HALUNA OFFICIAL BLOG「前略、電気シチーより」 -12ページ目



【ミュージック・マガジン 2026年5月号】


この手の特集も見始めると『あ〜、僕だったら……』の考察が止まらなくなる。

『考察が止まらなくなるからこの手の雑誌はもう買わない❗️僕の部屋は窒息しそうなくらい書籍で溢れて、生活スペースがなくなるじゃないか❗️』と自問自答しつつ手に取ってしまう。

今号も買ってしまった。


特集は

「歴史を変えたデビュー・アルバム100【邦楽編】」


1位はTHE BLUE HEARTS「THE BLUE HEARTS」



2位ははっぴいえんど「はっぴいえんど」



3位はイエロー・マジック・オーケストラ「イエロー・マジック・オーケストラ」




THE BLUE HEARTSは歴史を変えた。

そして、その証拠に今だに高校生は「リンダリンダ」をコピーし、大人は「TRAIN-TRAIN」を合唱する。


はっぴいえんどは歴史を変えた。

“ゆでめん”ことこの名盤は方々の名盤10選に名前を連ね、最近も「はっぴいえんど史観」についてネット上で議論があったばかりだ。


YMOは歴史を変えた。

音楽のみならずこのバンドから派生したカルチャーは後世に与えた影響は大きく、その存在自体が社会現象になったからだ。この一枚は伝説の序章であったと断じて言う。僕自身も彼らに人生を変えられた。


概ね、ランキングに異議はない。


特筆すべきは8位に細野晴臣さんの「HOSONO HOUSE」が入り、細野さんはトップ10にソロ、バンド合わせて3枚のアルバムに参加していた事になり、4位に入った荒井由美さんの「ひこうき雲」ではベーシストとして参加している。


この人は何回、日本の音楽史を塗り替えてきたのか(笑)



つまり細野さんなしでは日本の音楽史は語れないと言う事だ。


さて、僕ならば、という視点で日本の音楽史を見つめてみる。


僕がデビューアルバムを聴いて「歴史を変えた」と感じたのは3枚のアルバム。


◾️宇多田ヒカル「First Love」



◾️Perfume「GAME」



◾️藤井風「HELP EVER HURT NEVER」




この3枚を選んだ基準は


【発売時の様子を肌感で覚えていること。】


これが1番大きい。

当時の背景も知らず、憶測で『歴史を変えた』とは言いたくないから。


◾️宇多田ヒカル「First Love」

発売日は1999年の3月10日。

宇多田ヒカルさんと僕は同学年なのだ。

宇多田ヒカルさんは83年の1月生まれ、僕は82年の12月生まれ。

16歳、彼女はデビューする。

僕はやっとその頃、自分で音楽を作り始めたくらい。

センセーショナルなデビューを飾った彼女の魅力はとにかくメロディのセンスと歌詞のボキャブラリーの高さだろう。

それまでの日本のポップス史になかった譜割りと言葉の言い回し。

“藤圭子の娘”という話題も付随して累計売上は770万枚を売り上げるモンスター・アルバムを作ってしまった。

テレビで『40人に1人は宇多田さんのアルバムを持っているという計算になります。』という報道を見て、1クラス40人の高校に通学中だった僕は、登校時に感慨深く校舎を眺めたものだった。

『1クラスに1枚は宇多田さんのアルバムが行き届いてるのか』などと考えつつ。

その後のヒットチャートは小室ファミリーやロックバンドは消えて、各レコード会社がやっけになってR&B、ヒップホップの歌手やグループを売り出しにかかった結果、空前のR&B、ヒップホップブームが訪れた。

勿論、宇多田ヒカルさんだけではなくMISIAさんや平井堅さんの存在も大きいが、この1枚は新時代の幕開けを高らかに宣言した作品になった。


◾️Perfume「GAME」

2008年。僕はR&B、ヒップホップブームに飽き、『なんかもうそういう、無理に韻踏むゲームまじでええわ』と思っていた頃、YMOをはじめとしたシンセサイザー音に教育されたテクノ耳の僕の耳に気持ちのいい音が飛び込んできた。

中田ヤスタカさんが作る硬質で濃密な電子音の楽曲はオートチューンされた3人の女の子の声とマッチして、見事なキャッチーさを披露して見せた。

ファーストアルバムはキャッチーな音楽のオンパレードで、それまでのR&B、ヒップホップの音に飽きた僕らに【テクノポップの再興】を予感させた。

彼女達は新しい時代のアイコンになった。

その後に来るアイドルブームの中でも彼女達は孤高の存在となり、唯一無二の存在であり続けた。


◾️藤井風「HELP EVER HURT NEVER」

「優しさ」を聴いた時に鳥肌が立った。

「何なんw」「もうええわ」「死ぬのがいいわ」もかなり素晴らしい。

歌、ピアノのスキル、ソングライティングのセンス、圧倒的だった。

コロナ禍で疲弊した日本が求める音楽を藤井風さんは提供してくれた。

世の中の鬱憤を晴らしてくれる軽やかさと濃厚さを持ち合わせた今作は歴史を変え、聴いた人々の心を導いた。


といった具合で日本の音楽史を見つめさせて頂いている。

振り返りながら、やはり日本の音楽は良いな、とつくづく思う。

時代に寄り添うのだ。

音楽は常に時代の空気を変え、寄り添う。


HLN