こんばんは~キラキラ


昨日はディレイ1日目でしたね音譜音譜

私は仕事で見れなかったけど、今日の2日目はしっかりじっくり見ま~す爆笑飛び出すハート


シカゴ公演、MOAちゃんたち、めっちゃ近かったですね~ピンクハートピンクハートピンクハート

でも、スビンが言ってたけど、みんな押し寄せる事もなく、可愛く手を振ってる姿が可愛いかったなニコニコ

にしても、ちょっと年齢層が高く見えたのは、私だけかしら…あせる


今日は「スタシカ」で~す流れ星流れ星



26. 箱を開ける者


「魔法が未熟なのも今だけで、そのうち強力な魔法も使いこなせるようになるだろう」

強力な魔法…

ソルはこの男のように、魔法を巧みに操るメンバーの姿は想像出来なかった。


「終わりが近づいているようでよかった」

男が遠くを見つめながらそう言った。

「よかった」という言葉を不審に思い、ソルが問いただそうとすると、また男が言った。

「君は仲間を恨めしく思ってるんじゃないか?」

「え?」

「君の話を信じてくれないから」

確かにソルの話は突拍子もなく、メンバーに信じてもらえないこともあった。

「それでも真剣に訴え続けたら、いつかはみんなも信じてくれるはずです。それより、今直面してる状況にどうすればいいか分からなくて。本当にこれが最善なのかと…」

ソルは整理のつかなかった感情を、この男の前だと言葉にする事ができた。

「輝きを信じるんだ。星は道を必ず見つけ出すだろう」

あまりにも真剣な声にソルは静かに頷いた。


ソルが目を覚ますと、すでにほとんどのメンバーは起きていた。

食堂に向かうと、タホが手帳に何かを書いている姿があった。

「何してるの?」

「あの人に対する質問を整理してるんた」

「まめだね。ビケンはまだ寝てて、ユジンさんは…」

ソルが窓の外を見ると、ユジンは真面目過ぎるほど、朝のトレーニングをしていた。

ふとアビスの方を見ると、床にしゃがみこみ、昨日の木片をあれこれ繋ぎ合わせている。


「わぁ、箱になってる!」

「何か法則があるんだけど、自分でもよく分からない。すごく不思議でやめられないよ」

思えばアビスの能力は特別だった。

異世界の召喚獣を呼び出して操るなんて、本当にに不思議な能力だった。


ソルは質問を書くのに必死なタホに近寄って問いかけた。

「何か悩みでもあるの?」

「いや、悩みっていうより、どうやってこんな空間を作ったのか、長い時間どうやって生きてきたのかが気になってさ」

「俺も気になるけど、あの人からは聞き出せないと思うよ。重要な事を言うと声が聞こえなくなるから」

「例の因果律ってやつ?あ~、魔法書が解釈できたら、もっと深い事聞けたかもしれないのに…」

「じっとしてるわけにもいかないし、魔法の練習でもしようか?」

「そうだね。どうせ、ここでは時間も流れないし。あれ?少し時間が進んでる」

タホがスマートウォッチを確認すると、ドラゴンピークでは2時間、現実世界では10分進んでいた。

「もしかして、俺たちが戻るときが近づいてるのかな…」


夕焼けに染まりながら、男とスターワンは再び石の上に座っていた。

アビスはいまだに木片を繋ぎ合わせている。

「時間軸がまた回り始めた。元々会ってはならない私たちが、それぞれの運命に戻るときが近づいてるんだ」

「あなたが切実に祈り続けたから、僕たちは出会えたんですよね」

タホが尋ねた。

「ああ…」

そして男は語り出した。

「黒い虚無を封印したものの、世の中を以前のように戻すことは出来ず、輝かしかった大地は一部の島を残して消え失せた。唯一残ったのは、ユグドラシルだけ」

男はアビスの作った箱に手を当てた。

「残された者たちは、自分たちが消滅していくのを感じながらも、いつか出会えることを願い、黒い虚無を封印したように自分たち自身を箱に入れた。時がたち、大地が蘇ったら箱を開けようと」

「…でも、誰が開けるんですか?」

ソルは思わず拳を強く握った。

男は何故1人でここにいたのか…パズルのピースがすべてはまったような感じがした。


「私だ。私は他の者より黒い虚無に染まっていなかった。大地の子である事もあったんだろう」

男はアビスの作った箱をそっと撫ぜた。

「みなが大きな犠牲を払ったが、私は果てしない時間待ち続けなければならない犠牲を払った」

「じゃあ、箱の禁忌って何なんです?」

タホが聞いた。

「禁忌か…私というべきかな。私にしか開けられない封印がかかっているんだ。だから、私は死ぬこともできず、こうして耐えてきた」

男がこんな孤独な空間でなんとか耐えてきた理由がやっと分かった。

「どうすれば正気を保てるか、いつも考えていた。百年ぐらい彷徨い、三百年ぐらいはうつ伏せで何もしなかった…眠ることも出来ないからな」

男の薄笑いには、一筋の狂気が悲しげに見えた。

「そうして、かつては空に浮かんでいた星を思い出しながら誰かが訪ねて来るとこを願っていた…」

男は涙を浮かべたまま、明るく付け加えた。

「まさか、君たち…正気を失ってしまった私の幻想じゃないよな?」

ゾッとするような悲しい言葉に、メンバーたちは息を飲んだ。


結局、この世界にスターワンが来た意味ってなんなんでしょはてなマーク

現実世界での戦いとリンクするのかなぁはてなマーク

まぁ謎な展開でしたけど、そろそろドラゴンピークに帰れるのかな~