最近、若者の発明が注目を集める中で特に話題になっているのが札幌に住む11歳の少女、奥天優衣さんの特許取得です。彼女が発明した「CO2で虫バイバイマジックキャッチャー」は、虫を捕獲し、二酸化炭素を用いて安全に駆除するという画期的な装置です。この特許は、100均で得たアイデアと材料で実現されたものです。また、文部科学省の新しい学習プログラム「探究学習」が若者の創造性を育む重要な役割を果たしています。今回のコラムでは、彼女の発明の背景、そして若者の発明ブームについて紹介します。




11歳の少女が特許を取得!CO2で虫バイバイマジックキャッチャーの革新性



奥天優衣(おくてん ゆい)さんは、11歳という若さで特許を取得した北海道に住む小学6年生です。


彼女の発明したものは、「CO2で虫バイバイマジックキャッチャー」という装置で、虫を捕獲し、二酸化炭素を注入して窒息死させるというものです。


この装置は、害虫を駆除する際に殺虫スプレーを使わなくても済むため、健康や環境への配慮が求められる現代においてとても価値のある発明と言えます。


この発明のきっかけは、彼女のいとこが幼かった頃、殺虫スプレーが使えず困ったという身近な体験からです。優衣さんは「何か良い方法がないか」と考え、二酸化炭素を使った駆除方法を発想しました。


この発明は、虫を窒息させるだけでなく、二酸化炭素を注入しない場合は虫をそのまま逃がすこともできるという点が大きな特徴です。


2024年6月に特許を取得した彼女の名前は、またたくまに広まりました。このような画期的な発明が、次世代の科学者や技術者を目指す若者たちに大きな刺激を与えています。




100均が発明の源!身近なアイデアが特許取得に繋がるまで



特許取得の背景には、意外にも100円均一ショップが深く関わっています。


優衣さんは、100均の商品からアイデアを得て、発明品の材料もすべて100均で揃えました。これまでにない装置を作るために、彼女は100均で見つけたアイテムの仕組みを観察し、それを活かして発明を行ったのです。


優衣さんのお気に入りの商品は、電気の力を使って虫を捕まえる道具で、これが発明のヒントになったと言います。さらに、材料費も自分のお小遣いでまかない、発明品の制作に取り組んできました。彼女は、発明に必要な材料を自分で見つけ、手作りで装置を完成させたのです。


彼女の母親は、昔からお菓子の箱を使って様々な工作を楽しんでおり、その姿を見て育った優衣さんもまた、創造性を育んできました。


このように、日常生活で身近にある物を使って発明を行う姿勢が、若者の発明力を引き出す鍵となっているのです。優衣さんのような若い発明家が、これからもどんどん新しい発明を生み出していくかもしれません。




文科省の「探究学習」が後押しする若者の発明革命



若者の発明が急速に増加している背景には、文部科学省が推進する「探究学習」の影響があるかもしれません。


このプログラムは、2022年度から高校の授業に導入され、生徒たちが自由にテーマを設定して課題解決に取り組むことができるというもので、多くの生徒が自らの発想をもとに発明品を作り出し、その成果を特許として応募するケースが増えています。


発明学会の松野泰明事務局長は「大人は先入観や知識があり、実行できないことが多い。しかし、子どもは純粋に『こんなものがあったら面白い』と考え、それを形にしてしまう」と述べています。大人にはない柔軟な発想力が、発明の世界で活躍する若者たちの強みとなるわけです。


優衣さんは母親のお菓子の箱から発想を得てさまざまな課題に取り組み、発明を行ってきました。彼女は今後、中学生になるにあたり、さらに多くの発明に挑戦したいと語っています。


特にメークなどに興味を持っており、保湿とかの成分の開発して、将来的には「みんなの肌をきれいにする商品を作り、みんなの役に立つようになたい」と夢を語っています。




まとめ



札幌に住む11歳の小学6年生、奥天優衣さんが特許を取得した「CO2で虫バイバイマジックキャッチャー」は、画期的な発明品として注目を集めています。


その理由は、身近なアイデアをもとに、100均の商品や身近な材料から作り上げられたという点です。


また、文部科学省が推進する「探究学習」が、若者たちの創造性を育む重要な役割を果たしており、今後も若者の発明が増加していくことが期待されます。


若い発明家たちが、これからの未来をどう切り開いていくのか、非常に期待されます。