Ⅴ.固定資産その1
固定資産とは、固いものだからというわけではないのじゃ
1年基準と言って、1年以内に現金になるものを流動資産、それ以外を固定資産というのじゃ
ちなみに負債に関しても、流動負債、固定負債と分けられるのじゃが、例えば借入金のうち期首において1年以内に期限が来るものは、流動負債、1年以上借りているものは固定負債ということになるのじゃ
さてそれでは具体的にどのようなものが、固定資産かというと、
机や椅子、パソコンなどの事務用品を備品勘定で処理するのじゃ
営業用の車やトラックなどは車両運搬具勘定、
事務務所用の建物や工場などは建物勘定事務所用や工場用の土地は土地勘定を使用するのじゃ
仕訳する際に注意が必要なのは、取得に関して付随する費用は、取得原価に含まれるということじゃ
土地などの場合は、登記料や不動産屋に対する手数料などを含めるということじゃね
<仕訳>
a.工場を1000000円で購入し、代金は当店振出小切手で支払った
手数料の30000円は現金で支払った
建物 1,030,000/当座預金 1,000,000
/現金 30,000
b.営業所用の土地を3000000円で購入し、登記料とあわせて60000円の費用がかかった
代金は、月末に支払うことになっている
土地 3,060,000/未払金 3,060,000
Ⅳ.有価証券仕訳
1.千葉電器株式会社の株式1000株を一株500円で購入し、代金は手数料3000円と合わせて現金
で支払った
有価証券 503,000/現金 503,000
2.上記の株式を500株、一株あたり600円で売却し、代金は当座預金に振り込んでもらった
当座預金 300,000/有価証券 251,500
/有価証券売却益 48,500
3.浦安商事の社債を額面1000000円を額面100円につき98円で購入し代金は当店振出小切手で支払った
有価証券 980,000/当座預金 980,000
4.千葉電器株式会社の配当金が1株につき1000円あり、500株分の配当金領収書を受け取った
現金 500,000/受取配当金 500,000
5.千葉電器株式会社の残り500株を、一株あたり480円で 売却し、代金は現金で受け取った
現金 240,000/有価証券 251,500
有価証券売却損 11,500/
Ⅳ.有価証券
1.有価証券とは
簿記における有価証券とは、株式、社債、国債、地方債などのことであって、小切手や商品券などは有価証券の範疇に入らないので注意が必要なのじゃ
有価証券を購入した際には有価証券勘定を使用するのじゃが、購入にあたってかかった費用は、取得原価に含まれるので、その費用も含めて有価証券として仕訳する必要があるのじゃ
また売却する際にもかかる費用も取得原価に含まれるのじゃ
売却価額と取得原価の差異については、利益が出ている場合は、有価証券売却益、損失が出ている場合は有価証券売却損という勘定科目を使用するのじゃ
<有価証券仕訳例>
a.松下電器の株式1000株を一株あたり1200円で購入し、当店振出小切手で支払った また、手数料3000円は現金で支払った
有価証券 1,203,000/当座預金 1,200,000
/現金 3,000
b.上記の松下電器の株式を一株あたり1300円で売却した。手数料3000円を引いて現金で受け取った
現金 1,297,000/有価証券 1,206,000
/有価証券売却益 91,000
2.利子や配当金
社債などの利子については、有価証券利息、株式などの配当金については、受取配当金という勘定科目を使用するのじゃ
<有価証券仕訳例>
a.所有しているソニーの株式の10000円の配当金領収書が届いた
現金 10,000/受取配当金 10,000
Ⅲ.手形取引仕訳
1.千葉商店より100000円の商品を仕入れ、当店振り出しの約束手形で支払った
仕入 100,000/支払手形 100,000
2.松戸商会に50000円の売上があり、当店宛の約束手形を受け取った
受取手形 50,000/売上 50,000
3.千葉商店より200000円の商品を仕入れ、代金のうち100000円は現金で支払い
残りは当店振り出しの約束手形で支払った
仕入 200,000/現金 100,000
/支払手形 100,000
4.佐倉商店に100000円の売上があり、代金は50000円は現金で、残りは当店宛の
約束手形で受け取った
現金 50,000/売上 100,000
受取手形 50,000/
5.当店振り出しの約束手形100000円が支払期日が到来し、銀行から当座預金より
支払ったとの連絡があった
支払手形 100,000/当座預金 100,000
6.当店宛の約束手形50000円の支払期日が到来し、当座預金に入金されたとの
連絡があった
当座預金 50,000/受取手形 50,000
7.
