こんにちは。大阪府交野市の着付け教室 花英(はなぶさ) の森あやです。

今日は教室でよく上がるお悩みについてのお話です


現在、呉服屋や着付け教室などでは
「繰越は七分が主流」
と言われることが多くなりました。

たしかに、ある程度衣紋が抜けて
後ろ姿がきれいに見える七分繰越は
写真映えもしやすく、今風の着姿になります。

ですが、すべての人に七分が合うかというと、実はそうではありません。


七分繰越が大きすぎると感じやすい体型

・華奢な方
・胸が小さめの方
・肩幅が狭い方

こういった体型の方は、
七分繰越にすると「大きすぎる」と感じることがよくあります。

実際にレッスンでも
「時間が経つと襟元が開いてくる」
「襟元が安定しない」
というお悩みをよく聞きます。


繰越=衣紋の抜き加減、と思っていませんか?

繰越というと
「衣紋をどれくらい抜くか」
だけの話だと思っている方がほとんどです。

でも実は、繰越の寸法は
襟元の安定感に大きく関わっています。

繰越が体型に対して大きすぎると

・襟が外に逃げやすい
・襟が浮いてくる

といった状態になりやすくなります。

これは着方が悪いわけではなく、
寸法そのものが合っていないことが原因の場合も多いのです。


大切なのは「流行」より「その人に合う寸法」

今の主流が七分だからといって、
必ずしもそれに合わせる必要はありません。

五分〜六分の繰越の方が
襟元が落ち着き、きれいに保てる方もいます。

着物は
「決まった正解が一つあるもの」ではなく、
体型や着心地に合わせて調整していいもの。

無理に流行に合わせるより、
自分にとって楽で、崩れにくく、心地いい寸法を選ぶことが
結果的にいちばん美しい着姿につながります。



襟元が落ち着くと、着物はぐっと楽になる

襟元が安定すると
・着崩れが気にならない
・何度も直さなくていい
・着物が「しんどいもの」じゃなくなる

そんな変化を感じる方がとても多いです。

もし
「きれいに着ているはずなのに、なぜか襟が決まらない」
と感じているなら、
一度、繰越の寸法を見直してみてください。


身体に対して寸法が大きすぎる場合、
どうしても「体を着物に合わせる」必要が出てきます。

そこで必要になるのが、過度な補正です。

着物の寸法が大きすぎるがゆえに必要になる補正…。
できれば、あまりしたくないですよね。

そもそも着物は、一般的に
少しゆとりを持たせて仕立てられることが多いものです。

そのため、
呉服屋さんや着付け教室で出してもらった寸法を
「これが自分のマイサイズ」
と思っている方も少なくありません。

でも一度、その寸法を見直してみると、
補正に頼らなくても襟元が安定したり、
着物がぐっと楽に感じられることもあります。

寸法を知ることは、
着物をきれいに着るためだけでなく、
無理なく、心地よく楽しむための第一歩かもしれませんね。


花英(はなぶさ)のレッスンでは、
着方だけでなく、着物の寸法についてのお話もしています。

「今持っている着物の寸法が、自分の体に合っているのか」
「なぜ襟元が安定しにくいのか」

そういったことを、実際に体を見ながら、
一人ひとりに合わせてお伝えしています。

着物は、着方だけ整えても限界があります。
寸法を知ることで、
無理な補正を減らし、
もっと楽に、もっと心地よく着られるようになります。

「なんとなく着にくい」
「理由は分からないけど、しんどい」

そんな方こそ、
一度、寸法の視点から見直してみてくださいね。