食道亜全摘胃管再建手術から翌日。
さっそく歩行リハビリ訓練の開始。
最初は病室内をぐるっと回るぐらいかなと思ったら、ICUのフロアの通路を歩くそうだ。
身体中に管をぶら下げながら尿パックやら点滴やらドレーンがさがった点滴スタンドを運んでもらい、3人に介助してもらいながら歩行補助具を使って歩き始める。
頭は禿げ散らかしてるし、なかなかの絵図面だ。
フロア真ん中でお仕事をされてる方々の目の前を凄い様相で歩いてるわけだけど、職員の方達は見慣れた光景だとは思うのだけれど、もう少し歩く場所はどうにかならないのかなこれ。
歩き始めたら胸とお腹の辺りが少しキューッと押さえつけられる感じがするが痛みはそれほどでもない。
もう少し、もう少しと促されて、結局ドアを通過してフロアを1周出来てしまった。
そういうものだとわかっていても、少し過剰なほど褒めてもらえるのが嬉しい。
飲食はもちろん出来ないので、リハビリが終われば後は痛みを痛み止めで散らしながらひたすらまんじりとベッドで過ごす。
夕方頃にICUの3人部屋から広めの個室に何故かはわからないが移される。
個室はテレビ台が移動式なのでベッドでの体勢を変えずにテレビが観られるように!
これは気が紛れてかなり嬉しかった。
それもICUでもテレビカードが必要と説明を受けていたのに、カード不要の無料で観られた。
しかしこの個室移動が布石だったのか、一般病棟へ移って欲しい旨の承諾依頼が。
どうも急患の手術を行っていて、夜遅くにその急患がICUに移されるからそれまでにベッドを空けなければいけないらしい。
せっかく快適な空間を手に入れられたのにー。
回復が順調なのと患者の中では年齢的に若い部類なことも理由だったのだろう自分に白羽の矢が立てられてしまった。
結局2〜3日の滞在予定がICUに来て24時間ほどで追い出されることになった。
受け入れ側の準備に色々あってずれ込み、消灯時間を過ぎてからの一般病棟への移動になった。
一般病棟のベッドがICUに届き、それに乗り換え病棟へと運ばれた。
一般病棟へ戻れば預けた荷物が戻ってきて、カバンのスマホかiPadが取り出せるかな、という考えもチラついたがそんなことは甘い考えだったと後々思い知ることになる。
次回、待望する痛み止めと幻覚。