8.
9.
10.
Ⅲ.手形取引
1.約束手形と為替手形
手形には約束手形と為替手形の2通りあるのじゃ
約束手形とは、振出人が名宛人(受取人)に対して一定期日に一定額を支払うことを約束して証券である
為替手形とは、振出人が名宛人(引受人)を通して受取人に一定期日に一定額を支払うことを約束した証券である
約束手形が2者間、為替手形は3者間において交わされる証券なのじゃ
2.手形の裏書と割引
手形を支払期日前に他人に譲渡することが出来るが、その際に手形の裏に譲渡理由を明記するために、手形の裏書譲渡というのじゃ
また銀行に裏書譲渡することもできるのじゃが、その際に割引手数料を銀行に支払うことになるのじゃ
このことを手形の割引といい、割引手数料の勘定科目は割引料を使用するのじゃ
3.手形貸付金と手形借入金
商品売買における取引の際の手形は、商業手形といって受取手形、支払手形といった勘定科目を使用するのじゃが、資金の融通を目的とした手形は金融手形と呼ばれ、手形貸付金、手形借入金という勘定科目を使用するのじゃ
Ⅱ.商品売買仕訳
以下の仕訳は分記法で答えること
1.50000円商品の仕入を行い、代金は小切手を振り出して支払った
商品 50,000/当座預金 50,000
2.100000円の売上(売上原価75000円)があり、代金は現金で受け取った
現金 100,000/商品 75,000
/商品販売益 25,000
3.30000円の売上(売上原価20000円)があり、代金は掛にした
売掛金 30,000/商品 20,000
/商品販売益 10,000
4.20000円商品の仕入を行い、代金は現金で支払った
商品 20,000/現金 20,000
5.70000円の売上(売上原価50000円)があり、代金は先方振出
小切手で受け取った
現金 70,000/商品 50,000
/商品販売益 20,000
以下の仕訳は三分法で答えること
1.50000円商品の仕入を行い、代金は小切手を振り出して支払った
仕入 50,000/当座預金 50,000
2.100000円の売上があり、代金は現金で受け取った
現金 100,000/売上 100,000
3.30000円の売上があり、代金は掛にした
売掛金 30,000/売上 30,000
4.20000円商品の仕入を行い、代金は現金で支払った
仕入 20,000/現金 20,000
5.70000円の売上があり、代金は先方振出小切手で受け取った
現金 70,000/売上 70,000
6.千葉商店より商品30000円を仕入、現金で支払った
仕入 30,000/現金 30,000
7.松戸商店より商品100000円を仕入、代金のうち50000円は小切手を振出、
残りは掛にしてもらった
仕入 100,000/当座預金 50,000
/買掛金 50,000
8.市川商会に商品30000円を販売し、代金は掛にした
売掛金 30,000/売上 30,000
9.さくら商店に商品100000円を販売し、代金は現金で50000円、残りは掛とした
現金 50,000/売上 100,000
売掛金 50,000/
10.千葉商店より商品30000円を仕入をして、代金は現金で支払った
仕入 30,000/現金 30,000
11.上記の取引において商品違いのため返品を行なった
現金 30,000/仕入 30,000
12.市川商会に商品10000円を販売し、代金は先方振出小切手で受け取った
現金 10,000/売上 10,000
13.上記の取引において商品が不良品ということで返品となった
売上 10,000/現金 10,000
14.松戸商店より商品50000円を仕入、代金は掛けにしてもらった
仕入 50,000/買掛金 50,000
15.上記の取引において商品に難があり、5000円の値引きをしてもらった
買掛金 5,000/仕入 5,000
以下の仕訳は、人名勘定を使用して答えよ
1.千葉商店より商品30000円を仕入、代金は掛にしてもらった
仕入 30,000/千葉商店 30,000
2.松戸商店より商品100000円を仕入、50000円は小切手を振出、
残りは掛にしてもらった
仕入 100,000/当座預金 50,000
/松戸商店 50,000
