■事件報道
神奈川県三浦市南下浦町松輪で男女2人が刃物で刺殺された事件で、9月28日、神奈川県警三崎署捜査本部は死亡した男女のうち男性を刺殺したとして、三浦市南下浦町松輪、無職、藤平浩容疑者(52)を逮捕しました。藤平浩容疑者は「間違いありません」と容疑を認めているようです。
逮捕容疑は9月24日午後4時~4時半ごろ、岩野和孝さん(62)の首などを刃物で多数回刺し殺害した疑い。
藤平浩容疑者は「よく覚えていないが暴れてしまった」などと供述しているようで、凶器とみられる刃物が藤平浩容疑者の近くで見つかったことや、岩野和孝さんが死亡する前に、「藤平容疑者に刺された」と話していたことなどから、捜査本部は、まず岩野和孝さん殺害について藤平浩容疑者の犯行と断定したようです。
3人の家は数軒しか離れていない近所だということで、捜査本部は現場の状況などから、刃物で刺され死亡した近くの無職、永長きみ子さん(83)の殺害にも藤平容疑者が関わったとみて捜査するとともに、事件の詳しいいきさつを調べています。
事件当時、藤平浩容疑者も重傷を負っていましたが、9月28日に退院したため、三崎署で事情を聴いていたところ、藤平浩容疑者は「自分で自分を刺した」と供述したとのことで、2人を殺害後、自殺を図ったとみられています。
事件で死亡した岩野和孝さんは、会社の同僚に「藤平容疑者ともめている」と話していたようです。
現場は三浦市の中心市街地から約4キロ離れた三浦半島の農村地帯。県道215号沿いで、江奈湾に面した海岸近く。
■事件番号、担当
平成25年(わ)第295号<裁判員裁判>
罪名: 殺人、銃刀法違反
担当: 田村(35期)
、影山(45期)
、満田(63期、中央法卒)裁判官(合議)
検察官:小山(女性)、男性計二名
弁護人:ハタナカ、ツチヤマの男性計二名→パソコンを持ち込み証人の供述をひたすら打ち込んでいる(疲れるだろうに)。ハタナカの方がやり手
■第一回公判(11月25日)
昨年9月に近所の男女2人を殺害したとして、殺人罪と銃刀法違反に問われた三浦市南下浦町松輪、無職、藤平浩被告(53)の裁判員裁判の初公判が25日、横浜地裁(田村真裁判長)であり、藤平被告は「覚えていない」と述べた。弁護側は「統合失調症で心神喪失か心神耗弱の状態にあった」として責任能力を争う姿勢を示した。
検察側は冒頭陳述で、藤平被告が知人に「生きていてもつまらない。隣人を道連れにする」などと漏らしていたと述べ、「精神疾患はあったが、完全責任能力がある」と主張。弁護側は「事件まで10年以上も精神疾患を治療しないままで、自分をコントロールできなかった。事件は突発的だった」と述べた。
起訴状によると、藤平被告は昨年9月24日夕、居住する市営住宅付近で、近くに住む会社員、岩野和孝さん(当時62歳)と隣人の無職、永長きみ子さん(当時83歳)の顔や首をレジャーナイフ(刃渡り約14・5センチ)で複数回突き刺すなどして殺害したとされる。
■第二回公判(11月26日)
↑被告人。二日連続同じフリースを着てました。
証人Yが出廷。
Yは被告人の元同僚。二人ともかつて郵便局員だった。
Yはおととしに郵便局を退職。
退職後月一回のペースで被告人と会っていた。
事件を起こした昨年9月の2-3年前から被告人は以下のような話をするようになった。
「自分の行動を"隣のババア"(=被害者・永長きみ子)が覗いている。」
「世の中、生きていてもつまらない」
「世の中で成功している奴は、うまくずるいことやっているんだ」
「爆弾を仕掛けて世の中を潰そう」
「死ぬときは一緒に死のう」
「隣のババアも道連れれにしてやる」
事件の3日前にも被告人と会った。
「生活保護なんかには頼りたくない!」
「今度会うときはあなたに迷惑がかかるかもしれない」と言われた。自殺でもするのかと思った。
事件の一報を聞いて、もしや被告人が関係しているかと思い、被告人宅に行ったら、警察がロープをはっていた。
そこで、自分は被告人と知り合いなので、自ら警察に情報提供を名乗り出た。
被告人は友達とは言えない。ただの顔見知り程度。
被告人に対して特段罪を重くも軽くも望まない。どちらでもない。
【傍聴雑感】
検察官が質問で、
「あなたは昨年10月の検察の聴取で「隣のババアを殺してやろうかな」と被告人が言っていたと供述調書には書かれています」
弁護人も質問で、
「被告人が「隣のババアが覗いている」といったのはいつですか?」
殺害された、隣のおばあさんがお気の毒。
遺族がいたら怒るだろうなあ・・・。