今回は新しく導入されることになったデジタルSAT(Digital SAT)についてのお話です。
【SATが新しくなります】
2022年、College Boardは従来の紙のSATテスト方式から、新バージョンのデジタルSAT方式を導入すると発表しました。紙版のSATがいよいよデジタル版SATに変わるわけですねー。デジタルSATの開始時期はアメリカ国内と国外で違っていて、国外在住の生徒は2023年から、アメリカ国内在住の生徒は2024年からデジタルSATを受けることができます。
Digital SAT (by College Board)
【従来のSATと新デジタルSATの比較】
下記は従来のSATと新しいデジタルSATを比較したものです。従来のテスト方式に比べ、テスト時間が短縮されていたり、問題数もかなり減っていて簡潔化されている印象があります。ちなみに、アメリカ国内では2023年秋までは従来の紙版SATが受験可能ですが、2024年春からは完全にデジタルSATへ移行となります。
追記と訂正: 3/8/2024
上記の表で、デジタルSATスコアレポートは数日後に入手可能と書いてありますが、College Boardのサイトによると、テスト結果は従来通りの2週間後にリリースされると書かれています。誤情報で大変失礼致しました。
【デジタルSATで使用可能なデバイス】
デジタルSATでは、学校やテストセンターで用意されたテスト用デバイスの他に、個人のデバイスの持ち込みも可能になっています。その場合、デジタルSATの試験前日までに Bluebook というアプリケーションをラップトップやタブレットに事前にインストールして、セットアップを終わらせておく必要があります。個人のデバイスをお持ちでない場合は、学校やテストセンターで借りたテスト用デバイスで試験を受ける事ができます。(*下記、デジタルSATのデバイスを借りる場合をご参照ください。)
<デジタルSATに必要なデバイスの環境>
- Chromebook: OS 83以降で150MB以上の空きスペースがあるもの
- Mac laptop: macOS11.4以降で150MB以上の空きスペースがあるもの
- Windows laptop/Tablet: Windows 10以降で250MB以上の空きスペースがあるもの
- iPad: iOS13.4以降150MB以上の空きスペースがあるもの
- Bluebook がインストールされたデバイス(試験前日までにアプリをインストール)
- 使用可能な電子計算機(ビルトイン計算機、持ち込み電子計算機の使用も可)
- WiFiが繋げられる環境
デジタルSATのデバイスを借りる場合
持ち込みのデバイスを用意できない場合、College Boardでデバイスを借りることもできます。デジタルSATの申し込みが終わったら、Request a deviceを選択してデバイスの貸し出しリクエストが必要です。リクエストが無事に受理されると、テスト当日までに会場に貸し出し用デバイスが届きます。当日はアプリへのログインと簡単なセットアップが必要になりますので、30分早めに会場に到着するようにしましょう。
- テストスコアがより早く入手可能になる
- テストのセキュリティー強化(カンニング防止など)
- 学校や学区がSATテストに対してより柔軟に管理しやすくなる
- Math SectionでReference Sheetやビルトイン計算機の使用が可能。
- Reading and writingの問題文では、注釈やハイライトをつける事ができる。
- 気になった問題を後で見返せるようにブックマークをつけることができる。
- 選択問題で不正解と思われる答えに取り消し線を引くことができる。
- カウントダウンのタイマーで残り時間の管理が可能。タイマーを隠すこともできる。
- キーボードのショートカットやタブレットを利用して文字の大きさをZoom in/outすることができる。
- EnglishとMathのSectionの合間に10分休憩を取ることができる。10分以上休憩することもできるがその分残りのテスト時間が少なくなる。
- 持ち込みのデバイスを使用する場合、Bluebookをインストールするだけでなく、テストの1~5日前までに簡単なセットアップをしておく必要がある。セットアップが無事に終了すると確認の画面が出て、テストとAdmission ticketがダウンロードされる。
- デバイスは開いたままにして、ラップトップは閉じない。
- 休憩して席を離れる時は必ずIDは携帯しておく。教室を離れた場合、再入室する際に必要になります。
- 個人の電子計算機を持ってきている場合は、休憩時間中も常にデスクの上に置いたままにしておく。