8月の長雨以来、
持病の指イタが悪化気味ですが、
おかげさまで日常生活は
ぼちぼちと楽しんでいます![]()
先週体験した、
あまりにも鮮烈な印象のコンサート![]()
ドーピング(痛み止め投入)で
ポチポチ綴った忘備録です。![]()
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「耳からウロコの夏になる」![]()
現代の音楽を紹介する
サントリー芸術財団サマーフェスティバル。
運よく抽選に当たったものの、
やや足取り重めで向かった、
改装したてのサントリーホール。
初めての現代音楽。
不快な音をあびせられる
拷問のような時間を
覚悟していたのですが。。![]()
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◎<フリードリッヒ・ツェルハ作曲 「夜」 日本初演>
今夜のメイン作曲家、ハースの師にあたるツェルハ。
指揮、イラン・ヴァルコフ。
演奏は東京交響楽団です。








冒頭の長い静寂。
かすかに、そして次第に
明瞭に聞こえてくる、高周波音。
続く、切迫したマリンバ。
不吉な鐘の音。
目を閉じて、音を「体験」する。
闇と静寂で研ぎ澄まされる感覚。。![]()
多種多様な
打楽器と管楽器が生み出す
サスペンス映画さながらの効果音![]()
微かな音から轟音まで
自在に操り、聴く者を翻弄し、
本能的な不安や恐れを呼び起こします![]()
一転して、ミステリアスで魅惑的な
心とろかす闇が奏でられると、![]()
また、音のラッシュに情景が断ち切られる。
やがて、
これは、鬱蒼とした熱帯林?![]()
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葉が擦れあい、枝がきしむ音。
水のしたたる音が、
洞窟に高く響く。
夜行性動物の声が、
遠く近く聞こえる。
無限に広がる夜の空間。。
緊張感に満ち、
聴く者の心理と想像力を刺激する
音の連続。![]()
20分足らずの曲なのに
終了した、とわかった瞬間、
一気に緊張感から解放されて
力が抜けました。
目を開くと、そこには、
見慣れた東響のオーケストラ。
夢を見ていたのでしょうか。。
魂が浮遊し、
異次元をさまよったような
不思議な感覚と快感。
聴くごとに、広がるイメージが
変化する「夜」

魅惑的でドラマチック。
スケールの大きな、
初めての現代音楽でした。![]()
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◎<ゲオルク・フリードリヒ・ハース 「ヴァイオリン協奏曲 第二番」 世界初演>
サントリーホールが
64歳のハースに作曲を依頼した
コンサートの目玉作品。![]()
ミランダ・クックソンのために
書き上げられたこの曲、
世界初演の今夜、
ソリストはもちろんミランダ本人。![]()
ヴァイオリンの高音域は、
取り扱い危険物で、
奏者によっては、凶器まがいに
キーキーと神経に爪を立てますが![]()
ミランダは、
超音波のような高音を
ピンと張り詰めた
美しい音色で奏でます。![]()
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ときおり鳴る低音も
深みのある魅力的な音。![]()
見事にハースの意図を汲み取り
無秩序な音の集合のような
フレーズに生命を与える。
彼女の腕なしに、
この作品は
成立しないのではないかと思わせる
すばらしさでした![]()
また、彼女と渡り合う
東響の演奏も秀逸で、
ヴォルコフの指揮に集中し、
しっかりとついていく。
弦を操る左指と弓を、
ぶつからんばかりに接近させて、
超高音を発するヴァイオリン。
地の底に響くコントラバス。
見慣れたピアノやハープ、
ティンパニはもちろん、
多種多様な打楽器、
打鍵楽器の数々に管楽器群。
叩く、ひく、はじく、
調音器を装着する。
考えうる限りの
ありとあらゆる奏法を駆使して、
大編成の部隊が発する
様々な摩訶不思議な音。
その音の組み合わせが、
聴く者を心地よい異世界へ
いざないます。
まだまだ聞いていたいほど、
気持ち良い音の体験でした。![]()
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蚊の羽音![]()
リーンと鳴く鈴虫![]()
風鈴の音![]()
高速で走り抜ける車![]()
近づき、遠のいていくサイレン![]()
身の回りにあふれる音は、
西洋音楽の音階を越えた
複雑さで存在し、
ゆらぎうねり
不協和のように調和し
聴覚を刺激します。
ドレミファの音階を、
さらに細かい音階(微細音)に
わけるハースの試みは
まるで自然音を
アコースティックの楽器で再現し、
その音たちを
意図的に再構築するかのよう。![]()
それは少しだけ、
神めいているような。。。
音と音楽のはざまにある
振動と倍音のハーモニーが、
人の感覚を解放し
心地よさをもたらす不思議。![]()
イマジネーションを刺激する
ツェルハの「夜」に対して、
ハースは、音そのものが
もたらす快感を
追究しているように
感じました。![]()
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◎<キャサリン・ボールチ作曲 「リーフ・ファブリック」 世界初演>
ハースの弟子にあたるボールチは、
まだ26歳の女の子。![]()
狙い?
それとも東響のヴァイオリンの
悪い癖が出たのか?
総力挙げて、狂わんばかりに
弾きまくる高音部が
シャカシャカキーキー、
神経にさわることはなはだしい。![]()
ここは目を開けて、
聴覚を薄めてしのぎます。![]()
独特ではあるけれど、
広がりがなく、
音の構成も洗練されていない感じで、
快感少な目。![]()
これからの人といった
感じでしょうか。![]()
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◎<ゲオルク・フリードリヒ・ハース作曲 「夏の夜に於ける夢」 日本初演>
メンデルスゾーンの
「真夏の世の夢」へのオマージュ。
メロディアスなフレーズが多く、
唯一クラシック的な曲。
東響もさすがに慣れた見事な演奏で、
うっとり。。。![]()
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集客を見込めない現代音楽。
シンフォニーホールで
生で聴ける機会は
ほとんどないと思います。
40年もの間、
新たな曲を生みだし続け
客を招待し、
発表の場をプロデュースする気骨。
さすがは、音楽の旗手、
天下のサントリーホールです。
(よっ、太っ腹![]()
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「耳からウロコの夏になる」![]()
人の感性、楽器、音楽の無限の可能性。![]()
コピー通り、新鮮な驚きにみちた、
刺激的な夜でした。![]()
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