明日は、流産手術です。

ついにピコちゃんとのお別れが来てしまった。


うちの病院は日帰りで手術する。
前日の今日、前処置としてラミセルという薬剤が染み込んだ棒のようなものを入れる。
これによって、子宮口が開いていき、手術がスムーズになるそうです。

色々調べたら、この前処置で失神しそうなぐらい痛かった、というのをよく見た。

怖くてしょうがなかった。

19時の予約だったけど、待ち時間が長すぎて、処置が始まったのは21時。
待ってる間は待合でずっと泣いてた…。

だんなも付き添ってくれ、まずエコーで内診。


ピコちゃん、多分見るのは最後だね…。
ダンナにも最後に見てもらえて良かった。

ピコちゃんのかわいい姿…。
先生は丁寧に、頭や手や足の説明をしてくれた。
「本来、心臓がこの辺りでピコピコしてるんですが…、残念ながらやはりお亡くなりになってますね…。」
何度言われても泣ける。


ただ、心臓が動いてないだけなのにね。。

最後のピコちゃんの写真もお願いして、いただいた。


いよいよ、処置。


涙が止まらず、だんなが両手でしっかり握りしめてくれてた。
処置はあっという間に終わった。
ただただ、泣いている間に終わった。

痛くて泣いたんじゃない。
お別れの処置だから…。



ラミセルの痛みは、正直なんてことなかった。
これしきの痛みに堪えれなかったら、お産中に死ぬんじゃないかな…?

いや、個人差があるんだろう。
私はきっと、あまり痛まないほうなんだ。
それと、ベテランの先生っていうのもあるかもしれない。
待ち時間長かったけど、あの先生を指定して正解だったかも。


先生に、明日の手術後に赤ちゃんを見せてもらえるか、ダメもとで聞いてみた。

無理らしい。

「胎児、胎盤と別々に出せたら良いけど、実際手術中に空中分解のような形になってしまうんです」

との答え。

言葉に困ってるのが分かった。

要するに、ピコちゃんは明日グチャグチャに掻き回されるんだ…。


ピコちゃん、痛い思いをさせてしまうね…。

手術担当の先生に、
「できるだけ、ピコちゃんを傷つけないで。痛い思いをさせないで」って言っておくね。


もう日付がかわった。
ピコちゃんと一緒にいれるのも9時間か…。

寝れるかな…?
流産が確定して、私は日々泣いてばかり。
昨日の日記にも書いたけど、カラッポです。

そんな私をよそに、ダンナは…悲しんでいるのか疑問…。
生活も今まで通りだし、ピコちゃんの話も、ダンナからはほぼ出てこない。

ダンナに、
「赤ちゃんは、お母さんを選んでやって来て、神様からの手紙をたくさん持ってくる。
流産する赤ちゃんも、たくさん両親や周りの人にメッセージを届けにきたんだって。
あんたは、ピコちゃんから何かメッセージもらった?」
って聞いたら、

「特に、何も…」と言う。



私は愕然…。

で、次に出た言葉が、
「てか、そんなのを真に受けてるの?!」
と笑う。


もう、涙がこみ上げて来て、
「そう信じることが、救いになるのがわからへんの??」
と言って初めて

「あぁ、、はいはい。
ごめんごめん。泣かんといて。」
と言う…。


ダンナの神経が信じられなくなり、私は
「悲しくないの?どうして普通なん?」と指摘した。

すると、ダンナがブチ切れ!

「今さらどうこう言っても仕方ないやろ!」

「俺に当たるな!俺に言ってもしょうがないやろ!」
「また頑張ろうって言ってるやろ?!」

「俺だって悲しんでない訳無いやろ!俺に色々言うな!!」




………ショックだった。



私は、ただ隣にいてほしくて、私の気持ちを1番よく分かってほしい相手なのに…。



それから、悔しいやら悲しいやら、感情が大爆発!

近所に響き渡るほど泣き叫んだ。
夏休みで、近所から聞こえてくるガキンチョの泣きわめく声に負けずに泣いた。


せっかくピコちゃんがダンナの優しさを思い出させてくれたのに…。



ピコちゃん、、ゴメンね。


でも、あまりに泣くからだんなも少しは感じるものがあったのか、仲直りに努めてくれた。



でも、ダンナの本質を見てしまったのは忘れられないと思う。。
泣き疲れてるはずなのに、まだふとした瞬間に涙が出る。
今日は日曜日なのに、ダンナは出勤。

こういうときにずっと一人ぼっちでいるのは辛い。

オマケに昨日は、食事を作ったにもかかわらずダンナは外食して帰ってきた。
ダンナの外食なんて、年に数回の珍しいことだから、
仕事上のことで仕方ないと思ったけど・・・。

流産確定した一昨日に作ったお弁当を一口も食べずに持って帰ってくる
ダンナがあまりに無神経で、腹が立つのを通り過ぎて悲しすぎた。

私が、どういう気持ちでお弁当や、夕飯を作ったかを考えてくれてるのかな・・・?
私が、どういう気持ちで一日を一人ぼっちで過ごしているのか、
考えてくれてるのかな・・・・?

