(前回の続き)
■事件番号、担当
平成25年(わ)第638号等<裁判員裁判>
罪名: 住居侵入、強制わいせつ致傷、強姦未遂、強制わいせつ
担当: 伊名波、木山、椙山裁判官
日時: 11月27日10:00~、401号法廷
裁判員:男性3名、女性3名。補充は男性2名
検察官:松田(若手男性)、もう一名男性(中堅)
弁護人:男性(ベテラン)、若手女性
被害者参加弁護人:女性3名(被害者A、C、Dの代理人)
■内容
・被害弁償について
Aとは示談済→被害弁償額200万円
Bとは示談済→被害弁償額200万円
Cは合意書を受け取らず→被害弁償額200万円は支払われた
Dは200万円を被害弁償額の一部として受け取ったという合意書を交わした
(受け取ったお金はルームシェアしていた友人の転居費用に充てるとのこと)
・被告人について
↑黒のスーツに青いネクタイ。背は低く小太りでドラえもん風の体型
被告人は産まれてすぐに養父母に預けられる。
大学は獣医学部を卒業。
30歳までは会社勤めをして真面目に生活していたが、強姦致傷の罪で有罪。
川越刑務所に10年服役し、1年7ヵ月後に今回の事件を起こした。
前刑は、ネットの強姦成功体験記のサイトを見てまねしたなくなったのがきっかけ。
(今回は違うと否定)
刑務所内の性犯罪者処遇プログラムの受講を希望したが、制度開始前の犯罪だったため、受講させてもらえなかった。
出所後、ハローワークに通ったが、10年刑期ある人間を正社員として採用してくれるところはどこもなかった。
ハローワーク職員と相談の上、刑のことは伏せて求職活動をしたところ、飲食店のバイトが見つかった。
飲食店のバイトは去年4月に辞めた。
母親の介護をしていたが、母親は去年9月に死亡。
被告人が逮捕された後に死亡したので、死に目にはあえなかった。
養父母から相続した財産で貯金を食いつぶしながら生活。
彼女と家で遊ぶことが多かった。
夜に出歩くと犯罪を犯すかもしれないと思い、夜出歩くことはしていなかった。
養父は養母より先に亡くなっており、身内は兄のみ。
しかし、兄は面会には一度も来ず。
現在住んでいるマンションは相続した本人所有のもの。
貯金は600万円。
被告人「彼女とは結婚の約束をしていたが、今回の事件で彼女という大事なものを失った」
関連記事)
問題点を自覚させる「処遇プログラム」に一定の効果 出所後の支援態勢が必要
(続く)