こんにちわ。皆さんお元気ですか?コーネリアスです。今回は、タルムードの教え第5弾、人間にある善と悪というものについてお話したいと思います。先ずは、いつものようにこれに関するタルムードの説話からご紹介したいと思います。以下の通りです…

タルムード文書

 

★ノアの方舟と善と悪

神がお怒りになり、この地上に大洪水を起こされた時、ノアの方舟にだけはノアの家族と男と女、そして動物もオスとメス一番(つがい)ずつを乗せられた。

 この時、最後に『善』が方舟に乗ろうとやって来た。しかし神は『カップルでないと乗せられない』と言われ、乗船を拒否なさった。

 そこでこの『善』は、仲の良いもう一人の『善』を連れて再度訪れたが、神は『善と善ではカップルではないじゃないか』と言われ、再度乗船を拒否なさった。

 やむなく『善』は、大嫌いな『悪』と手を繋いでやって来たところ、神は『それでよし』と言って乗船を許された…

ノアの方舟…それぞれのつがいを乗せたもの

 

さて、タルムードの今回の説話から学べる事、それは、『人間には2つの顔があるという事。善人の顔と悪人の顔である。』という事です。つまり、善と悪は別々に存在するのではない。常に一緒に居るという事。この事はタルムードでは別の表現でこうも述べています…

 

●善と悪とは常に手を取り合って行動しているのである。手を離した事は一度も無い。

 

 なんかこう言われると身も蓋もないような感じですが、でもよく考えてみましょう。確かに言われてみればその通りじゃないでしょうか?間違いなく我々人間の中には、善と悪が同居しています。悲しい事ですが…そして我々自身にはこの悪を取り除く術はありません。おそらくは、神目線からの客観的視点からの教えのようにも感じられます。人間というのは、どうしても自分を良く見せたい、自分は良く有りたいと勝手に望む者。自分の中に悪が存在するなんて考えたくもないわけです。私も勿論そうです。でも、現実は?というわけです。視点を神目線にして客観視すると、いるわけです。そこに、自分の中に悪がね。こうした事から、聖書は特に旧約聖書は、性悪説と言われるのでしょうね。でも、確かに当たっていると私は思います。善人と悪人の2つの相反する要素を併せ持つ人間というのは、それ故に生来『矛盾に満ちた』存在なのかもしれませんね。つまり、僕等人間には神の心と悪魔の心の両方が棲んでいる。それを自覚して生きよ、と教えているわけです。例えば貴方が今日誰かに騙されたとする、でもあまり怒らないで、何故ならそれは明日の貴方の姿かもしれないのだから…

神の心と悪魔の心が同居する人間の心の中では、常に善悪闘争が繰り広げられている。