こんばんは~
今度手術する病院から連絡ありまして「突然なんですが、11日に手術はどうですか」と…
下旬あたりと思ってたんで、ほんまにいきなりでビックリなんですけど、まぁ、サクッと終わらせた方がいいし、9日から入院する事にしました~
来週から1ヶ月仕事も休む事に。
今年は年明けから大変やぁ~
どんどん遅れてますが、「スタシカ」更新しとこ~っと
第49話
49. 迷宮の前で
次の日の朝、目を覚ましたアビスが宿から出ると、疲れ果てて横たわるビケンを見つけた。
「おーい、ビケンさん、生きてる?」
ビケンは飛び起きると、一晩中魔力を吹き込んだ芽を確認しに行った。
「成功したんだ!途中で力尽きて寝ちゃったんだけど、良かった~」
発芽したのは昨日なのに、それはもう蕾をつけて、綺麗な花を咲かせていた。
「そう簡単には咲かない花なのに…ずいぶん苦労しただろう?」
職人は優しく花びらを撫で、空中に手を上げると、花は根に土を付けたまま舞い上がった。
そして、すぐに何かを決心したように背を向けた。
「準備は終わった。迷宮に案内するよ」
その声は少し悲しげだった。
スターワンは職人についてくと、すぐに迷宮の前に着いた。
目の前に現れた迷宮は雄大で美しく、輝く黒い石が散りばめられ、果てしなく広がっていた。
石には模様が刻まれ、タホがよく見ようと触った瞬間、石が壁の中へ消えた。
「あれ?これって動くんですか?」
「色だって変わるよ」
黒い石が嘘のように白に変わると、建物の構造も変わっていった。
「あの模様1つ1つが封印の為の装置になってるんだ。迷宮の入口を撹乱させる為にね。さぁ、入ろうか」
職人は迷宮の壁に手を当てると、石がまるで自我を持つかのように動き出し、小さな扉が現れた。
「この扉をくぐり、夜光石の光を真っ直ぐ進めば白い柱が現れる。その前にこの花を植えてきてほしい」
しかし、その花は魔力を一気に引き上げ、迷宮を閉じる役目を果たせるが、魔力の未熟な人であれば、一生幻覚の中を彷徨う事になる。
「迷宮を閉めるには相当の魔力が必要なんだ」
沈黙が流れると、アビスが1歩前に出た。
「僕がやります。広い迷宮の中を動くには、タワキに乗るのが一番いいよ」
アビスが言うと、ソルとユジンも一緒に行くと言い出した。
「ダメだ。迷宮には一人しか入れないんだ」
職人は持っていたネックレスを触りながら言った。
「悪霊から身を守る守護符がいるんだが、それが1つしかない」
「みんな、僕が行くよ」
ソルは渋々頷いた。普段は可愛い末っ子が、今はとても頼もしく見えた。
アビスが手を伸ばすと、タワキがそっと降り立った。
職人がネックレスをアビスの首にかけると、小さく呪文を唱えた。
「悪霊が近づかないよう守護符が守ってくれるけど、あの中に世界を滅ぼした強力な悪霊がいるのを忘れないで」
「は…はい…」
アビスは唾をゴクリと飲んだ。
「途中で無理だと思ったら、すぐに中断して出てくるんだよ。あ、花を持っていくにはどうしたら…」
「そのまま手で持っていきます」
職人は首を横に振った。
「この花は強力だけど、か弱いんだ。手で持ったらすぐに枯れてしまう」
ブチッ!
職人は柔らかそうな白い羽を大量に引き抜いた。
ついに悪霊のいる迷宮を閉じるために、アビスが迷宮の中へ。
一人で大丈夫
タワキが守ってくれるよね~