日本にプロリーグが発足して16年。

それまで一度もワールドカップに出場したことのなかった日本は、1998年フランス大会への出場、2000年、2004年のアジアカップ連覇、2002年の日韓共催ワールドカップでの16強入りを経て「アジア最強」と呼ばれるまでに進化してきました。

そして国民の大きな期待を背に臨んだ2006年ドイツ大会。





3対1。

初戦での惨敗は、我々に世界はまだまだ遠いという現実を叩きつけるには充分なものでした。


その屈辱を刻み込んだ相手こそ今回の対戦相手、オーストラリア代表。

オーストラリアのプロリーグ、Aリーグは知名度こそ低いものの、代表選手に限れば欧州のトップリーグで活躍する選手がそのほとんど。今回の召集メンバー22人中21人が欧州組と、そのタレント力はアジア№1です。


2005年まではオセアニア予選を戦ってきた豪州は、最終決戦となる南米勢との大陸間プレーオフで32年間もの間辛酸を舐め続け、ついに2006年1月1日、OFC(オセアニア連盟)から脱退し、AFC(アジア連盟)へと籍を移します。

それと同時に豪州は、日本から「アジア最強」の座を奪っていきました。


あの大会から日本サッカーは人気に陰りが見え始め、親善試合レベルではスタジアムを埋めることが難しくなり、毎試合ごとメディアには「過去最低集客か」との字幕が躍り、ついに先日のバーレーン戦(アジアカップ予選)では実に10年ぶりの地上波中継のカット。

一時期代表戦は視聴率40%を軽々マークしていたことを考えれば、この人気低迷は深刻であったと言えます。



ワールドカップ後の2007年アジアカップで、日本はPK戦の末豪州に競り勝ったものの、あの時の会場はハノイ。高温多湿と独特な気候条件への豪州の経験値は乏しく、これまでの上積みがある日本に有利な中での辛勝でした。

事実あの試合で「リベンジ達成」を口にした選手は少なく、それがサッカーファン全体の心情を映し出しているようにも見えました。

やはりワールドカップという最大のコンペティションで敗れた悔しさは、同じワールドカップをかけた舞台でしか晴らせないのではないでしょうか。



今回の一戦は単に予選の首位攻防戦という位置づけだけでなく、日本があの2006年よりも強くなっているのか、また日本サッカーが正しい方向に進んでいるのかを確かめる試合であり、そしてサッカーファンが失ったものを取り戻す為の大事な試合になります。




あのとき奪われた希望を、再びこの胸に取り戻すために。

あのとき砕かれたプライドを、再びこの胸に輝かせるために。


アジア最強に返り咲くために。

世界4位を目指すために。

再び、歓喜の渦を巻き起こすために。



俺達の日本代表が、死力を尽くして戦います。


絶対に負けられない、今年最初のビッグマッチ。


皆で戦いましょう。そして、勝ちましょう。




2010 FIFAワールドカップ南アフリカ アジア最終予選
日本代表 対 オーストラリア代表

2月11日(水・祝)19:20分キックオフ

テレビ朝日系列にて19:00より地上波生放送
にしか見えなかった本日のキリンチャレンジカップ・日本代表対フィンランド代表。

結果は皆さんご存知の通り、5対1で日本が勝利、結果も内容も圧勝でした。


しかし。

多くの疑問符の浮かんだ試合でもありました。


日本の攻撃について。

セカンドトップとして先発した岡崎のハードワークに呼応するように、連動してアップダウンを繰り返す玉田、スペースへのパスを狙う憲剛が次々とチャンスを作り出すいい展開。

最終ラインでのパス交換は相変わらず各駅停車だったものの、ミドルレンジでは効果的にサイドバックが上がり、数的な不利でもサイドからえぐる場面も多々見られました。

岡崎の1点目、2点目はいずれもダイレクトでの簡単ではないシュートが枠を捉え、仕上がりのよさも感じ取れました。安田の獲った5点目はキーパーのミスも否めませんが、無回転で変化していたので難しいシュートだったと思います。


点数をつけるとすれば、90点くらいの出来だったのではないでしょうか。


守備について。

ボールのキープ率を高めることで敵の攻撃機会を減少させ、たまに出るカウンターも橋本、中澤を中心にしっかりと止めていました。失点シーンはまるで来週の予告編かのようにGK都築が敵との競り合いに負け、こぼれ球を押し込まれると言うもの。しかしキャッチングに行かずパンチで逃れれば対処できる場面であったとも思われます。そして決定的なシーンはほとんど与えず、及第点の出来だったのでは、と思います。



代表の核として機能している中村俊輔、長谷部、松井、大久保を欠く状態で行われた「仮想オーストラリア」戦としては、非常にいい結果を残したと思います。











しかし。

問題は試合の雰囲気。

まず来日したフィンランド代表のメンバーですが、主力(欧州主要リーグでプレーする選手達)は誰一人来日せず、フィンランド代表バクスター監督も「来日メンバーは2軍」と認めるところ。

それでも選手のモチベーションが高ければ、手抜きの主力とやるよりずっと面白いのでは。。。と期待していたのですが、それは叶いませんでした。

そして試合を見ていた方なら分かると思うのですが、ファールが異常に少ない。

これは球際での激しい攻防がほとんどなかったということです。

日本に対しフィンランドのストロングポイントといえば、やはりフィジカルコンタクトの強さです。球際でぶつかり、ボールを奪ったり相手のリズムを壊すのが常套手段と言えます。

しかしそれをしなかった。なぜかと言えば、親善試合だからでしょう。来週大事な試合をこちらが控えていることも当然知ってる親日派のバクスター監督。

おかげさまで日本代表に負傷者は出ませんでしたが、結局真剣勝負ならではの緊張感も得られない試合となってしまいました。


競走馬のトレーニング方法に、併せ馬という手法があります。

これは2頭の馬を併走させ、最終的にはレースに出走予定の馬を気持ちよく勝たせてレースに送り出すという方法。

なんだか今日の試合はそれを思い出させてくれる内容でした。


結局バーレーンで日本がしてやられたサイドの制圧や、前線からの激しいプレッシングで前線にボールが入らない状況など全く経験しないまま、来週水曜に大一番のオーストラリア戦を迎えます。

調整がうまく行っていることだけは確認できたのですが、今の状態が真剣勝負に強いかどうかは来週までわかりません。

ただただ、勝ってくれる事を願うばかり。。。