3.市川商会に商品30000円を販売し、代金は掛にした
市川商会 30,000/売上 30,000
Ⅱ.商品売買その2
1.掛取引
会社を運営する上で、現金取引だけだと資金繰りの点で大変厳しいことになるじゃ
そんなわけで仕入の際に後払いしてもらう金額のことを買掛金というのじゃ
販売の際に後で払ってもらう金額のことを売掛金というのじゃ
掛取引はお互いにとってとても助かるものなのじゃが、具体的にどういうことかを例示してみるのじゃ
たまたま出費が重なって全く現金が無い小売店があるとするのじゃ じゃが販売力はあるので、信用力はまずまずなのじゃ その店が、掛取引を利用して、100万円の商品を仕入れ、代金は1ヵ月後に支払うことにしてもらい、その商品の販売を120万円で1か月以内に売りつくせば、小売店の場合はお客さんから現金で代金を受け取ることができますので、仕入代金の100万円を支払った後に、20万円の利益が残るというわけなのじゃ
ま そうはいっても、仕入れた商品が1か月以内にすべて売れるかどうかが問題なのじゃけどね
<買掛金、売掛金仕訳例>
a.千葉商店から100000円仕入をして掛にしてもらった
仕入 100,000/買掛金 100,000
b.松戸商会に200000円販売し掛にした
売掛金 200,000/売上 200,000
c.千葉商店への掛の支払として100,000円の小切手を振り出した
買掛金 100,000/当座預金 100,000
d.松戸商会から掛の代金として、200,000の先方振出小切手を受け取った
現金 200,000/売掛金 200,000
2.人名勘定
買掛金、売掛金という勘定科目では、商店ごとの状況が分からないため、人名勘定と言って商店名をそのまま勘定科目として使用する場合もあるのじゃ
<人名勘定仕訳例>
a.千葉商店から100000円仕入をして掛にしてもらった
仕入 100,000/千葉商店 100,000
b.松戸商会に200000円販売し掛にした
松戸商会 200,000/売上 200,000
c.千葉商店への掛の支払として100,000円の小切手を振り出した
千葉商店 100,000/当座預金 100,000
d.松戸商会から掛の代金として、200,000の先方振出小切手を受け取った
現金 200,000/松戸商会 200,000
3.値引き、返品の仕訳
不良品が発生したり、取引の条件と違う場合には値引きを要請されたりするのじゃ そういう場合の三分法における仕訳は当初の仕入や売上を減少させる形を取るのじゃ
a.千葉商店から仕入をした商品の中に10000円分不良品が混じっていたので返品をした
買掛金 10,000/仕入 10,000
b.松戸商会に販売した商品のうち、50000円分が返品された
売上 50,000/売掛金 50,000
Ⅱ.商品売買
商品を売買した時の仕訳には、分記法、総記法、三分法と3種類あるのじゃ中心となるのは、三分法じゃが、分記法、総記法についても知っておくことが必要なのじゃ
1.分記法分記法においては、商品勘定を使用するのじゃ 販売する際に仕入した際との差額を商品販売益勘定を使用しなければならないのじゃ(実務において販売時にいくらで仕入をしたかを確認するのは大変なため分記法はあまり採用されていない)
<仕訳例>
a.商品を50000円仕入し、代金は現金で支払った
商品 50,000/現金 50,000
b.上記で仕入れた商品を60000円で販売し、代金は現金で受け取った
現金 60,000/商品 50,000
商品販売益 10,000
2.総記法総記法においても商品勘定を使用するのじゃが、仕入れた時にも販売した時にもそのまま商品勘定のみで仕訳するのじゃ
そうすると商品販売益が不明となるのじゃが、決算において売上原価を算出して、商品販売益を明らかにする処理が必要となるのじゃ
<仕訳例>
a.商品を50000円仕入し、代金は現金で支払った
商品 50,000/現金 50,000
b.上記で仕入れた商品を60000円で販売し、代金は現金で受け取った
現金 60,000/商品 60,000
3.三分法三分法においては、仕入した際には仕入勘定を使用し、販売した際には売上勘定を使用するのじゃ 商品勘定と言うのはでてこないので注意が必要じゃ
<仕訳例>
