通 信  14巻9号 

           2024年9月3日発行 

          by 花 墨 汎 潤

-「ロータス・ワールドへのいざない」 

         その(182-2)             

   

Q614 話がなかなか興味深いですね。で十得はなにを相談し、クジャクはいったいどんなアドバイスを返してくれたのでしょうか? ぜひ聞かせてくだい。 

A615 ええ、こんなふうに対話していたのではないか、と思います。第三者にはさっぱりわからないので、推察にすぎませんが。およそこんな内容だったろうと推測するわけですね。

 

《 十得とクジャクとの対話 》

「十得 私は悩んでいる。どうにもいい知恵が浮かばない。

クジャク おじいちゃんが悩むなんてめずらしい。なんでしょう?

十得 《オーバー・ツーリズム問題》だね。どこの観光地も悩んでいる。ところがいい打開策がないのだ。

クジャク それっていま流行(はや)りの<外国人客によるめいわく行為>ですよね。勝手に侵入禁止のエリアに入ってショット(写真)をとるとか、祇園(ぎおん)の舞子さんにしつっこくショットをせまるとかいうふうに、・・そんなたぐいのめいわくでしょう。

十得 まあ、そうですね。悪気はないのだけれど、大迷惑ですよ。だから<侵入禁止>にしたり、<撮影禁止>にしたり、・・それでも止まないのです。

クジャク それってバカげてる。現代の人間さまの<知恵不足>のあらわれですよ。意味がわかりませんか?

十得 さっぱりわからない。現代世界はあいかわらず戦争を止めず、小型水爆を乗せたミサイルを発射するような愚かな悪知恵にばかりたけているのは認める。けれどいい知恵はからっきし浮かばない。情けない!

クジャク わかりました。では<知恵不足>の人間さまに一つヒントをあげましょう。<個々に対策する>のはダメです。<全体で考える>んですね。そうしたら良策が思い浮かびます。意味がわかりませんか?

十得 さっぱり不明だ。どういうことでしょう?

クジャク こんなヒントですよ。日本では<国体(国民体育大会)>が戦後ずうっとスポーツ競技の花形でしたよね。ところが21世紀に入って《超少子高齢化》が進み、地方財政は苦しくなり、国体はカネがかかりすぎると批判が出ています。当然ですね。この苦境を転換しなければなりません。」

                                   (今月の連載終わり)

手紙の宛て先  〒360-埼玉県熊谷市曙町4―123 仏説寺内  花墨 汎潤(メールは不可。日本郵便による住所・宛て名を明記した返信用封筒を同封。相談費用は無料。)