昨日、真夜中に悪い夢でも見たのであろう
ちくわが、寝惚けながら

「怖い、怖い。トーマス、
目が怖い。
 ママ、ママ、しまって〜。
 怖い〜。」
としきりに訴えていた。


身体は深い眠りについたまま
脳の一部だけがぼんやり覚醒して
自身の過去の優しさと思いやりを探って
ありったけの母性で

「大丈夫。大丈夫よ〜。
もうない、ない。大丈夫よ〜。」
と答えていた。

その言葉に驚き、目覚めて少し涙がでた。
祖母が憑依したかと思える位に
そっくりだった。


そうだよ、大丈夫だよ。
大丈夫。


私の中で祖母は生きているじゃないか。


祖母からもらった愛が生きているじゃないか。



大丈夫だよ、大丈夫。