トヨタ自動車のアルファード/ヴェルファイアが発表された。
もう情報が洩れていて、SNS上に新型アル/ヴェルの写真が溢れかえっている状況だが、今日正式にアンベールされた。だがこれは(トヨタには悪いのだが)新型アル/ヴェルへの注目度がいかに高いかということの証でもある。因みに、トヨタ車体の工場で写真を撮りSNSに挙げた従業員は、監視カメラ等を駆使して特定され、厳しい処分を受けたことが濃厚らしい。情報を自由に発信できる環境だが、その便利さを享受してい一方で大きな責任があることを再確認させられる。

 アル/ヴェル発表で印象的だったのは

 

  ・困り顔のフロントマスク

  ・サイズアップがほぼなし

  ・木目調の終わり

 

以上の3点である。

 

 

困り顔のフロントマスク

 全体的に先代と同じ方向性を保ちつつ、今風に仕上げられたな、これこそが正常進化なんだなという印象だが、フロントマスクにのみ違和感を感じた。先代までのアル/ヴェルだけでなく、他のミニバンでもフロントグリルの上端に切れ目を作り、そこから後方にかけてボンネットを形成していた。しかし、新型アル/ヴェルでは違う。フロントグリルの上端から少し(5㎝ぐらいだろうか)ボディー同色の部分があってから切れ目があり、それ以降からボンネットとなっている。この手法はボディの塊感や剛性感をデザイン上で演出しているが、“困り顔”の原因となっている。筆者の個人的感覚の話だがこの試みが、デザイン上の引っかかりポイントとなっており、デザインの評価を大きく下げている。これは新しいデザインに遭遇した時の拒絶反応で、徐々に見慣れて来るのか、はたまた受け入れがたいただのカッコ悪い顔となるのか、これからが楽しみである。因みに、筆者は逆クリスマスツリー型のクラウンが出た際、「なんてキモいデザインの顔なんだよ」と超否定的であったが、3か月もしないうちに見慣れてきて大好きになった。今回もそんな気が今している。時間が解決するのか否か楽しみである。

 

サイズアップがほぼなし。

 今回のモデルでは全長が40㎜程度伸びただけで、全幅と全高は現行と同じであった。これはずいぶんと意外であったが、日本市場での取り回しを考えれば望ましい結果だ。よりグローバルに販売していくことを考え、拡幅するのではと筆者はおもっていたが、いい意味で裏切られた。かつてのRAV4やCR-Vなど海外市場に合わせて拡幅し、日本での販売を大きく落としたモデルは枚挙にいとまがない。そのなかで、この全幅を維持ということは、シュリンクしたとはいえ、依然として日本市場が重要であるといえる。確かに、全幅1900㎜級のミニバンが必要な市場には北米で販売中のシエナを投入すればよいし、それよりも日本でアル/ヴェルが売れることが重要だということだ。確かにヤリス2台分の値が張る商品である。“いつかはクラウン”という時代はとうの昔にすぎた日本市場でトヨタは、アル/ヴェルで飯を食っていると言っても過言ではないのだ。

 

木目調の終わり

 ギラギラメッキと木目調 というステレオタイプな高級感を演出していたのが今までのアル/ヴェルであった。しかし、新型であっさり木目調パネルを放棄した。クラウンは先代から木目から卒業し、シックな内装にしていたが、それに追随した。安易にターゲット層に迎合せずに、新しいデザインフィロソフィーを提案していくということなのかレクサスLMとの兼ね合いなのかわからないが、勇気のある決断だと思った。メインターゲットのマイルドヤンキーはこれに満足するのか、それとも後付けで木目調パネルつけるカスタムが流行るのか見ものだ。

 

 以上が今回の新型アル/ヴェルの発表のトピックだ。あとは正常進化の安定感のあるモデルチェンジである。エルグランドがモデルチェンジされずに放置され、オデッセイも中国からの逆輸入がまだ始まらない状況の中、実質的にライバル不在である。大失敗のポイントはないため、しばらくアル/ヴェルは安泰であろう。