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歳を重ねるほど心豊かに美しく
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「勇気ナビゲーターRieco」池田りえこです。
還暦を過ぎた今、ふと心に響く言葉があります。
それは、明治という激動の時代を生きた津田梅子が、女学生たちに贈ったメッセージでした。
わずか6歳でアメリカに渡り、女性教育に生涯を捧げた津田梅子。
彼女が語り続けたのは、「女性がひとりの人間として凛と立つことの大切さ」でした。
終業式で生徒たちに送られたこの言葉を、ご紹介します。
「先生をするのであれ、主婦になるのであれ、どのような方面の仕事をするのであれ、高尚な生活を送るように努力してください。
古い時代の狭量さ、偏屈さを皆さんから追い払い、新しいことを求めつつ、過去の日本女性が伝統として伝えてきたすぐれたものはすべて保つ努力をしてください。」
この言葉に、私は何度も立ち返ります。
じっくり味わいたいと思い、手書きで書き写してみました。
「高尚な生活」とはどんなことでしょうか。
百科事典には「知性や品格が高く上品なこと」とありますが、
梅子の言う「高尚な生活」は、もっと身近なものかもしれないとも思うのです。
例えば、朝の一杯のお茶を丁寧に淹れること。
家族への言葉を、少しだけ優しく選ぶこと。
疲れた日でも、鏡の前で背筋を伸ばしてみること。
華やかな理想や、誰かの評価を求める生き方とは少し違い、むしろ静かな強さを宿した「日々のあり方そのもの」。
そんな小さな選択の積み重ねが、梅子の説く「高尚さ」なのかもしれません。
梅子が大切にしたこと、こういうことかな?と4つ挙げてみました。
1.心の自立を持つ
梅子は「女性は無知であってはならない」と語りました。
それは、人に勝つための知識ではなく、自分の人生を自分で選び取る力こそが人を自由にすると知っていたからでしょう。
2.内面の美しさを磨く
贅沢や見栄に揺れず、静かに品性を整える生き方。
ひとつの言葉、ひとつの所作に宿る誠実さを大切にすること。それは、どんな時代にも失われない輝きを放ちます。
3.誰かのために光を灯す
梅子にとって「高尚さ」とは、自分だけの幸せに閉じこもることではなく、
小さくても誰かを助けること、まわりに光を手渡すこと。
その思いが、津田塾という場所を生み、多くの女性たちの未来を照らしたのだろうと思います。
4.学び続ける心を忘れない
梅子は生涯学び続けました。年齢を重ねれば重ねるほど、「学びは人を自由にし、人生を深く味わわせる」そんな柔らかな確信を抱いていたのかもしれません。
今を生きる私たちにとっての「高尚な生活」ってどんな日々でしょう。
家事や仕事、人との付き合いに追われる毎日でも、ふと心に灯る静かな声があるはずです。
「今日は誰のために、小さな優しさを届けられるだろう?」
「心が『これでいい』と微笑む選択はどれだろう?」
「昨日の自分より、一歩だけ成長できることは何だろう?」
津田梅子の言葉は、特別な人のための教えではないと感じます。
還暦を過ぎた今だからこそ、よりしなやかに受け止められる生き方のヒントではないかなと。
今、朝ドラで放映中の「ばけばけ」
主人公のモデルとなった小泉セツさんの生き方にも通じるものがあるなぁ!と実感しています。
人生の折り返し地点を過ぎた今だからこそ、見えてくる景色って、あるものですね。
津田梅子が100年以上前に灯した光は、今も私たちの足元を照らしていますね。
私たちそれぞれの「高尚な生活」を、今日からひとつずつ紡いでいきたいものですね。
小さな一歩が、やがて誰かの希望になる日まで。。

