少し間が空いてしまいましたが、
見えない障害の続きを、
書かせて頂きたいと思います。

繰り返しにはなりますが、
これはあくまでも私自身の、
体験や感想などです。
同じような病気の方、
全てに当てはまる訳ではありません。
御理解の上で御拝読下さい。



今回、私が伝えたいのは、

【筋拘縮】

です。


私が最初に足に異変を感じたのは、
入院してからすぐでした。

服薬の抗癌剤か
ステロイド剤の副作用かは不明ですが、
膝から下に痛みが出ました。

言葉で伝えるのは難しいですが、
筋肉痛とはまた違うし、
関節が痛いのかと言えば少し違う。

自分でも足のどこが痛いと明確に、
ドクターに伝えられない状態でした。

レントゲンや採血で調べて貰いましたが、
特に異常を示す事はありませんでした。

何故か私には珍しい副作用が出ます。

服薬の抗癌剤の副作用に、
【発声障害】と記載はあるらしいのですが、
ドクターも、どんな発声障害が出るのか、
今まで見た事も聞いたことが無いので、
分からないとの事でした。

しかし、
私には投薬期間中に必ず、
【発声障害】が出ました。
声がカスカスになります。
腹から絞り出して声を出して、
ようやく相手に聞こえる感じでした。

同じように、
足の痛みも珍しい副作用と考えられました。
そこに至るまでには、
たくさんの検査をして頂きました。
全て異常無しなので当然の結論と思います。

で、その足の痛みも、
服薬期間が終わると自然に消える。
その繰り返しを数ヶ月。
途中からは、
また足に痛みが出たね食らいにしか、
思いませんでした。


次に足の痛みで苦しんだのが、
移植後です。

朝昼夜問わず、
常に何とも言えない痛みが続きます。

もちろんたくさんの検査をして頂きました。
そしてやはり異常はありません。

痛み止めも、
弱い薬から初めてみましたが、
一向に効果が出ません。

一日中、
氷枕やアイスノンを足の下に、
敷いて過ごす日々でした。

とある夜に、
足に激痛が走りました。
日中に感じてる痛みが、
数段にパワーアップした感じ。

のた打ち回りました。
ナースコールを押して、
看護師さんに色々と対処して頂きましたが、
これも何も効果が出ず。

当直のドクターにも来て頂きました。

色々と診て頂きましたが、
ドクターも分からないと。

ただ、私が凄く嬉しかったのは、

ドクター「申し訳ありません。今の私にはこの痛みの原因をお伝えする事が出来ません」

と、謝られた事です。

謝ってくれたのが嬉しいのではなく、

「ま、よくある副作用の痛みですから、
徐々に消えるでしょうね。」

みたいに、
適当に終わらせなかった事が嬉しかった。

翌朝、
ドクター達が話し合いをしてくれて、
医療用の麻薬を投与して、
とりあえず痛みを減らしながら、
更に精査しようと決まりました。

しかし、
口内炎などで苦しんでた時には、
本当に助かった医療用の麻薬も、
何の効果も出ませんでした。

この時は、
他の薬の影響で浮腫みはありましたが、
足には浮腫みは出てません。

痛いけど歩く事は可能です。

けど、
何故か夜中に痛みが強くなる。
この頃は移植後の治療より、
足の痛みとの闘いが中心でした。

GVHDも疑われましたが、
移植直後から現在までの検査で、
全て否定されているので、
今もこの原因不明の痛みに悩まされてます。

過去の症例などからも、
かなり稀ではありますが、
GVHDを全て否定して、
このような痛みを訴える方も居たそうです。


で、私が今何を訴えたいかと言いますと、
外見上は全く普通で、
杖や松葉杖も使わずに歩いてます。

周りから見れば普通の人でしょう。

しかし、
自分なりのバランスと歩行方法を、
常にキープしていないと、
歩くのもキツイのが本音です。

歩くペースも凄く遅かった時もあります。
