当院の一般外来には、健診で腎機能障害を指摘されたことが気になって受診される方が多いです。具体的には、血液検査の血清クレアチニン値が基準値よりも高い、GFR値が基準値よりも低い、尿たんぱくが陽性、等の相談です。 年齢に関わらず、基礎疾患が無くて、尿たんぱくが陰性でGFR値が60以上あれば、「心配ないですよ」と言って問診で終わる場合も多いです。逆に高血圧症や糖尿病の持病や過去にたんぱく尿の既往がある方は要注意です。健診の再検査をする場合の項目について説明したいと思います。
1)血清クレアチニン検査
クレアチニンは筋肉代謝の産物で、腎臓でろ過されるため、腎機能を評価する基本的な指標です。腎機能が低下すると血中クレアチニン値が上昇しますが、筋肉量に影響されやすいため、筋肉が多い人は値が高く、少ない人は低くなることがあります。
2)シスタチンC検査
シスタチンCは全ての細胞で生成されるタンパク質で、腎臓の糸球体でろ過されるため、腎機能の変化に敏感です。筋肉量に影響されにくく、クレアチニンと比べて、早期の腎機能低下をより正確に反映するため、クレアチニンよりも腎機能評価に優れた検査とされています。
3)eGFR(推算糸球体濾過率)
eGFRは、クレアチニン値またはシスタチンC値を基に算出され、腎臓のろ過能力を推定します。年齢、性別も考慮して計算されるため、腎機能の評価に役立ちます。クレアチニンまたはシスタチンCを使った計算方法があり、患者の状態に応じて適切な指標を選択します。
4)尿検査:蛋白尿と血尿の確認
腎臓の障害は、尿中の蛋白質や血液の有無によっても確認できます。特に蛋白尿は、腎臓のフィルター機能に異常があることを示唆し、早期診断において重要な指標です。
5)定期的な腎機能モニタリング
腎機能低下が疑われる場合、クレアチニンやシスタチンC、eGFRを含む血液検査に加え、尿検査を一回だけではなく、定期的に行うことで病状の進行を把握します。これにより、適切な治療計画を立てることが可能です。
上記の項目以外にも腎機能を評価する検査はありますが、一番簡便で精度の高い検査ですので、この検査結果をもとに腎機能が悪くなった原因を推定していきます。
一般外来は、本院(園田)の木曜日と金曜日が私の担当日ですので、受診希望される場合は電話で予約してください。よろしくお願いいたします。