もう2年も前になるかな。
廃業した荒れたブルーべリー園があってね。
そこをオレが代わりに引き継ぐか?、又は資材だけもらうか?、という模索の展開があってね。
できれば、オレが代わりにその園を借りたかった。
樹は残っていたからな。
すさまじい荒廃園になっていたけど。
なにしろ中は、ヤブだらけで樹がどうなっているのかもよくわからないんだぜ。
借りるにしても、とりあえず雑草を取り除いて、様子を見てから決めよう。
というわけで、大掃除の開始だ!。
かつて、畳を肥料の代わりに敷いてあったから、そのタタミが腐って、ナイロン糸がものすごく絡まってごちゃごちゃになってた。
だから、ハンマーナイフモアで草刈りできない!。
巻き込んでしまってさ!。
前の保有者は、管理不良!、掃除不良!、ルーズ!、汚い、手入れ不良、と、もう、園内で格闘状態になっているオレは、前任者がどういう態度で園をやっていたのか、モロにわかる。
ゴミが多過ぎる。
防草シートだの、タタミだのを、その上から木質チップをかぶせて、見えなくして知らんふりしてやがる。
そのまま園を辞めてしまって、来なくなってしまったという。
体を壊したから、という理由だが、来なくなる前からこの状態になっていたわな。
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悪戦苦闘の末に雑草を取り除いて、ものすごいヤブの枝になってたブルーべリーも切り詰めて太い幹だけにして、大量にあったゴミだの剪定枝は燃やして、じつに3か月以上もかかる事態に。
枯れたブルーベリーの木々がひどい。
ハイブッシュは全滅だな。
ラビットアイは生きてる。
接ぎ木したハイブッシュはあるという。
これはあとで、接ぎ木ハイブッシュを見分けるというのは難しいものだが、それについてはオレは経験があるので、なんとかわかる。
地面からラビットアイのサッカーが伸びてること、樹の上部はハイブッシュの葉っぱになっていることだ。
接ぎ木ハイブッシュは使い物になりそうだ。
15本あった。
この15本を維持していけば、1反もない小さなブルーべリー園、オレが遠距離園芸でやっていけそうだ。
そう思っておぼろげながら判断してきたのに、
オレに貸してくれるという提案でオレにこの園を紹介してくれた話だったのに、そんなの口約束だからか、あとになると、また話が変わってやがる。
この園は土地の持ち主に返却するので、いっさい更地にして返すのだという。
資材はオレがもらっていいようだ。
つーか、冬の間に接ぎ木樹を掘り上げて移植すれば助かるのに、夏の間に返却だという。
暑い最中にかよ!。
有数のブルーべリー栽培指導者なのに、セリフとは思えないぜ。
ブルーべリーを栽培する人は、定年退職の人とかの高齢の人が始める例も多いが、体も動かなくなってくるとか、栽培がうまくいかなくて辞めるとか、そういう右下がりの事態もあるのもわかる。
あまり表沙汰にはならないけどな!。
でも、オレは知ってる。
ぶっ壊れていく、ブルーべリー園が意外と数多くあることをさ!。
ブログではそんな悪い記事なんか、あまり、というか、ほとんど見ないような気がするが、良い話の幻影なんか夢想したってしょうがないだろ・・。
オレがこのヤブだらけの荒廃ブルーべリーの樹を掘り上げた観察からいえば、というか、ヤブの中で枯れていたのはハイブッシュ自根樹は、ほぼ全滅だった。
挿し木のハイブッシュ樹は、植えても、いずれ壊滅するわな・・・。
オレも、10年以上植えてたオニールだのウエイマウスの自根樹は、今年(2019)に前途はもうない、と判断して焼却してしまった。
ウエイマウスは接ぎ木樹は維持するけどな。
ラビットアイは、ヤブガラシが覆っていて日照不足でも、生き残っていた。
ハイブッシュ自根樹でもちゃんと生きていた樹があって、それは地中でラビットアイが接ぎ木されてるのかな?と思って(サッカーが出ないラビットアイ台もある)、掘り上げたら、地中にピートモスが丸ごと残っていた。
