こんばんは~
暑い……
今年の夏は平年以上の暑さとか言うてるし…
暑さにヨワヨワな私は、夏はたぶん半分溶けると思いまする~
昨日は「スタシカ」を書いてる途中で消えてしまったんで、再度書きま~す
「スタシカ」ノベル 第21話
21. それぞれの種族
ソルは美しい鹿の角を持ったうさぎに似た召喚獣を抱きかかえた。
「俺はこの子みたい」
「ヴォルパーティンガーという生き物です」
ソルはあまりの可愛さに笑みをこぼした。
今度はユジンが猫に似た召喚獣に手を伸ばすと、召喚獣は手のひらに乗り頬ずりをした。
「ジャンですね。可愛いですけど、戦闘時に体が大きくなり凶暴になります」
「ますます気に入った」
ユジンは満足そうにジャンのお尻を叩いた。
いつの間にかタホの肩にも小さなキタリスが佇んでいた。
片眼鏡の男は驚いた表情でこの光景を眺めながら言った。
「それはラタトスクです。これらの召喚獣には正式名称があり、ファミリアという伴侶獣です。信頼関係を築くと、戦闘時に命令なしで敵を制圧したり、主人の魔法をシンクロさせて魔法を使う事もできます。しかし、相当な相性の良さが求められますが…」
「相性なら合いますよ。アビスが召喚してくれたんだから」
とタホ。
アビスの撫でている緑色の鳥を見て、片眼鏡の男はまた驚いた。
「その鳥も簡単に呼び出せる召喚獣ではありません。タワキと言ってとても力の強い奴なのです。では、それぞれの召喚獣が分かったところで、本格的に交感を始めましょう」
スターワンのメンバーたちは、時間も忘れファミリアとの交感に励み、競技場の休憩室で仮眠を取るとこになった。
ソルがスマートウォッチを見ると、24時間経過していたが、外の時間は3時間も経っていなかった。
タホはソルの横に座ると、声を潜めて話し出した。
「ジュディ、サイコロ壊れちゃって大丈夫かな」
「まだ子供なのに、あんなに怖がって…普段からどんな扱いを受けてるんだろ…」
「助けてもらった時はいい人たちだと思ったけど、どことなく傲慢だし、なんか怪しいよね」
いつの間にか目を覚ましたユジンがジャンを撫でながら言った。
「信用しすぎないようにしようぜ。深くは知らないわけだしな」
大理石の床に額を当てたままのジュディは、身動き1つせず静かに指示を待った。
その姿を見下すように見ながら、片眼鏡の男はロードに向かって口を開いた。
「驚くべき成長速度です。我々が百年かけて身につけたものを、嫉妬しそうなぐらいにいとも簡単にこなしています」
「嫉妬とは…道具に嫉妬するなど愚かな。しかし魔法に関しては存分に教えてやれ。彼らが滅竜道家に渡っては我々の苦労も水の泡だ」
「はい、ロード」
「下がれ」
足音が遠のき、ロードはジュディに話しかけた。
「頭を上げろ」
「はい」
「報告しろ」
ジュディはスターワンの動向について、話し出したがサイコロの件だけは黙っていた。
強ばる顔を落ち着かせようとしたが、高貴なロードがジュディの顔を見ないことは分かっていた。
「引き続き監視しろ。疑われることなく、彼らの信用を得るのだ」
「はい、ロード」
「下がれ」
ジュディは俯いたまま、白い大理石の廊下を引き返しながら、泣き出したいような気分になった。
優しくていい方たち…
でも、私たちの願いがすぐそこまで来てるのに、弱気になっちゃダメ…
しばらく仮眠を取ったあと、片眼鏡の男による2日目の授業が始まった。
「みなさんは、それぞれの種族にあった戦闘方法を身につけなければなりません。1日も早く内在する種族の力を解放してください」
男が空中に手をかざすと水晶玉が現れた。
「これに手を当ててください」
最初にソルが手を当てた。
「エルフですか。あなたは矢の練磨が必要ですね」
続いてユジン。
「ウェンディゴ族ですね。戦士の末裔です。剣術と体術を身につけるとよいでしょう」
ビケンが手をかざすと、水晶玉は明るい光を放ち、緑色の木を描いた。
「あなたはドライアド族です。ヒーラー種族なので、治癒術や薬草学を学ぶといいでしょう」
タホが手を当てると、水晶玉に大きなミミズクの目が現れた。
「ノクトゥア族ですね。魔法使いの本質に最も近い。創造系魔法を身につけるといいでしょう」
最後にアビスが手を当てると、水晶玉は突然眩しい光を放ち始めた。
一応、召喚獣の名前と、種族名を書いた方がいいかなと思ったけど、ややこしい名前ばっかで、何回も間違えたわ~
ところで、この”竜の一族”って奴らは、スターワンを利用するつもりみたいですね
だいたい、ジュディみたいな子供に酷い扱いして、ろくな一族ちゃうし
でも、滅竜道家には命を狙われるし、味方かと思っていた竜の一族もどうやら彼らを道具としか見てないみたいだし、どうなってんの
スターワンは魔法アイドルとして成功したいだけなのに~~