ピコちゃんが居るときは、ダンナは本当に頑張ってくれていると
感謝の気持ちでいっぱいだったけど・・・。。

ピコちゃんが伝えたかったメッセージって、
多分一番大きいのがダンナとの絆なのに・・・。


ごめんね、ピコちゃん。

ダンナも悪気はないと分かってるんだよ。
でもね、一番私の気持ちを理解して欲しいんだよ。
なのに、どう考えてるんだろうね・・・?


今日も私はカラッポだよ。。。
昨日稽留流産が確定し、24時間以上経つのに、まだ涙は枯れてくれない。

切迫流産となったときから安静に、寝たきりにして過ごした一ヶ月だけど、私はとても幸せだった。


実は、妊娠してなかったらダンナを見限って、しばらく実家に帰るつもりだった。
でも、ピコちゃんが来てくれて、逆にダンナの優しさを身に染みて感じ、見直すことが出来た。

「赤ちゃんは、両親を選んでやって来る。
それも、自分がどれだけ生きることが出来るのかを知った上で。
たとえそれが、生まれてくることが出来ないと知ってても。」

こんな言葉を見た。

ピコちゃんは、たった8週しか育たないと分かってて来てくれたのか。

私たち夫婦に、あのタイミングで固い絆をプレゼントするために。

他にもたくさんの事を、私にもたらしてくれた。


ダンナへの愛情。
家族の大切さ。
母性。
健康に対する考え方。
命の尊さ。
人との繋がり。
妊娠できるという自信。
妊婦への理解。


挙げたらキリがない。

ピコちゃんが来てくれて、ホントに嬉しかったんだよ。

まだお腹のなかに居るので、話し掛けてしまう。
冷やさないように、欠かさずしてた腹巻きも取りたくない。

でも、それで良いよね。

無理に気丈に振る舞おうとしても壊れそうになるだけ。
手術までは、ピコちゃんと過ごせる限られた時間…。
ゆっくりサヨナラすればいいよね…。
昨日心拍が確認できなかったピコちゃん。

日を改めて…1日しかたってないけど早速今日もう一度確認した。

やっぱりピコちゃんの心臓は動いてなかった。

命の息吹を感じる、力強い鼓動…。
あの鼓動が止まっているなんて。

エコーに写ったピコちゃんの姿は、今までで1番、雑誌掲載されるほどに鮮明だった。
頭、手、足、臍の緒まで写ってた。

ただ、心臓が動いていない。

ピコちゃんは胎児ではなく、遺骸となってしまったのだ。

昨日の今日なので、信じがたいけど、受け入れなくてはいけない事実だ。

早速、お腹のなかのピコちゃんを出してあげる話になった。
先生の前で大泣きしてしまった私。
先生も、嫌だろうなあ…。
不妊専門のクリニックだから、処置は転院するのかと思ってたけど、その必要はないらしい。

来週に予約を入れる方向だ。

今日、予約の話をする前に、処置前の血圧検査と採尿するように言われた。
うちの病院は、ビルの2階と4階にあり、メインは2階で、4階は待合室とアロマスペースとキッズルームなんかがある。

先週、アロマスペースの隣にある血圧計で血圧を初めて計ったとき、血圧計が妊婦検診のためにあると初めて気づいた。

一週間後、泣きながらその血圧計で計るなんて…。
泣きを堪えていたつもりだけど、アロマスペースの係の人が、
「これで気分を落ち着かせてください」と
オイルの染み込んだティッシュをくれてかがせてくれた。
その優しさが、私を過呼吸にさせる…。
待合で大泣きしてあまりにみっともないので、非常階段に逃げた。

人前でこんなに泣くことができたのか…。自分の意外な一面を発見したけど、コントロールできない。

嗚咽も混ざり、過呼吸もひどく(アロマの香りは、落ち着かせてくれるけど、役不足だった)、非常階段に響く私の醜い泣き声。

そうしてたら、通り掛かった看護師さんが見るに見兼ねたのか、足を止め、私の横にずっといてくれた。

その看護師さんも、仕事があるだろうに、、ただ
私の傍に居てくれた。
次第に落ち着いてきて、ピコちゃんが居なくなったことを看護師さんに話した。
誰かに聞いてもらうと、楽になるのか、落ち着いてくる。

看護師さんのおかげで、冷静を取り戻したころ、PHSがかかってきた。

流産手術。

いざ、その話になると、妙に冷製だった。

来週5日夕方ラミナリアを挿れ、翌日6日に日帰り手術だ。

もう、覚悟決めるしかない。

さっきの採尿検査の結果、ご飯を食べてないのがバレた。
昨日から、食事が摂れてない。
手術までには、頑張って食べてくださいとのこと。

そんな心境になるだろうか…?


ああ…、やっとの思いで、私たちのところにやって来てくれたピコちゃん。

ピコちゃんが私たちのところに来てくれて、私たちはかけがえのない時間を過ごしました。

もう、居ないの…。

手術のときがホントにサヨナラなんやね。