傍聴ブームを起こした立役者と言えば、
阿曽山大噴火さんと北尾トロさんが挙げられます。
二人とも著書は読みましたが、二人の間で傍聴の楽しみ方が異なるのも興味深いです。
阿曽山さんは笑うために行っています。裁判はドラマ性の高いドロドロした世界だと思っていたら、国がやっているのにこんなに笑えるのかと、それが新鮮だったそうです。
阿曽山さんは傍聴していて心を打たれて泣くことはない、そういうのに当たったと思ったら、法廷を出るそうです。
一方で、トロさんはドラマを楽しみます。ときに被告人に肩入れすることもあります。
自分も被告人の立場になってしまうかもしれないという事件を好む傾向がある。それと、同世代に弱く、同世代というだけで、事件に至るまでの被告人の人生を想像してドラマが始まっちゃう。感情移入する。
ライター・トロさんは人情派、物語性を求めるタチ。芸人・阿曽山さんはお笑いを求めるタチ。
それぞれの裁判の見方・楽しみ方があるのもまた、傍聴の楽しみ方なのです。
鉄道オタクに様々な種類のオタクがいるのと同じですね。