a.商品を50000円仕入し、代金は現金で支払った
仕入 50,000/現金 50,000
b.上記で仕入れた商品を60000円で販売し、代金は現金で受け取った
現金 60,000/売上 60,000
Ⅰ.現金・預金仕訳例
今日から仕訳例をどんどん紹介するのじゃ
ぜひともひとつひとつ確認して理解して欲しいのじゃ
1.備品10000円を購入し、現金で支払った
備品 10,000/現金 10,000
2.従業員の給与200000円を現金で支払った
給料 200,000/現金 200,000
3.備品が不用になったので中古品として5万円で売って、現金で受け取った
現金 50,000/備品50,000
4.所有している株式の配当金として10000円の配当金領収書が送付されてきた
現金 10,000/受取配当金 10,000
5.商品100000円を販売し、代金は先方振出小切手で受け取った
現金 100,000/売上 100,000
6.現金がいくらあるか調べたら、帳簿残高より2000円多く、その原因は不明だった
現金 2,000/現金過不足 2,000
7.現金の残高が、帳簿残高より5000円少なくなっており、その原因は不明だった
現金過不足 5,000/現金 5,000
8.7の現金が5000円少なくなっている原因は交通費の支払であることが判明した
交通費 5,000/現金過不足 5,000
9.銀行と当座取引をすることになり、現金100000円を預け入れた
当座預金 100,000/現金 100,000
10.買掛金の支払として30000円の小切手を振り出した
買掛金 30,000/当座預金 30,000
11.仕入を100000円行なったが、小切手を振り出して支払った 当座預金残高は、50000円しかないが、500000円の当座借越契約をしている 二勘定制で解答せよ
仕入 100,000 /当座預金 50,000
/当座借越 50,000
12.売掛金の支払として先方振出小切手20000円を受け取ったが、すぐに当座預金に預け入れた
当座預金 20,000/売掛金 20,000
13.営業用車両500000円を購入し、小切手を振り出して支払った
車両 500,000/当座預金 500,000
14.インプレストシステムを採用することになったので、用度係に10000円現金で渡した
小口現金 10,000/現金 10,000
15.用度係が交通費1000円、消耗品費2000円支払ったと報告があった
交通費 1,000/小口現金 3,000
消耗品費 2,000
Ⅰ.現金預金
1.現金には、通常の通貨の他に通貨代用証券というのがあるのじゃ
他人振出小切手
配当金領収書
郵便為替証書
などは仕訳においては現金と見なされるのじゃ
2.預金とは、当座預金のことを指しているのじゃ
当座預金は、企業の決済口座として使用され、個人で使うことはあまりないのじゃ 頻繁に資金の出入りがある関係で利息はつかない仕組みなのじゃ その代わり小切手を振り出したりすることができるのじゃ
その小切手を受け取った人が銀行に持ち込むと現金にしてくれるというわけじゃ
じゃが、その場合に当座預金がマイナスになると不渡りになるということもあるので注意が必要な代物なのじゃ そういうわけで、一定額までマイナスになっても銀行側が立て替えてくれる仕組みを当座借越というのじゃ
そういうこともあるので当座預金の仕訳には2種類存在するのじゃ
a.当座勘定のみで仕訳する
b.当座預金勘定と当座借越勘定の2つを使用して仕訳する この場合は、常に当座預金の残高をチェックして残高がなくなったら,当座借越勘定を使うようにしないといけないのじゃ
3.現金過不足
現金はとかく現物の残高と帳簿残高が食い違うことがおきるのじゃが、差異がある場合は、現金過不足と言う勘定科目を一時的に使用して、原因が分かるまで待つという仕訳をすることがあるのじゃ
期末において現金過不足が残っている場合は、雑益や雑損で処理することになるのじゃ
4.インプレスト・システム(定額資金前渡制)
細かい現金の決済を経理が行なうと大変なために、各部署に用度係といった小口な決済をする人に小口の決済用の現金を前渡するという仕組みがあるのじゃ
その場合は、小口現金という勘定科目が使用されるのじゃ