そのピートモスに根が張っていたので、ハイブッシュが生きていた。
植え付けのときにピートモスを投入すると、この中で根が伸びて、一見すると、よく育っているように見えるので、誤認しやすい。
このまま伸びていく、ってね。
樹の成長に個体によってムラがあるし、伸びてても充分大きくならないんだ。
やはり周囲のオリジナルの土に根が伸びていかないようだと、樹の上部の育ちにも限度がある。
樹皮バークの肥料投入でどうか?という意見もあるが、なにしろこの荒廃ブルーべリー園は大量のバークが投入されてかさ上げされた土地なんだぜ。
それでこの自根ハイブッシュだ。
年老いてから壊滅ハイブッシュで、放棄か!?。
この園だけじゃない。
他の立派な園で、いきなり辞めて返却してしまった例も、数ヶ月の作業中にリアルで聞いたわ!。
仲良さそうな夫婦で栽培やってたのに。
そこでも樹の堀上げをオレがユンボでやったけどさ。
ラビットアイはでかすぎるくらいに育つが、ハイブッシュはやべえ。
北部ハイブッシュは露骨に枯れたり白骨化みたいな枝ぶりになるから、むしろわかりやすい。
南部ハイブッシュは、これが夏にも耐えて育っているように見えるから、わかりづらい。
オレのオニールも自根で育つには育ったから、耐暑性はあるし、土壌適応性もある方だと思うが、ラビットアイのように大きな樹に育っていくかとなると、それが不十分だったからな。
よく伸びた樹もあったから(そうでない樹もあった)、判断に迷ってまぎらわしい。
パテント品種は接ぎ木不可だけど、これら、全て駄目になるんじゃねえの・・・。
そんなこと言ってる奴はおらんみたいだが(オレを除く)。
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さて、荒廃ブルーべリー園は結局、更地にするよう期限まで設定されてしまったので、ユンボで苗を掘り上げるだけじゃなくて、鉄パイプのアンカーボルトを引き抜く作業を始めた。
これがつらい!。
深さ1m以上の深さにアンカーが埋まっているんだ。
いくらひっぱっても抜けない。
抜けないための道具だから。
だから、アンカーのすぐ脇に、アンカーよりも深く穴を掘って、アンカーが開いたまま掘り出す。
最初に作るとき、押し込むときは、いい。
押し込んだ最後に、傘が開いて(地中でな。)、抜けない仕組みになっているからで、傘が開いたままの状態で、地中から掘り出したわけだ。
その数、20個ぐらいあったか、一日2個ぐらいしか掘り出せなかったよ。
鉄パイプ、30本ぐらい、入手できた。
アンカーは開いたまま掘り出したが、これはオレの園地で、地中に埋め込んで、オレが使うことにする。
傘は開いたまま鉄板が変形しているので、このまま、開いたまま、深い穴を掘って、地中に埋めることにする。
面倒なので、現時点(2019年2月)でもまだ一個も埋めていないが。
トリ除けようの20ミリの防網ネットも、丁寧に整えて、オレがもらった。
カブトムシが絡まって、ツノだけ残っている数が多数・・・。
粉々に丁寧に砕くと、網がまた広げて使えるからな。
破けているところが多数あったので、それらは周囲というか、へりの部分に多かったが、慎重に切り除いて、網を小さめにした。
重すぎて持てないから、軽くした。
ワイヤーもたわんでしまったところが多数で、これが硬いので、維持が難しい資材だな。
縛り直すことが難しいだんだ。
エスター線もな。
鉄柱だのワイヤーの連結の仕方だの、アンカーの仕方だの、これらは解体していくことで、逆にオレが作り方というものを覚えていった。
勉強だな。
研修だな!。
まさに生きたブルーべリー研修とはこのことだ。
傾いて、右下がりなのはわかるが(ブルーべリー業界のある一面ではな。)、段階的に縮小していくならいいが、破滅的で自爆していくブルーべリー園や経営者をみるのはつらいぜ。
こんな話、オレは今までろくにしなかった。
ちょうど2年前の今ごろの出来事かなあ?。