プログレッシブBBSの思い出_ピンク・フロイドmemorandum -63ページ目

プログレッシブBBSの思い出_ピンク・フロイドmemorandum

  
【ピンク・フロイドについて語り合おう】
【プログレ、ジャケットの名盤】その他のログを読みながら
プログレッシブ・ロックとオールディーズの魅力再発見の日々……
〈ザ随筆〉での執筆記事も再録準備中.

 





ここが 見どころ 聴きどころー アンケート集〉内容紹介を加筆しました。

2013.02.05 執筆
2013.03.05 更新




ピンク・フロイド3月上旬再来日の情報が載ったのは前々号、72年1月号でしたが、この3月号には、来日直前の盛り上がりムードがそのまま写真や特集記事にあらわれています。


表紙/クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル


目次

〈カラー・グラビア〉
ピンク・フロイド、エマーソン・レイク&パーマー、T・レックス、ビー・ジーズ、スライ・ストーン、ジェイムス・テイラー&キャロル・キング、ポール・サイモン、グリン、バッドフィンガー、ジョン・メイオール、フランク・ザッパ、リー・マイケルズ、アル・スチュワート、スレイド

〈グラビア〉
ピンク・フロイド、
T・レックス、マウンテン、サンタナ、ムーブ、ホールディング・カンパニー、シュープリームス、ムーディー・ブルース、シールス&クロフツ、ジョーン・バエズ、ロッド・スチュワート、ニュー・グループ(タイタニック、スイート、ホワイト・ブレイン、ヘロン、アメリカ、デザイン、ウォーレス・コレクション)、アラン・テイラー、フォト・トピックス、CCR、ライトハウス、マンゴ・ジェリー、クリス・クリストファーソン、ゴードン・ライトフット、スティーブン・スティルス、マイク・ヘロン、フランク・ザッパ、バーズ、ドーン




目次の次にある綴じ込みカラーピンナップはCSN&Yなのですが、カラー・グラビアのトップにはピンク・フロイドです。
おそらく、ミュージックライフではこの号で初めて巻頭カラーになれたのではないかと思います(次の4月号では
フロイドが綴じ込みカラーピンナップになります。巻頭ではなくてもカラーグラビアでの登場はその後に何度もありました)。

P11

PINK FLOYD ピンク・フロイド

昨年箱根アフロディーテに出演したが、屋内での演奏をききたいという日本の聴衆の要望に応えて3月再度来日する。照明効果が楽しみ。



P19

2度目の来日決定! ピンク・フロイド

ピンク・フロイド来日決定以来、日本のロック・ファンの間ではマサに“吹けよ風、呼べよ嵐”といった感じの興奮が渦巻いている。



P20 - 21

PINK FLOYD 2度目の来日決定!

去年の夏の日本公演成功を物語るように、LP「原子心母」、「おせっかい」が全国的に驚異的な売り上げを示している。更に今回は、専属のチームによる本格的なライト・ショウもみせてくれるという 光と音の見事なまでに一体となったコンサートの日は間近だ。


モノクロのグラビアでもトップを飾るフロイドです。
P20左上に記されている、ライト・ショウのチームのことは、P96からの記事〈光と音と流れにみる幻想/ピンク・フロイドのステージはこうだ!〉にも登場していました。

P96 -97

ーここが 見どころ 聴きどころー アンケート集 (敬称略・順不問)

・木崎義二(音楽評論家)
・福田一郎(音楽評論家)
・水野さちこ(音楽評論家)
・宮澤壮佳(美術手帖)
・宮澤壮佳(美術手帖)
・板倉マリ(音楽評論家)
・一柳 慧(作曲家)
・岩浪洋三(音楽評論家)
・宇野亜喜良(イラストレイター)
・石坂敬一(東芝レコード,ディレクター)



直前特集として、P96とP97には、音楽評論家やアーティストのコメントがたくさん寄せられていますが、そうそうたるメンバーですね。
箱根アフロディーテのプログラム(パンフレット)にフロイドの紹介文を書いていた福田一郎氏。そのパンフレットでは対談に登場してた木崎義二氏、岩浪洋三氏。
『狂気』でLPの付録のポスターを手がける宇野亜喜良氏。
東芝で『原子心母』『ピンク・フロイドの道』『おせっかい』『雲の影』『ナイス・ペア』『狂気』のディレクターを担当する石坂敬一氏。
ジョン・ケージの影響下でオノ・ヨーコさんと結婚していたこともある一柳慧氏も登場しています。
各氏のコメントから、一部を引用します。



・木崎義二(音楽評論家)


 (前部分略)もう仕事なんてできる状態ではない。今年はなんでもライト・ショウの一行もくるらしい。この上、ぼくを疲れさせてどうするつもりなんだろう。ああコワイ。ぼくはまた今年も気が狂ってしまいそうだ。

・福田一郎(音楽評論家)


 (前部分略)ピンク・フロイドは、イギリスのグループの中で、ライト・ショウを取り入れた最初のグループですし、ピンク・フロイドのナウ・ミュージックを鑑賞するライト・ショウというのは、絶対の“マスト”だと思うからなんです。(以下略)

・水野さちこ(音楽評論家)


(前部分略)
ピンク・フロイドならではのスケールの大きさ、今迄映画でしかふれることのできなかた音と映像の結びつきが実際に体験できるのが一番の楽しみ。(以下略)

・宮澤壮佳(美術手帖)


