永録五年(1562年)十月(7)小牧山には、龍音寺 間々観音なる寺があったんじゃが。小牧山に着くなり兄者は、寺の周りを調べたり、山を登っては、下り。また、反対から登っては、道のないところへ踏み入ていったりしとった。ワシは、山の周りをぐるりと廻るように言われ戻ってきた途端作物の育ちそうな土地かとか、住むにはどうじゃ とか、聞かれたんじゃが。兄者はここに住むのか?もしや、武士が厭になってまた、百姓に戻ろうと考えてとるんか?いやいや、あの兄者に限ってそんな訳はなかろうが。。
永録五年(1562年)十月(6)今日、兄者が「はよう、まわししんかて。一緒に小牧山いくぞ」と言い出したんじゃ。何の事かわからんが、とりあえず、出かける準備はしたが小牧山なんぞ、何しに行くんか。今日は、信長様の鷹狩があるわけでもなし。今は、お城の普請の事のが大事じゃなかろうか。。
永録五年(1562年)十月(5)お城の移転でご城下の町人達もえらい騒ぎようじゃ。そりゃ、家財一式商売道具もまんま持っていかないかん。金もえらいかかるじゃろうて。ワシらも大所帯とまでもいかんが、引越しとなると大変じゃ。どうなるものかのう。。