。近所に住む子供達にも解放されていたようです。この建築費用の一部はガウディが負担したようです。泣ける….。なんていい人なんだ。天井が波打ってるのが分かりますか?
私の推しである、天才修復師『外尾悦郎』の仕事する後ろ姿。うぅぅ…..カッコいい。(2度言った)
天井にはシュロの葉をモチーフにした装飾が飾られています。
この美しいステンドグラスはカタローニャ出身の彫刻家、ジュアンビラグアンによるもの。
2010年に聖堂内部が完成し、ローマ教皇ベネディクト16世を招いてのミサが行われ、正式に教会と認められました。
逆にそれまで教会として認められていなかったという事なのですか?と逆に驚きました。
2026年はガウディの没後100年にあたる年。この年を目指して工事は今も急ピッチで進められています。
10年ぐらい前まで、『2026年の完成?無理に決まってるじゃん!』的な感じだったようですが、テクノロジーの進化により、建築は革新的にスピードアップされており、2026年の完成も夢物語ではなさそうです。
受難のファサード側から塔にエレベーターで登ることが出来ます。
私は予約時に気づかなかったのですが、生誕のファサードからも塔に登ることができ、どちらか選べるようです。
受難のファサード側の塔からは、外尾氏が携わったフルーツ達が間近で見れます!めちゃかわ!この部分だけ急におとぎの国のお城感が出てます。
アイビーの扉のデザインといい、外尾氏の遊び心あるこの作品がスペインの人々に認められて、ひいては世界中の観光客の目を楽しませるなんて、日本人としても誇らしいです。
さてさて…..教会を出たのは12:00。ここまで2時間半をここに費やしました。ここからが勝負ですよ!
とにかく今日一日秒速でバルセロナを駆け巡ります!
地下鉄駅にやってきました。
お目当てはモンジュイックの丘。
オリンピックの開催された場所ですね。
次のグエル公園の予約が15:00ですので、1時間半ほどでここで見るべきものを見なければなりません←(月曜日から夜更かしに出てくる、株主優待券で暮らすおじさん桐谷さんみたい。)
はい!まずはカタローニャ美術館。
立派な建築物ですねー。
1929年の万博博覧会の際に作られ、1934年に美術館として改築されたようです。
階段を上り切ると(はぁはぁいいながら)この様な景色が目の前に広がります。快晴の空。バロセロナブルー。海を臨む小高い丘と高くない褐色の建物。春先の穏やかで爽やかな風が吹いています。
目の前にあるのは、マジカ噴水。夜にライトアップされるらしいです。ただ私が夜にめっぽう弱く、殆どの気力と体力が使い物にならなくなるので、ライトアップ見物は諦めました。
アコースティックギターの音色がこの景色にピッタリですね!
お次にやってきたのはミロ美術館。
美術館のエントランス横にあった桜の木。咲き始めの花が迎えてくれました。
1893年生まれ、1983年マヨルカで90歳亡くなったミロ。彼の残した『人が普遍的であろうとするならば、大地に深く根ざしていなければならない』という言葉通り、彼の作品もまたガウディの作品同様、自然に大きく影響を受けています。
二人とも幼少期や若い時に身体を壊したのがきっかけで自然に目を向けることになったことは注目すべき共通点ですね。
彼が生まれる10年前1883年にガウディはサグラダファミリア建築の二代目建築家に就任しています。
30才ぐらいガウディがミロよりお兄ちゃんなんですね。
そんな二人は当然会ってるんですよね….ミロがガウディの事を凄く謙虚で素敵な人だぁと、褒めているんですよね。これまた胸熱な話です。
これは絨毯のように織り込まれたミロの作品。色彩もさることながら、その大きさにも驚きました。軽く3メートル✖️2メートルはありました。
美術館を出て、左にバルセロナの街を見ながら歩け歩け…….
途中、何度もビューポイントが現れます。この辺り殆ど人がいないのも癒やされます。
小鳥の囀りが気持ちいい
モンジュイックのゴンドラにのります。こちらもバルセロナカードで割引がありました。
バルセロナの海が一望できます!
モンジュイック城に到着。
ゴンドラから地中海が一望できます。
モンジュイック城の大砲
ここにいるのが好きなんでしょうね。大砲の周りにはかもめの糞だらけ(笑)
暗くて長い回廊を抜け
階段を登ると……
一瞬にしてこの風景が目の前に広がりました。紺碧の地中海!
どこまでも澄み渡るコバルトブルー。
城壁で区切られたそれはまるで一枚の絵画のよう。
その場を去りがたい美しさと開放感を味わいました。
さて!ケーブルカーに乗って次のポイントグエル公園を目指します。
地下鉄でアルフォンヌXまで縦断します。その後は路線バスを使って入り口まで。
チケットの時刻15:00を少しだけ過ぎましたがなんとか間に合いました。(ふぅ〜💦)
公園は人だかり!観光客で溢れかえっています。
カサミラでみた既視感。屋根裏部屋の曲線美。動物の肋骨を思わせます。
ついさっきまでいたモンジュイックの丘が見えますね!
こちらが有名な石柱。海の中に沈む様な感覚です。
こちらは無料エリア。
ガウディとグエルがこの街を構想して販売しようとしましたが、全く売れずに結局本人達が住んだという逸話。
ガウディの家の窓からは初春の華やぎが眩しく映り込んできます。
ヘンゼルとグレーテルの家がモチーフとか。お菓子の家の様ですね!