ピンク・フロイドの世界は、光や色彩や運動の造型的エレメントが緻密な計算によって構築されているが、昨年の来日ではそれらを充分にエンドライメンタルに生かす光の演出ー ライト・ショウがなかったのと、野外コンサートだったということで大変拡散した印象になってしまいました。今回の来日では、室内の限定空間で光の演出が計画されているというので、ピンク・フロイドのトータルサウンドを楽しめるはずです。(中略)僕達が、ロンドンやカリフォルニアの同世代と同じ、本物の体験を共有できそうなのが嬉しいニュースです。

・板倉マリ(音楽評論家)

(前部分略)レコードではない魅力を期待しています。ピンク・フロイドの音楽って、神経を集中させてきくんじゃなくて、自分の廻りを音が廻っていて、ききながら自分だけの世界にひたれるところが私には一番の魅力です。ただこのあたりで、何かハッとさせられる新しいナニカが出てきてもいいんじゃないかな。

・吹田靖治(サンケイ新聞文化部)

(前部分略)目を閉じていると、一種の幻覚の世界に引きずり込まれ、それはハードなグルーブがハートにビンビン響くのと違って、頭脳をせめてくる感じがします。丁度、神経に麻酔の注射をうった時のように。だから、僕にとってはライト・ショウというのは余り関係なくて、目を閉じて音だけきいている方が自分だけのイマジネーションの世界に遊べて、音の宇宙に自分の体を乗せてみたいと思っています。そのためにも、会場にリラックスできる空間もほしいですね。それと、僕個人としては、昔のアングラと呼ばれた時代のピンク・フロイドを思わすアンダーレイテッドなF・ザッパやベルベット・アンダーグラウンドがそろそろうけてもいいんじゃないかと思っています。

・一柳 慧(作曲家)

 今回ライト・ショウをやるという事は、トータル・アート ー 音だけじゃなく、環境があるという事で、トータルな視聴覚体験をすることに依って訴えが強まるので非常に良い。(中略)レコードでも1枚1枚が違うように、新しいものが出てくる度に、何が出てくるかわからないという期待感があり、予想がつけにくいから余計楽しめる。

・岩浪洋三(音楽評論家)

 僕は前回来日した時大阪まで聞きにいって、初めて彼らの演奏の深部に触れる喜びを得た。彼らの演奏は、ホールを完全に自分達の音宇宙と化し、その音楽は楽器どうしのハーモニーを越えて、人間の心と地球上の大気とのハーモニーをめざしているかのようだ。(中略)どうしてあんなに、まるで生命を持った自然の営みのような音楽が生まれるのか、その秘密を今回は是非解き明かしたいと思っている。

・宇野亜喜良(イラストレイター)


  今回はライト・ショウも同時にやるそうだけど、僕は今さらライト・ショウはやらなくてもいいと思う。最近は、イギリスでも全くライト・ショウはやってないそうだし、日本でも今ごろどうしてやるのかよくわからない。音だけでもピンク・フロイドの魅力には充分触れる事ができると思う。(以下略)

・石坂敬一(東芝レコード,ディレクター)


 僕にとってイギリスというのは、8年以上も前からジェフ・ベック、キンクス、そしてビートルズでした。後からモヤモヤ出てきたピンク・フロイドが、今の僕にとってはイギリスなのです。(中略)今回の来日はライト・ショウも初めてだし、新発明品もくるようだし、その代わり、僕は余り変わってないから、その落差は初来日と同じ位大きいのです。だから、ライト・ショウとは関係なく、もっと酔えるのです。



P97のコラムには、編集部の紹介による再来日公演情報についての概要が載っています。その一部を引用します。



  光と音と流れの幻想
     ーピンク・フロイドのステージはこうだ!


 1月末現在、ピンク・フロイドの「おせっかい」は、全日本LPセールスの第2位にランクされている。
  (中略)
 約半年ぶり、今度の2度目の来日で、最も関心を集め話題になっているのが、メンバーに同行するライト・ショウのチームだろう。
 昔、フィルモア・オーディトリアムでライティングをやっていたアーサー・マックスをリーダーとする、総勢7人の子のグループは、ピンク・フロイドのコンサートに殆ど全て同行している、ピンク・フロイド専属のチームである。ライティングのための装置や諸設備、PA全部で彼らが持ってくる荷物は11トンにも及び、JALを一機チャーターするという。
  (中略)
 また、うれしいことに、コンサートで演奏される曲目には、これからレコーディングされる予定の新曲がかなり入りそうだというニュースも伝わっている。
 ともかく、この音の絵描き達は、きっと私達に新しいロック体験を与えるに違いない。

・“吹けよ風,呼べよ嵐”ピンク・フロイド公演詳細
・日時:3月6,7日 東京体育館(6:30)
       8,9日 大阪フェスティバル・ホール
        10日 京都府立体育館
        13日 札幌中島スポーツ・センター
・料金:S=2800 A=2500 B=2100 C=1600
・主催:フジテレビ,ユニバーサル・オリエント・プロモーション
・後援:東芝音楽工業
・協賛:平凡パンチ,アンアン



ピンク・フロイドがここでは〈音の絵描き達〉と呼ばれています。文字通りのアーティスト。
この号のようにカラーで載っていると、写真を見ているだけで音が聞こえてくるような感じもいっそう強くなるのでした……。






ここが 見どころ 聴きどころー アンケート集〉内容紹介を加筆しました。

2013.02.05 執筆
2013.03.05 更新




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