あれは約6年前の1月半ばの出来事。

僕は結婚5年目に生まれ育った地元を離れ、妻が生まれた故郷に引越しをすることになった。

誰も知り合いが居ない町、家族がだけが生き甲斐で仕事を頑張っていた。順風満帆の暮らしが夫婦の些細なすれ違いから別れることとなった。愛する我がことも離れ離れになり、1人寂しく毎日を送っていた。離婚して1年くらいたったある日、何かのご縁でお付き合いをするようになった。何気ない日々を過ごしながら、心の隅の方で寂しさも感じていた。ある日、朝起きると「体がだるい」「気力がない」「生きる希望もない」という絶望感が訪れる。

初めは「なんでこんなにだるいんだろ?」「生きる希望もない」なんでだろう?と疑問を抱きながら生活の為に仕事を続けていた。それから1ヶ月程過ぎあたりから「朝も起きれない」「仕事に行く気もしない」「ご飯も食べたくない」「お風呂も入りたくない」etc…明らかに普段とは違う感覚に陥った。

当時、付き合っていた彼女に相談をした。そしたら「とりあえず1週間程休んだら?」と言われ仕事を休んだ。1週間経っても良くならず、逆に「死にたい」「生きていても意味が無い」と言う考えが頭を過ぎり始めた。そのことを彼女に相談し「しんどいならずっとそばにいてあげるよ」と言われたが僕がしんどいからとって彼女を縛りたくなかったので、「約束があるなら行ってきてもいいよ」と伝えたものの内心「そばにいてくれるだろう」と思い込んでいた。飲み会の日がやってきて、彼女は飲み会に行ってしまった。待てど暮らせど帰ってこない。どうしたんだろう?と思いずっと待っていた。彼女が帰ってきたのは深夜2時くらいだっただろう。帰ってくるなり「どこに行ってたの?」と聞くと彼女はこう答えた。「元彼も飲み会にいて、久々に会ったから元彼の家に行ってた」と言われた。その瞬間、僕の色々な感情が爆発し、大喧嘩になり彼女が家を飛び出ていくほど怒り狂った。怒りが落ち着くなり僕は大号泣をし、喉元にナイフを突きつけ、「いっその事このまま死んでやる」「首を吊って楽になりたい」「飛び降りて楽になりたい」と思い死のうとした。でも、僕が大好きだった子供の顔が頭を過ぎり死ぬことは出来なかった。それから1時間、2時間と時間が過ぎ、まだ大号泣したまま、情けないと思いながら母親に電話を掛け助けを求めた。

その電話を受けた母親はビックリし慌てた様子が電話越しに伝わり片道8時間くらいかけて助けに来てくれ、実家へと連れて帰られた。

これが約6年前の出来事である。