舌打ちされて追い抜かれた事もあります。

正直、心が痛かったです。

ですので、
詳しくはまた違う時に書きますが、
ヘルプマークと言うのを付けて、
見た目は普通ですが、
見えない障害がありますと、
無言のアピールをしています。

しかし、
ヘルプマークの周知率は、
低いのが現状です。

普通に歩いてますが、
実は足が悪いんですアピールのために、
杖を持ち歩こうかとも思いました。

それは、
何かを優先して欲しいとか、
電車で席を譲って欲しいとかでは無くて、

歩くのも遅いし、
階段の上り降りも遅いので、
周りの方に色々と御迷惑をかけてます的な、
アピールのためです。

ただ、
こうやってアピールをしないと駄目な、
この世の中も悲しくも感じます。

私の身近に、
足腰の手術をし、
見た目は普通ですが、
多少なりに歩行は厳しく、
障害の手帳も持ってる方が居ます。

車の運転は出来るので、
駐車場の障害者スペースに停めると、
白い目で見られたりするそうで、
アピール用の杖を持ち歩いてます。

目に見えてる事だけが、
障害では無いと声を大きくして伝えたい。

ただ、
そこには、
そういう制度を悪用してる人達が居る。

そういう人達が居るせいで、
本当に利用したい人が利用出来ない。
利用したとしても、
見た目が普通なら悪用してると思われる。

私には何が出来るか分らないけど、
こういう世の中を変えたいとは思う。
ただ、何から行動すべきか、
今の自分の身体で何が出来るのか。

自問自答を繰り返すと、
こうやってブログなどで、
発信する事が今の自分の精一杯。


話が逸れてしまいましたが、
【筋拘縮】の話を。

今の私には足の痛みと合わせて、
中程度の【筋拘縮】があると診断されてます。

【筋拘縮】とは何か?
読んで字の如く、
筋肉などが固まって拘縮する事です。

例えば、
同じ姿勢で座っていると、
その形のまま固まってしまいます。
※少し大げさに表現してます。

そして、
太ももの前面の筋肉が、
常に筋肉痛のように、
張りがあって痛みを伴ってます。
これも歩行を困難にさせてます。

リウマチや膠原病など、
他の病気を疑って、
様々な検査をしてもらいました。

その結果、
他の病気は否定。
GVHDも否定。

要するに、
原因不明の【筋拘縮】になってます。

これまた、
移植を経験した方に、
極稀なケースとしては報告があるそうです。

本当に珍しい副作用が出やすいみたいです。


ただ、
白血病と言う病気を再発したり、
何か血液や内蔵に異常が出たりは、
何にも無いのでそこは安心してます。

この先もずっと、
再発しない事が一番の願い。
仮に再発しても、
また闘う意志は常に持ってます。


【筋拘縮】対策としては、
リハビリに通って、
マッサージや運動療法、
消炎鎮痛に電気等色々やってもらってます。

ただ、
リハビリと言うのは、
保険の都合などで期限があります。
私はもうすぐ期限が来ます。

そこで主治医に相談の上で、
緩和ケア外来にも通うようになりました。

緩和ケアと聞くと、
終末医療を想像してしまいましたが、
私の病院では、
治療の上での痛みを軽減してくれるのも、
緩和外来だそうです。


注射などは、
今は採血以外で無闇に針を刺したり、
出血させる事は避けたいとの事で、
服薬がメインです。

とにかく、
この足の痛みと闘いながら、
白血病の治療も続けて行きます。

そして、
繰り返しにはなりますが、
マタニティマークや、
ヘルプマークなどを付けてる方には、
ほんの少しの思いやりや、
配慮をお願いします。

ヘルプマークはデザインが良いので、
オシャレ感覚で付けてる人も居ると聞きます。

本当にそういうのは止めて下さい。
本当に必要な人も、
そういう目で見られてしまいます。

見える障害、
見えない障害と闘ってる全ての方へ、
思いやりが届く世の中へ。