もちろん学級委員で頭も良くて
学年でもわりと人気のある男子だ。
でも、同じ学級委員のマミちゃんの事を好きとかいう噂話も
まんざらでもないかもしれない、すごく仲が良さそうに見えるから
雪はミッチーのファンだから
噂話は信じてない様子だけど…
『まぁ、雪はミーハーだから、ミッチーの次はヨッシーだよね…』
2人でケラケラ笑っていると
階段からバタバタと足音が聞こえる
「あっ!優、後ろ見て!」
バシッ!!!
振り返えろうとすると
思いっきり背中を手の平で叩かれ
バランスを崩して前に倒れた
「あ、お前がわりーぃんだぞゴリラ!」
河合が倒れた私の横を走り抜けた
教室を先に出て階段で待ち伏せしていたのか
すぐ起き上がると
雪に散らばった教科書と筆記用具を任せて河合を追いかけた
『まてっ!アホ!』
まぁまぁ、足は早い方だったから
逃げ切る前に廊下の曲がり角で河合に追いついて首元の服を掴んだ
「わっ!!」
掴んだ途端河合は後ろにひっくり返った
「ゴメン!ゴメン!悪かったって!」
軽い口ぶりで謝ってきた
さっきの授業中といい
腹が立っていたから
思いっきり背中を叩き返した。
「本当っゴメンて!」
そう言って立ち上がって逃げて行った。
「ゆう~大丈夫??」
後ろから雪が私の荷物を持って歩いてきた
『一発やり返したから大丈夫!
本当にウザいわ~謝るならやるなってな!』
「優が倒れた時、一瞬驚いてたみたいだよ~あんな叩いたり他の子にはやんないのにね!もしかして…ゆっ…」
『あー!な訳無いじゃん!
めっちゃ背中痛いし、手加減しろって!』
思いっきりくらって背中の上の方が痛かった
正直、なんで私ばっか叩かれて
ひょっとしてこれがイジメなのか??
なんてちょっとイヤな事よぎったけど
やり返してるし、アイツ一人だから
そんなことないか!
って言い聞かせてた。