やっと公園を出たのは16:00。
カサバトリョの予約が18:00からなのですが、その前に時間がありそうなので、ピカソ美術館に行くことにしました。
睨んでますね....天才ピカソ。この美術館で、かれがどれだけの才能があったのかがよく分かります。
彼が16才の時に描いた絵が、それはもう素晴らしい....
仕上がってるんですよね。
みんな大好き青の時代の作品もたくさん飾られてました。
本当に好きです。この青。
そして、その中でも1番のお気に入りがこちらの作品。
スマホで撮った写真では全くその青を再現していないのが残念なところでして。どうやったらこの青が作り出せるのでしょう。
自分で描いてみたい.....
さてさて、次に訪れたのはこちら。
クワトロガッツ。
ピカソが足繁く通って、芸術仲間と語っていたというカフェレストラン。
当時のものがそのまま残されているわけではなくて、改装時に当時の様子を忠実に表現したそうです。
こんなところで、ピカソが美術談義をしていたのかなと妄想に浸る時間。
私もレモンソーダを頼んで、しばし休憩しました。
そして、ついにやってきました!
カサバトリョ!
あー、もう美しいですね。うっとり。
海の水面を表現した外壁に美しいタイルが施されています。この前には、ものすごい観光客の人だかりができていました。
ガウディがバトリョ家の為に造った建造物。館内にはたくさんのギミックが隠されています。
早速入ってみましょう。
玄関ホールでは2つのオブジェがお出迎え。海の深海生物のようにも見えますよね。階段の手すりにも壁にも一切直線が使われていません。
深海生物くんの上にはちゃんと自然光を取り入れる天窓が設置されています。
まるで潜水艦に乗り込んだような気持ちになりませんか?
有名なリビングルームにやってきました。このステンドグラスの美しいこと!紫と青を基調としたポカドット。優しい色合いです。
少し寄ってみてみましょう。
紫陽花を彷彿させる配色だなと思いました。この後ショップでこのデザインの文房具や小物が売ってるんですよね。もう、散財まっしぐら.....
少し離れてみてもまたいいですよね。
ランブラス通りの華やぎが曲線のフレームによって切り取られます。
豪華なシャンデリアや美しいドアや窓枠にうっとり。
パティオに出てきました。
ガウディ独特のスタイルのタイルが敷き詰められたこの場所には建築廃材も使用されているようです。
サスティナブルな時代の先取りですよね。
そして最後は...
屋上に出てきました。バルセロナの琥珀色の夕焼けに優しく包み込まれます。
高い建物のないバルセロナ。
遠くの遠くまで見渡せます。
ガウディの建造物を見ながら、屋上のベンチに腰掛ける瞬間。一日の終わり。本当に幸せな気分になりました。
こちらの屋上、ハイシーズンにはカフェになるのかなと思いました。
陽が沈むと建物のライトアップが始まりました。アラジンの世界観じゃないですか?魚の鱗をモチーフにした屋根が近くに見えます。
これ、何だと思います?
もう、全部見終わったし、退館しようとしたら、呼び止められて、全面スクリーンの部屋に通されました。3分ぐらいの映像作品だったでしょうか?
この他にもVRを使ったハイテクツアーなど、(私は今回申し込みしませんでしたが)さすが高い拝観料を取るだけあります。
あ、私の今回入場料が最低価格で日本円で5700円でした。VRツアーは7000円ぐらい。高い....本当に高いんです。円安ってのもあるんですが、ここまで来たら払うしかない...のが観光客の心情です。でも、この建物が美しい状態に保たれる為に使われるということなので、よしとしましょう。
こちらのチケットですが、事前のオンライン購入をオススメします。
帰り道。路地には一つ一つ違った顔があります。切り取られた青空がまたアートです。
さてさて!まだ終わりませんよ!
今日の夜のメインイベント、フラメンコ鑑賞。
紹介していただいたタブラオ
にやってきました。
観光客でひしめく店内。
ショーは20:15の回でした。
今回予約していなかったのですが、一人ならということで、入れていただきました。
行かれる方は事前のオンライン予約をおすすめします。
ワンドリンク付きで47€(7000円)ぐらいでした。食事付きのもあったのですが、一万円以上しますし、他の店で食べてきた方がいいのかな?という印象でした。
踊ってる間は撮影禁止だったのですが、撮影タイムが最後に設けられました。
フィナーレ部分だけだったのですが、それでも迫力がありますよね。
日本でも一度だけフラメンコショーを観たことがあったのですが、全く別物でした。
気迫というか、タップの力強さ、表情を含む表現力、高速で刻むステップの技術、観客を歓喜と熱狂の渦に誘ってくれます。
個人的な意見ですが、フラメンコは他の人種が踊ってもダメだと思います。バレエは様々な人種の有名なダンサーがいますが、フラメンコはスペイン人に宿る魂で人々を魅了するものだと思うので....共感していただけますかね..。
さて、ここまで来てさすがにクタクタ。ショーの途中で出されたサングリアがグルグル回ってます。
なんとかホテルに到着したのは22:00。30,000歩街を歩いたこの日、ベットの上に倒れ込み、記憶を失いました(笑)
ショーの途中、私のApple Watchにガンガンメールが連続して届いていました。ショーが終わって、何かなとみたところ、明日のワイナリー訪問ツアー主催者から『具合が悪いのでツアーはキャンセルさせてください。こういうことってよくあるでしょ。』と。え?この時間に?
三日目に続く....