オレが作るブルーベリー用土の品質は、上の部類じゃなくて、中の上ぐらいの品質かな。

やや性能不足なんだけど、用土作りを紹介してみよう。

まずはピートモス砕きからだ。

6キューブの重ってえ、40キロあるらしいが、これをな、軽トラの荷台で粉砕する。

 

100円ショップで買ってきたカゴで、フルイにかける。

ピートモスの塊があると水が染み込まないのでね。

フルイの粉の舞い上がりがひどいので、後日、こんな装置も買って使ってはいる。

 これはフルイとして漉すことはできない。

すぐ詰まってしまう。

ピートモスの細かい塊を「砕くだけしか」できない、という困った道具ではあるけど、オレには役立ってるぞ。

 

 で、ピートモスを細かく砕いたものがたっぷりと300リットル近くもできる。

 

 ピートモスは乾いているので、このままだと水をはじいて吸いにくい。

そこで、水分を含んだオガクズをやって、ピートの粉をまぶしてやる。

湿ったオガクズを中核にして、ピートモスの衣がつくわけよ。

そうすると、あとで水をやっても、吸い込みやすい。

 

 というわけで、雨ざらしにしているオガクズを回収してくる。

 

斜面にぶちまけてある。

このオガクズのうちに、粉末が多いものを(左の方ほど細かく、右の方ほど荒目のものになるように投入している。)回収してきて、ピートモスのフルイのときに使ったカゴで、ふるって、細かいオガクズだけ使うようにしている。

 

 大きなオガクズは乾き易い。

そこでなるべく用土として土になりやすい小粒のオガクズだけを使うようにしている。

ただでさえパサパサなんだから、フワフワしたカンナクズは混ぜないようにしている。

だから、カゴでフルイにかけるわけ。

 

 で、粉末ピートと、細かいオガクズが用意できた。

5:5で混ぜるため、おおまかに混ぜてから、再びカゴでふるうと、均等にまざる。

 

 このとき、化学肥料を入れるようにしている。

どのくらい入れるか?

それが問題だ。

 

 井原豊というベテラン農家の本の中で、施肥の計算の仕方が合理的なので、なるべくオレはこれに準拠するようにしている。

ブルーべリーのことは載ってないから、野菜から応用して、ここでオレが述べてみよう。

 

 トマトやウリ類とは違って、ブルーべリーは根が弱くてヒゲ根ばかりだから、株から離れたところにドカッとまとめて肥料を埋め込むやり方はむしろ不向き。

オレの経験からいって、コマツナや小カブの施肥のやり方、土に撹拌して肥料を均等に全面的に混ぜ込むやり方、がブルーべリーに適している。

 

 肥料はどのくらいやる?。

井原豊の本によると、1反あたり、チッソを40キロあれば充分すぎるほど。

ブルーべリーが苗木のうちは虚弱だから、過剰なくらいに発育させたいから、やや多めの方がいいわな。

 

 1反あたり、チッソを40kgでどのくらいよ?。

1反(1000平方メートル)では単位がでかすぎる。

せめて1m四方ぐらいに小さくして、考えないと。

 

 キロとは1000という単位であるから、1000平方メートルあたり40「キロ」gということは、

1平方メートルあたり、40gということになる。

1m四方の土地で、チッソ40グラムか。

まだわからんぞ。

ブルーべリーの場合は、もっと小さな単位の「リットル」で考えないと。

1m四方は何リットルなのか?

 

 トラクターのロータリ半径からいって、撹拌するのは地下20センチぐらいだろう。

1m四方の地下20センチまでは、何リットルだ?。

全体は1m四方だが、10センチ刻みの線を引いてある。

これに40グラムのチッソがあればいい。

 

 暗算で計算したい都合もあるので、それは次の段階のためでもあるが、深さ10センチで考えてみる。

タテヨコ1m、深さ10センチで、チッソは20グラム必要ということになる。

10センチ四方のマス目は、これは1リットルである。

つまり図は、100リットルの用土がある。

 

 これにチッソ20グラム・・・・、硫安は20%のN(チッソ)成分を含む。

つまり、硫安100グラムをやればいい。

用土100リットルにつき、硫安100グラムをやればいい。

できた。

ピートモス1リットルにつき、硫安1グラムやればいい。

わかりやすいだろ。

 

 実際は、オレはピートモス1につきオガクズ1を混ぜて増量しているから、

オガクズ混合のピートモス混合のブルーべリー用土1リットルにつき、1グラムの硫安をまぜる。

漬け物樽みたいな大型容器を使っていて、これが50リットル入るから、硫安50グラムつまり手の平で

軽くひとにぎりを与えれば、大体適量ということになる。

 

 それで、なぜオレの作るブルーベリー用土が、上級品とならずに、中の上ぐらいの中流品がせいぜいなのは、オガクズとピートモスを半々ずつ混ぜてて、やや乾き過ぎるからだ。

水分が足りないので、育ちが最善ではないのだと思う。

灌水設備でもあれば違ってくるだろうが、天水(降雨)しかオレは使ってない。

 

 ピートモスを6割または2/3、オガクズ4割または1/3ぐらいが最適ではなかろうかと思っているが、●○●○● というふうに交互にやって3:2で混ぜ合わせようとすると、ピートモス砕きは重労働だから、疲れた体とアタマでやっていると、●が3杯で○が2杯とか、こんがらがってきて、容器がごちゃごちゃしすぎる。

 

 半々にして、5:5で混ぜるのが簡単だ!。

というわけで、肥料の配合もハカリで測らず大雑把に与えているので、用土の質は、中の上ぐらいの性能にとどまっている。